

京王線・高幡不動駅
この一週間、どうにも気が滅入ることばかり続いて気分が落ち込んだので、昨日は気分転換をかねてちょっと遠出した。


高幡不動
目的地は、ここ高幡山明王院金剛寺(たかはたさんみょうおういんこんごうじ)。…というより通称である『高幡不動』の方が有名であろう。大日如来の化身・不動明王を本尊とし、成田山新勝寺(なりたさんしんしょうじ)、玉嶹山總願寺(ぎょくとうさんそうがんじ)とならぶ、関東三大不動のひとつである。そして当寺院は


土方歳三の像
新選組“鬼の副長”土方歳三の菩提寺としても有名である。


幕末の動乱期を峻烈な印象を残して駆け抜け、21世紀の今も尚その生き様人心を捉えて離さない。ここには何度か訪れたことがあるが、そのたびに己が鼓舞されるのである。
さて、今回高幡不動に訪れたのには、もうひとつ訳がある。

高幡不動駅前で評判のケーキショップ『パティスリー・ドゥ・シェフ・フジウ』さんにお邪魔するためである。

店内の様子
テレビや雑誌などでよく紹介される人気店。朝8時からという早めのオープンなので、高幡不動へ朝のお参りをした後に寄るにも都合がよい。店内はイートインスペースがあり、評判のケーキをテイクアウトだけでなく店内で食べることも可能だが、時折近所の方を集めてケーキ教室などを開いているので、同スペースが使えないこともあるので注意。
実は昨日がそのケーキ教室の日で「時間までなら…」とご無理を聞いていただき、イートインスペースを利用させていただいた。この場を借りて御礼申し上げる次第です。

フジウ(420円:税込)
さて今回注文したのは、店名でもあり、また当店オーナーシェフ・藤生義治氏の名を冠するケーキであるフジウ。艶やかに光るチョコレートでコーティングされた外見は黒曜石を思い起こさせる。
このチョコレート、一見すると固体のようだが実は固まってはおらず、何の抵抗も無くフォークが入る。チョコレートの粘度が緩いとコーティングした瞬間から流れ落ちてしまうし、一方で粘度を上げ過ぎてしまうと、この艶やかな外見が失われるだけでなく口の中に入れた際の滑らかな舌触りが無くなってしまう。この微妙な匙加減が、シェフの腕の見せどころか。

写真では判別し辛いが、ケーキ内部はチョコレートムースの中に砕かれたピスタチオが入り混じり、更にグリオットチェリー(フランスで採れる小ぶりで酸味の強いサクランボの一種)のゼリーが板状になっておさまっている。チョコレートの甘みとグリオットチェリーの酸味、さらにピスタチオの食感&香ばしさがプラスされた、一個で二度も三度も美味しい逸品である。
ところで、同店は生のケーキだけではなく焼き菓子も有名。イートインコーナーで生のケーキを楽しんだ後は、お土産に焼き菓子を購入するというのはいかが?
◆最後までお読み頂きありがとうございました。
