2008年09月14日

仙台『牛たん料理 雅』さんのランチサービス「牛たんセット定食」はお値打ちの逸品

080914_01.jpg 080914_02.jpg
JR仙台駅

三連休を利用して、慌しくやってきた仙台。時間が限られるなか「仙台に来たからには牛タン料理を食べたい」と考えるのは自然な流れではある。

だが最近では東京でも仙台牛タン――厚切りにした牛タンの塩焼きに麦飯とテールスープをワンセットとした料理を出す店が増えている。また値段面でも現在仙台牛タンは東京・仙台共に1,500円前後がメイン価格帯となっているので「地元ならではのお手ごろ価格で、しかも何らかの特徴がある…」店を探すことにした。

080914_03.jpg 080914_04.jpg

牛たん料理 雅 (ぎゅうたんりょうり まさ) (牛タン / 仙台)


そして発見したのが、こちらのお店。仙台駅西口から歩くこと10分あまり。国分通り沿いの雑居ビルの地下一階に店を構える(詳しい場所は上部リンク先を参照)『牛たん料理 雅』 (ぎゅうたんりょうり まさ) さん。

080914_00.gif
牛たん料理 MASA公式HP

080914_05.jpg 080914_06.jpg

ランチサービスの『牛たんセット定食』(写真左)に心引かれての来訪。店内(写真右)は靴を脱いで上がる座敷タイプで、自分が訪れたときは開店直後であったにも関わらず既に6名もの先客がいたのには正直驚いた。繁華街の中心地から外れたところに建っている年季の入った雑居ビルの地下に店を構えているというハンディを感じさせない光景に、料理への期待も膨らむ。

080914_07.jpg
牛たんセット定食(1,000円:税込)

これが自分を含めた皆さんのお目当て『牛たんセット定食』。同店の主力商品である牛タン焼と牛タンの煮込みがそれぞれハーフサイズと、定番のテールスープに麦飯のセット。

080914_08.jpg 080914_09.jpg

牛タン焼は三枚。やはりこのぐらいの厚みが無いと牛タンの歯応えも美味しさも堪能できない。同店のHPによれば「お刺身用の牛たんに天然の塩をふって焼いています」と書かれている。炭火で丁寧に焼かれた牛タンは、肉厚なのに容易に噛み切れるほど柔らかく、しかし牛タン特有の歯応えも楽しめる。咀嚼すれば牛タンの旨味が濃厚に味わえ、麦飯が進むこと請け合いだ。

080914_10.jpg 080914_11.jpg

こちらは同店独特の一皿である牛タンの煮込み。これも同店HPの言を借りれば「野菜の旨みをたっぷり含んだ特製デミグラスソースでじっくり煮込んであります」とのこと。

仙台牛タンは、もともとフランス料理でシチューの具などに使われていた牛タンを日本人向けにアレンジした調理法として広まったものだという。よって同店の牛タンの煮込みはいわば先祖帰りといえるメニュー。丁寧に煮込まれた牛タンは、口に入れた途端、噛まなくても溶けてしまうほど柔らかい。そしてデミグラスソースがメインだから洋風な味つけのはずなのに、こちらも麦飯に良く合うのだ。

BSE問題の影響により牛タンの仕入れ価格は上がってしまっていると聞く。そのような状況下、ジャスト1,000円という相対的にリーズナブルな価格で仙台牛タン料理を堪能出来る『牛たん料理 雅』さん。仙台駅からは少々距離があるが、仙台来訪の際は立ち寄られてはいかが?


◆最後までお読み頂きありがとうございました。
banner_03.gif←管理人の励みになります。よろしければクリックをお願いしますm(_ _)m


ラベル:仙台 牛タン
posted by 只今(橘カヲル) at 07:32| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 食:焼肉・各国料理 | 更新情報をチェックする

2008年08月23日

中目黒『五星鶏飯』さんで放たれる芸術的なシュート

080823_01.jpg 080823_02.jpg
東急東横線・中目黒駅

今日は午後から雨模様とのことだったので遠出を諦め、現在の住まいがある自由が丘から比較的近場である中目黒にやってきた。同駅近辺は魅力的な飲食店が多いので、ランチには好都合だからだ。

080823_03.jpg 080823_04.jpg

シンガポール料理 ファイブスター・カフェ 五星鶏飯 (ウー・シン・ジィ・ファン) (東南アジア料理(その他) / 中目黒)


