スーパーの鮮魚売り場などで耳にする機会も多い『おさかな天国』という歌。この歌詞にもある「魚を食べると頭が良くなる」の根拠として挙げられることが多いのは、ある種の魚に含まれるエイコサペンタエン酸(EPA)やドコサヘキサエン酸(DHA)が「記憶力を向上させる」という説が根拠となっている。
魚油のオメガ3脂肪酸、頭を良くする効果ない=英研究
(ロイター)
しかし英国で行われた研究では通説が覆り、EPAやDHAのようなω-3脂肪酸(オメガ-3しぼうさん)は脳の機能を高める効果はないとのこと。なんでも70歳代の男女748人を対象に2年間かけて行った調査で、EPAやDHAを摂取したグループとしなかったグループに、認識機能の差は確認できなかったそうだ。
まぁ、これは随分前から指摘されていたことではある。確かにDHAなどが不足すると脳の活動は低下するし、補給すれば元に戻る。ただこれはマイナス分が元に戻るだけであって、そこから更にDHAを摂取したからといって、脳の活動がことさら活発化して
「私は一度見ると全て覚えてしまうんですよ…攻撃パターンもね」
(by香川英行=オルタナティブ・ゼロ:仮面ライダー龍騎 より)

RHEX オルタナティブ・ゼロ
一度目にした物を見たまま覚え、決して忘れないという超絶的な記憶力(映像記憶能力という)に目覚めるようなことはないのだ。
無論マイナス分を補う効果はあるので、若いころから定期的に摂取していれば記憶力を向上させる何らかの効用はあるのかもしれない。今回の実験でも、より長期間にわたりDHAなどを摂取した場合の効果については、その可能性を排除していないとしている。
ただDHAは過剰摂取すると凝血機能を低下させる――つまり出血したら血が固まりにくくなるので、サプリメントなどで摂取する場合は注意が必要。そもそも「これさえ摂取していれば大丈夫」なんて魔法のような栄養素など存在しないので、やはり栄養バランスの良い献立で食事を取るのが一番のようだ。
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魚油のオメガ3脂肪酸、頭を良くする効果ない=英研究
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