(中国新聞)

中国新聞より
昨日のこと、広島市西区己斐大迫の民家に住む主婦嘉本恵子さん(56)が、自宅裏の家庭菜園で朝の水やりをしていたところ、キュウリの茎の間に全身が真っ赤なカマキリがいるのを見つけた。緑色のカマキリであれば私も幼い頃よく見かけたが、全身が真っ赤なカマキリとは初めて見た。もしかすると、これが噂に聞く……。
「シャ、シャアだ… あ、赤い彗星だ!」
(by.パオロ艦長:機動戦士ガンダム より)

MG 1/100 MS-06S シャア・アズナブル専用 ザクII Ver.2.0 (機動戦士ガンダム)
エースパイロットの特権として全身を赤いパーソナルカラーで塗装したシャア専用カマキリ(爆笑)のはずもなく、広島市森林公園こんちゅう館によれば「もともと持っている赤い色素が強く出たのだろう。バッタが赤くなるケースは聞くが、カマキリが赤くなるのは珍しい」とのこと。
見た目にも類似性があるし、バッタとカマキリなら親戚のようにも思える。たしかにどちらも節足動物門・昆虫綱に属しているが、しかしバッタはバッタ目(直翅目)、カマキリはカマキリ目(蟷螂目)に分類されるので、現在の分類法ではそれほど近い“親戚”では無いらしい。「バッタが赤くなるケースは聞くが、カマキリが赤くなるのは珍しい」という専門家の発言は、その辺りにも起因しているかもしれない。
帰省シーズンなので、田舎でカマキリを見かける機会も増えるのではないだろうか。獲物を狙うときにカマ状の前肢を胸の前で揃えて静止するカマキリ独特のスタイルは、まるで祈りを捧げているようにも見える。このため地方によってはカマキリを「おがみ虫」と呼ぶのだとか。また英語圏でもカマキリは単にmantisではなくpraying mantis(pray=祈る)とも呼ばれる。カマキリを見かけた際には、たとえ赤くなくても観察してみてはいかがだろうか。
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