中目黒駅から徒歩数分、山手通りから少し路地に入った住宅街にある(詳しい場所は上部リンク先を参照)『ファイブスター・カフェ 五星鶏飯 (ウー・シン・ジィ・ファン) 』さん。マーライオンで有名なシンガポールの料理を出すお店である。

080823_05.jpg 080823_06.jpg
写真左:店内の様子 写真右:ランチ用メニュー

店内は東南アジアの大衆食堂風に作られており、まるで実際に現地にいるような気分になれる。なんでもシンガポールは3食とも外食が当たり前というぐらい自炊率が低いそうだ。これは国土が極端に狭いシンガポールは貿易や金融などで国を支える通商国家の道を選択したため、老若男女を問わず寸暇を惜しんで働くようになったからだとのこと。

080823_07.jpg 080823_08.jpg
海南チキンライス(880円:税込)

今回注文したのはシンガポール――というより東南アジア諸国では非常にポピュラーな海南チキンライス。柔らかく茹でられた鶏肉と、鶏からとったダシで炊いたジャスミンライス、そして鶏スープという鶏づくしの三点がゴールデントライアングルを形成し、食べる前から期待が膨らむ。

080823_09.jpg 080823_10.jpg

鶏肉にはソースで味をつけて頂く。左から爽やかなジンジャー(生姜)ソースピリ辛のチリソースちょっと甘口のブラックソイソース。特にブラックソイソースは、店内の掲示物によれば海南チキンライス発祥の地とされる中国は海南島の老舗ホテルで学び取った味なのだとか。

080823_11.jpg

食べ方にルールは無いのだが、自分は鶏肉とライスを同時に口に入れることをオススメする。これにより、まるでサッカーにおけるレベルのパスワークのごとき絶妙さで食べる側の味覚を刺激し、恍惚へと誘われるのだ。

考えてみれば鶏肉と鶏のダシで炊かれたライスは、喩えて言えば血を分けた兄弟のようなもの。その絶対的な絆をジンジャー、チリ、ブラックソイという三種のソースが絶妙にアシストし、芸術的なシュートが食べる側の口中へと決まるのだから、美味しいはずである。

あえて難点をあげれば量が少々お上品なことだろうか。大食漢の人は大盛りを注文するか、サイドメニューを同時に注文したほうがベターかもしれない。

大通りから離れた奥まった場所にあるため、初訪の時は発見に苦労するかもしれないが、一度ご来訪あれ。


posted by 只今(橘カヲル) at 20:26| 東京 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 食:焼肉・各国料理 | 更新情報をチェックする

2008年02月23日

恵比寿『アラウィ』さんで手軽にジャマイカ料理を体験

アメリカを人種の坩堝(るつぼ)と表現することがあるが、さしずめ日本は食の坩堝であろう。日本以上に世界各国の料理を気軽に食せる国は存在しないのではないだろうか。本日ご紹介するのは、そんな日本でもちょっと珍しいかもしれない、カリブ海に浮かぶ魅惑の島国ジャマイカの料理を味わえるお店である。

080223_01.jpg


その名は『アラウィ』(AALAWI)さん。場所はJR山手線・恵比寿駅から6~7分ほど歩いたところ(詳しい場所は上部リンク先を参照)。大通りに面しておらず、また近隣にこれといった目印になる建物も無いので、初訪の際は地図を持っていかれることをオススメする

080223_02.jpg
店内の様子

そんな分かりにくい場所にあるにも関わらず、店内はいつも盛況である。日本人だけではなく、外国人客の姿も多い。ジャマイカ料理の店だけにBGMは勿論レゲエ。またジャマイカ関係のグッズも店内には置かれており、ムード満点である。また同店は店頭で写真つきのメニューを見て、先に注文と会計を済ませるファストフード方式のオーダーシステムを採用しており、そうした敷居の低さも人気の秘密だろう。

080223_03.jpg 080223_04.jpg

皆が一番お目当てにしているのは、この網焼きされている肉。ジャークポーク(もしくはチキン)というそうで、店内に掲げられた説明によれば、逃げ出した奴隷が野豚を捕らえて調理したのが始まりなのだとか。現地ではドラム缶を縦に両断し、断面に網を張って露天で焼く姿が良く見られるとのこと。

080223_05.jpg
ジャークポークのセット(872円:税込)

待つこと暫し、運ばれてきたのがこちら。今回注文したのはジャークポークのセット。チキンも美味しいのだが、骨を取るのが面倒なので…という理由。それはさておき皿の上には、お目当てのジャークポークとココナッツミルクで炊いた豆入りライス、そしてポテトチップスならぬバナナチップスとコールスローが鎮座している。

080223_06.jpg

卓上のトマトケチャップとタバスコ入りのピリ辛ソースをふりかけ、

080223_07.jpg

適度に混ぜて食べる。このジャークポーク、店頭の看板によればタイム、ピメント(オールスパイス)、ペッパー、ジンジャーなどをふんだんに使ったオリジナルのシーズニングに一晩漬け込んでから炭火で焼くそうで、その香ばしい薫りと深い味わいがとても美味しく大満足できる。流石は店の看板である主演俳優といった感じだ。

一方ココナッツミルクで炊いたライスパラパラとしており、その匂いと味は単体だと少々違和感を感じるかもしれない。しかしケチャップとピリ辛ソースを投入し、ジャークポークと共に口に入れると、肉の味を最大限に引き出してくれるのが驚きだ。主役ではアクの強さが出てしまうが脇役に回ると主役を最大限に引き立てる名演を見せる個性派俳優といったところか。

この『アラウィ』さん、ジャマイカビールを始めとしたアルコール類も充実しているので、ランチ目的のみならずアフター5に訪れてもいい感じ。またテイクアウトも可能というフレキシブルな対応も嬉しい。皆様も東京・恵比寿でジャマイカ料理を体験してみてはいかが?


◆最後までお読み頂きありがとうございました。
banner_03.gif←管理人の励みになります。よろしければクリックをお願いしますm(_ _)m


posted by 只今(橘カヲル) at 08:28| 東京 ☀| Comment(5) | TrackBack(1) | 食:焼肉・各国料理 | 更新情報をチェックする

2007年11月24日

喧騒を忘れる自由が丘『ベトナム料理 buom buom』

23日は祝日にも関わらす、仕事の都合で終日自宅待機となった。食事を近所で済ますことにしたのだが、さて、どこで食べようかと思ったときに、ふと脳裏に浮かんだのがこちら。

071124_01.jpg 071124_02.jpg


自由が丘東急ストアの向かい、一階にauの販売店が入っている雑居ビルの三階に店を構える(詳しい場所は上部リンク先を参照)『ベトナム料理 buom buom』(べとなむりょうり ぶんぶん)さんである。中目黒に同名のお店があるが、ここは去年の夏に新しく出来たばかりの支店。

071124_03.jpg 071124_04.jpg
店内の様子

三階という立地が良いためか、休みの日には観光客でごった返す自由が丘の大通りの喧騒からは一線を画しているのが、地元民には喜ばしい。店内の壁に備え付けられたテレビモニターではベトナムのDVD(ご当地歌手のプロモーションビデオと思われる)が流されていたりして、心地良い雰囲気が演出されている。

071124_05.jpg 071124_06.jpg
鶏のフォー(ドリンク、デザート付きで900円:税込)

夜は生春巻きに代表されるベトナム料理の数々をアラカルトでいただけるが、11:30~15:00まではランチメニュー(ラストオーダーは14:30)。おかゆやビーフンといったメニューもあるが、やはりベトナム料理の代表格といえば、平打ちの米粉麺であるフォー。

今回注文したのは、同店内黒板に書かれた人気メニューで第二位に輝く(ちなみに第一位は生春巻き)鶏肉のフォー。非常にアッサリした澄み切ったスープは、暑い国でサラリと素早く麺を掻き込むための知恵の結晶。そのほかの具としてはモヤシ、タマネギ、アサツキ、そして香り付けのコリアンダー(パクチー)。

071124_10.jpg

写真左にある背の低い容器に入った赤いものはチリソース。写真右の黄色いキャップがついた容器に入っているのは甘口の海鮮醤。フォーは味付けがアッサリしているので、こうした調味料で最終的に自分好みの味に調製して食べるのか基本

071124_07.jpg 071124_08.jpg

ただ、自分はあまり卓上の調味料は加えず、そのままの味を楽しむのが常。下手な店のフォーだと箸で掴む傍からブツブツ切れることがあるが、同店ではそんなこともなく、麺にコシがあるのがあるのが嬉しいところ。メインの具である蒸し鶏も、鶏から取ったアッサリスープと相性抜群で美味しい。また量も結構あるのに、スープまで全部飲み干しても胃がもたれないどころか、逆にスッキリするぐらい。この食後の爽快感は「また食べたいな…」と思わせる重要なファクターである。

071124_09.jpg

食後にはデザートがやってくる。小さめのカップに入っているのはココナッツミルクとタピオカ、そこに具としてサツマイモが入っている。上に振りかけられているのは砕かれたピーナッツ。ココナッツミルクとサツマイモの甘み、そしてタピオカの食感とピーナッツの香り&歯応えは、食後の口直しに最適である。

スイーツの町として知られる自由が丘でベトナム料理というのは意外な感もあるが、総じて料理のグレードは高いし、値段もお手ごろ。ぜひお試しあれ。



◆最後までお読み頂きありがとうございました。
banner_03.gif←管理人の励みになります。よろしければクリックをお願いしますm(_ _)m


posted by 只今(橘カヲル) at 00:31| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 食:焼肉・各国料理 | 更新情報をチェックする

2007年10月27日

恵比寿『石鍋スンドゥブ専門店 チャメ 』さんで体験する美味の連鎖

最近仕事が忙しく、纏まった時間が取れないばかりか、休日まで仕事を持ち越してしまうこともある。このため“取材”が終了しているのにUPできないでいた店も多い。今日はそんな中から一軒のお店をご紹介したい。

071027_01.jpg
JR恵比寿駅

場所は恵比寿。駅から駒沢通りを中目黒方面に進むこと数分で到着するのが、

071027_02.jpg 071027_03.jpg


こちらの『石鍋スンドゥブ専門店 チャメ』さん(詳しい場所は上部リンク先を参照)。看板にもあるように店名の『チャメ』は韓国語で姉妹の意味で、なんでも昔TBSで放送されたドラマの企画の一環としてオープンしたお店とのこと。

日曜劇場『輪舞曲』―ロンド―|韓国料理店 姉妹(チャメ)
http://www.tbs.co.jp/rondo2006/kroom/

なおスンドゥブとは純豆腐の韓国語読みで、純豆腐とは日本でいう絹ごし豆腐のこと。ただし一般的にスンドゥブというと、スンドゥブを使ったチゲ(小型鍋料理)を指すことが多いようだ。…と、いろいろ書いたがつまり同店は石鍋を用いたスンドゥブチゲ専門店なのである。

071027_04.jpg
店内の様子

店内は建坪的にはそれほど広くないはずだが、カウンター席、テーブル席、座敷席とあるからか結構収容スペースが多い印象を受ける。内装は韓国の民家、若しくは大衆食堂のイメージのようだ。

071027_05.jpg
チャメスペシャルスンドゥブ定食(980円:税込)

今回注文したのはこちらのチャメスペシャルスンドゥブ定食。

071027_06.jpg 071027_07.jpg

肉、海鮮、野菜、そして豆腐がバランス良く入った豪華な逸品にも関わらず、税込みで1,000円を切る価格設定が嬉しい。なお辛さは1辛~3辛の3段階から選べるが、アツアツなのも手伝って1辛でも刺激的である。

しかしただ辛いだけではなく、それぞれの食材の旨味が渾然一体となって生まれる奥深い味わいも口中で同時に発生するので、辛味が非常に心地よくなる。その心地よい辛味が更に食材の旨味を引き出すという美味の連鎖に酔いしれることが出来るのだ。

071027_08.jpg

そのまま食べても無論美味しいが、同じく石鍋で饗される艶やかに炊き上がったライスを器に盛り、その上にスンドゥブチゲをかけて食べてもまた美味しい

しかし、この食べ方をする際に注意していただきたい点がある。それはライスの器に直接チゲを投入せず、ライスはあくまで別の器に盛りつけることだ。日本人の感覚だと、そのまま『ぶっかけご飯』にしたいかもしれないが、それだと…

071027_09.jpg

このおコゲが出来ないのだ。わざわざ石鍋でライスを出している意味はここにある。おコゲにスンドゥブチゲをかけて食べる普通にライスにかけて食べるのとはまた違った美味が味わえるので、レッツトライ!

071027_10.jpg 071027_11.jpg

なお、辛いのが苦手な人はセットについてくる生卵を鍋の中に投入して刺激をマイルドにするとよい。あるいは写真のように、ライスの上に箸休めのナムルを乗せ、卓上にあるポットからお茶を注いでお茶漬けとし、これと共に食べてもよいだろう。

071027_12.jpg

最後に、これもコースについてくる杏仁豆腐で〆れば、刺激も大分収まるはず。

と、いろいろ書いたがこれも辛いのが苦手な人にも同店の味を楽しんでいただきたいから。辛い料理が好きな人はもちろん、苦手な人にも足を運んでいただきたいお店である。


◆最後までお読み頂きありがとうございました。
banner_03.gif←管理人の励みになります。よろしければクリックをお願いしますm(_ _)m


posted by 只今(橘カヲル) at 21:13| 東京 ☔| Comment(0) | TrackBack(1) | 食:焼肉・各国料理 | 更新情報をチェックする

2007年09月02日

泉岳寺『オモニの台所』さんで「メチャ肉丼」を食す

070902_01.jpg
京浜急行本線・都営地下鉄浅草線 泉岳寺駅

泉岳寺駅は、その名の通り泉岳寺の最寄り駅。泉岳寺といわれてもピンと来ない人のために、次の写真を紹介する。

070902_02.jpg
駅施設内に掲げられている赤穂義士(赤穂浪士)の名。

そう、泉岳寺とは

070902_03.jpg 070902_04.jpg
曹洞宗江戸三ヶ寺 泉岳寺(公式サイト)
http://www.sengakuji.or.jp/

忠臣蔵のお話で有名な、大石内蔵助良雄と筆頭とする四十七士と彼らの主君である浅野内匠頭長矩の墓所があるお寺なのだ。

070902_05.jpg 070902_06.jpg
写真左:大石内蔵助像 写真右:四十七士墓所

前フリが長くなってしまったが、今日ご紹介するお店は、この泉岳寺から歩いて数分、伊皿子坂の途中にある、

070902_07.jpg 070902_08.jpg


『オモニの台所』さん(詳しい場所は上部リンク先を参照)。雑居ビルの地下一階にあるので見つけにくいのだが、

070902_09.jpg 070902_10.jpg
写真左:入り口 写真右:店内の様子

これが落ち着いた雰囲気を演出してくれる一助となっている。韓国料理のお店であり、当然焼肉もメニューにあるのだが、焼肉以外のメニューも充実している。『オモニ(韓国語で「お母さん」の意)の台所』という店名のとおり、韓国の家庭料理・庶民料理が存分に味わえるお店である。

070902_11.jpg 070902_12.jpg

席に着き、壷に入った無料サービスのキムチを皿に取り分けて摘みながら、オーダーしたメニューの到着を待つ。このキムチが、丸みのある辛さというか、辛さの中にも仄かな甘みが感じられて美味しい。ついつい沢山取り分けたくなるが、壷から出した分のキムチを残すとプラス100円のペナルティがあるので注意。まぁ「食べ物は大切にしよう」というのは当たり前のことである。

070902_13.jpg
メチャ肉丼(800円:税込)

当店には月~金の日替わり丼メニューがあるのだが、土曜日は例外的に全種類注文できる。今回オーダーしたのは月曜日のメニューであるメチャ肉丼。メチャとは韓国語ではなく「メチャメチャうまい」ことから名づけられたという話である。自分は、こうした素敵すぎるネーミングセンスが大好きだ。

070902_14.jpg

その「メチャメチャうまい」肉の正体とは、おでん種としてお馴染みの牛スジ。これを煮込んで柔らかくして臭みを取り、大ぶりにカットされたタマネギや長ネギと共にピリ辛のタレに絡めて熱を加えたものが丼に盛られている。

根気良く下ごしらえされたのであろう牛スジは臭みが無く、クニュクニュした独特の歯応えが心地よいし、また咀嚼するたびに旨味が滲み出、ご飯にとてもよく合うメチャ肉丼の名に恥じぬ逸品に仕上がっているといえるだろう。先ほどご紹介したキムチとの相性も抜群だ。

070902_15.jpg
メチャ肉丼にキムチを乗せて…

先ほどもチラッと触れたが、牛スジを食材として用いるには長時間煮込まないとならない。美味しい食材ではあるのだが、そこに至るまでのプロセスが敬遠されるため、普通のお店では食材として用いられることは少ない。しかし赤穂浪士たちが様々な苦難を耐え忍び、遂に本懐を遂げたように、『オモニの台所』さんでもそれを乗り越えて美味しい料理を提供している。土地柄、両者には一脈通じるところがある!? 確認されたい方は訪れてみてはいかが?


◆最後までお読み頂きありがとうございました。
banner_03.gif←管理人の励みになります。よろしければクリックをお願いしますm(_ _)m


posted by 只今(橘カヲル) at 05:52| 東京 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 食:焼肉・各国料理 | 更新情報をチェックする

2007年07月01日

あの『叙々苑』さんで饗される牛丼とは?

休日出勤となった昨日、折角だからと足を伸ばして訪れたのが、

070701_01.jpg
地下鉄麻布十番駅

麻布十番。良質な飲食店が集中している所で、来るたびに心躍るのだが、本日の訪れたのは…。

070701_02.jpg


都内を中心に展開する高級焼肉レストラングループ『叙々苑』さんの中でも、場所柄業界人御用達の店として名高い麻布十番店(詳しい場所は上部リンク先を参照)である。普段は敷居が高い『叙々苑』さんではあるが、ランチメニューであれば比較的リーズナブルにその味を楽しめる。

070701_03.jpg
叙々苑牛丼ランチ(850円)

その代表選手が、こちらの『叙々苑牛丼ランチ』。

070701_04.jpg 070701_05.jpg

メインとなる牛丼(写真左)に、ワカメスープ(写真右)

070701_06.jpg 070701_07.jpg

付け合せはキムチ(写真左)と韓国風冷奴(写真右:付け合せは時期によって異なる)

070701_08.jpg

定番の唐辛子と紅ショウガもついている。

070701_09.jpg

気になる味だが、やはり巷の牛丼チェーン店とは肉の質が違う。おそらく通常メニューで使用している牛肉の端切れの部分を使用しているのだろう。甘口のタレに負けない、肉本来の味と香りが楽しめる。また肉質は柔らかいのに弾力があり、ふっくらと炊けたご飯と共に噛み締めると適度な心地よい反発が歯と歯茎に伝わってくる。これを食べた後で巷の牛丼チェーン店の牛丼を食べると、使用している肉は、湯につけてフニャフニャになり味もスッカリ抜けてしまったビーフジャーキーのごとく感じられてしまう。考えてみれば罪な牛丼だ。

070701_10.jpg
メニューの一部であるリンゴジュース

食後に運ばれてきたのはドリンク。今回はリンゴジュースをチョイスした。心憎いのはこちらが食べ終わるタイミングをチャンと計って運ばれてくること。ランチタイムだからといって、こうした細やかなサービスに手を抜かないのも嬉しい。

さて食事も終わり、晴れやかな気分で席を立とうとしたとき、驚愕の事実に眼を奪われてしまった。

070701_11.jpg
卓上メニュー

∑(-x-;)ナ、ナニッ?!

070701_12.jpg

7月2日から…

070701_13.jpg
値上げ!!!

ガ━━━━━━━∑(゚□゚*川━━━━━━━━ン!

ううっ…様々な企業努力の末の、仕方が無い決断だと思うし、饗される料理・サービスのクオリティを考えれば決して割高だとは思わないが、やはり1,000円オーバーというのは心理的に辛い。ここは『叙々苑』さんの更なる企業努力に期待しよう。


◆最後までお読み頂きありがとうございました。
banner_03.gif←管理人の励みになります。よろしければクリックをお願いしますm(_ _)m



posted by 只今(橘カヲル) at 05:17| 東京 🌁| Comment(2) | TrackBack(0) | 食:焼肉・各国料理 | 更新情報をチェックする

2007年06月24日

タイ料理は日本人向き、を証明する『クンメー』さん

070624_01.jpg 070624_02.jpg
JR新大久保駅

大久保・新大久保駅周辺は韓国の料理・雑貨店が集中するコリアタウンとして知られているが、韓国以外のアジア諸国の料理店・雑貨店も多い。今日はそんな新大久保駅周辺から、一軒のお店をご紹介したい。

070624_03.jpg


新大久保駅の程近く(詳しい場所は上部リンク先を参照)にあるタイ料理のお店『クンメー』さん。タイカレーやトムヤムクンといったタイ料理店の超定番メニューのみに留まらない様々なタイ料理を食せるお店である。

070624_04.jpg 070624_05.jpg

店内はタイから直輸入された調度品で飾られ(写真左)、箸やスプーンもタイ風(写真右)。

070624_06.jpg
金属製のコップ(台座つき)

また食器もタイ風で、自ずとエスニックな気分が高まる。なお、このコップは雰囲気の演出だけに留まらず金属製ゆえに冷たいお茶がより冷たく味わえるという実利的な面もある

070624_08.jpg 070624_07.jpg

一品料理として様々なメニューがあるのだが、今回は『クンメー満腹セット』と名づけられたセットメニューの中から『豚肉のガーリックソース&タイ風フライドチキン』(税込998円)をチョイス。セットに含まれるサラダ(写真左)や具沢山のスープ(写真右)で凌いでいると、

070624_09.jpg
豚肉のガーリックソース&タイ風フライドチキン(+ライス)

本日の主役のご登場だ。

070624_10.jpg

豚肉には、とろみのついた甘辛いソースと油で揚げたニンニクチップで事前にしっかりと味がつけられ、

070624_11.jpg 070624_12.jpg

一方でフライドチキン(写真左)は表面のパリパリとした食感を生かすため、別添えのピリ辛ソース(写真右)で口に入れる直前に味をつけるという芸の細かさには素直に感心した。そして両方ともインディカ米(俗に言うタイ米)のライスによく合う味である。「ご飯が進む美味しいオカズ」だから、日本人好みのメニューではないだろうか

070624_13.jpg
デザートはムースに生クリームを添えたもの

〆はデザート。これもセットに含まれている。盛りだくさんの内容で実に得した気分になれる。

タイ料理が日本で紹介され始めた当時、タイカレーやトムヤムクンといった、それまで日本人に馴染みの無かったタイプの味付けがされた料理を食したものの口に合わず、それ以降タイ料理を敬遠してしまっていた人がいたとしたら、そんな人にこそオススメしたいお店である。

※当店の店名はタイ語で「お母さん」の意。当店の料理は、いわばタイ版おふくろの味。


◆最後までお読み頂きありがとうございました。
banner_03.gif←管理人の励みになります。よろしければクリックをお願いしますm(_ _)m


posted by 只今(橘カヲル) at 21:36| 東京 ☔| Comment(2) | TrackBack(2) | 食:焼肉・各国料理 | 更新情報をチェックする

2007年05月12日

『北牧場』さんでラム肉そのものの旨さを味わう

北海道では以前からメジャーだったジンギスカン料理だが、全国的にブームになって東京でも気軽に食せるようになったのはつい数年前からのこと。とはいえ「ブームに乗っかっただけ…」の、若い女性にウケるよう内装ばかりに力を入れた店が先行してしまった部分が無きにしも非ず、と感じているのは自分だけだろうか。

さて、今日紹介するお店は、そんな『今どきのジンギスカン料理店』とは或る意味対極にあるといっていいのではないか。

070512_01.jpg
JR新宿駅南口

JR新宿駅南口駅前を東西に貫く甲州街道。そこから少し奥に入った静かな通りに店を構えるのが、

070512_02.jpg


こちら『北牧場』さん(詳しい場所は上部リンクを参照)。

070512_03.jpg
『北牧場』さん店内

ご覧の通りカウンター主体の、非常にシンプルな店内。

070512_04.jpg 070512_05.jpg

カウンターの向こうに七輪が置かれており、ジンギスカン(一人前1,030円:税込)注文と共に炭火及びジンギスカン鍋がセッティングされる。

070512_06.jpg
漬物とジンギスカンのタレ

香の物で少々飢えを凌いでいると…。

070512_07.jpg 070512_08.jpg

鍋にはおもむろにモヤシが投入され、主役のラム肉が卓上に置かれる。ご覧のように、事前にタレに漬け込むといったような下味をつける作業はされていない。文字通り、生のラム肉

070512_09.jpg

後はひたすらこれを焼いてタレにつけ、食べるだけ。そのシンプルさには驚くが、それだけ質が良い肉を提供している証明であり、自信の表れでもあるのだろう。実際、特に年配の方が「羊の肉」と聞いて尻込みする、あの独特の羊臭さは殆ど皆無といってよく、とても美味しい。

070512_10.jpg
麦ライス(210円:税込)

そして、その焼けたラム肉が御飯に実に良く合う。お蔭で恐ろしい勢いで箸が進み、あっという間に完食できてしまうのだ。あえて難点を挙げれば、七輪がカウンターの向こうにあるので、ちょっと手を伸ばさないと鍋に箸が届かないことだろうか?

この『北牧場』さんにはアルコールも一通り取り揃えられているが、なにしろカウンター席が主のうえ、サイドメニューらしきものが殆どない。そのため、仕事の帰りに皆と焼肉を肴に酒を飲みつつ長居する為の店というよりも、ファストフード感覚で手軽に・手早くジンギスカン料理を堪能する店だと自分は認識している。勿論、前述のとおり味のレベルはファストフードのそれを遥かに凌駕している。ただひたすら求道者の如くラム肉を焼いて味わいたい方に、オススメです。


店内にはこの方が来店した時の写真が飾ってあった。校舎の場所も距離的にそれほど遠くない。
posted by 只今(橘カヲル) at 21:38| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 食:焼肉・各国料理 | 更新情報をチェックする

2006年07月29日

山水苑店主はアイデアマン

未だ梅雨明け宣言は聞かれないが、7月後半ともなれば暑い日が続き、体もだるくなる。「こんな日は焼肉でも食べて体力をつけよう!」と思っても、お財布の中身と相談すれば、そうそう足繁く焼肉屋に通うわけにはいかないのが現状だ。

だが世の中には、そんな庶民の嘆きに応えてくれる素敵な焼肉屋さんもある。

炭火焼肉山水苑外観 炭火焼肉山水苑店内
炭火焼肉 山水苑(左:外観 右:店内)

JR中野駅南口からファミリーロード(通りの名)を進むこと徒歩1~2分で到着するのが、この『山水苑』さん。毎日11:30~14:00に催されているランチタイムでは、なんと…

焼肉ランチ500円カード不可
焼肉ランチ 500円!(カード不可なので注意)

肉類一皿+ライス+味噌汁がセットになった焼肉ランチを、税込み500円という激安価格で提供しているのだ。さらに…

キムチ類食べ放題 無縁ロースター

キムチ類食べ放題までついている。これだけ至れり尽くせりのメニューを、無縁ロースターによる炭火で楽しめるのだから嬉しいではないか。

焼肉ランチ(500円)+肉類一皿追加(250円)+ライス大盛(50円)
焼肉ランチ(500円)+肉類一皿追加(250円)+ライス大盛(50円)

今回注文したのが以上のメニュー。追加メニューやライス大盛の安さも注目すべきポイント。それ故自分が来店した際も肉類を二~三皿注文している人が多かった。


さて、箸を進めている最中、面白いものが目に留まった。

A・L・O・H・A(アロハ)

一体なにが書かれているのかと思い店員さんに尋ねて見ると、なんと店員さんが気を回してくださり、店長さん自らが答えてくださった。お忙しいのにすみません。 <(_ _)>

なんでも昔、店内でハワイアンバンドの演奏会(!)を定期開催していたことがあり、その縁で寄贈されたものなのだそうだ。「A・L・O・H・A(アロハ)」それぞれのアルファベットには、こんな意味が込められているんですよ、といったことが書かれているとのこと。焼肉屋でハワイアンバンドとは面白い取り合わせだ。店長さん、なかなかのアイデアマンである。でも店長さんは「BSE騒ぎがあってから『本業に注力しなくちゃ』ということでやってないんですよ」ともおっしゃっていた。


BSE問題のことを店長さんの方から話題にしてきたので、思い切って聞いてみた。

「米国産牛肉が輸入再開される、なんて話がありますね」

この問いに対し、店長さんは

「どんな肉が入ってくるか分からないし、それを店に出した場合のお客様の反応も分からないし、ちょっとね…」

と、米国産牛肉の使用には消極的なご様子だった。まぁ某大手牛丼チェーン店のように体力(資本)があればともかく、こういった個人レベルの店舗では僅かな風評でも死活問題となる。店長さんは口にしなかったが、BSE騒ぎ真っ只中の時は本当に苦労されたのだろう。米国産牛肉の使用に消極的なのも無理はない。なお現在お店でメイン使用している牛肉は店長さん曰く「メキシコ産とオージー(オーストラリア産)」。あとはメニュー写真にも載っていた新潟産である。


最後に、会計を終えて店を出ようとする際に目に付いた張り紙を紹介しておきたい。

遊戯王カードの忘れ物、預かっています。

お心当たりのある方、ご一報を。
posted by 只今(橘カヲル) at 20:02| 東京 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 食:焼肉・各国料理 | 更新情報をチェックする
×

この広告は90日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。