2012年07月22日

二子玉川『どんたく』さんで、美味しい創作うどんを味わうの事

昨日、夕方に親元に顔を出す用事があった。その前に食事を済ませようと思い、

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二子玉川駅

東急田園都市線・大井町線の二子玉川駅までやってきた。

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再開発が進んで様相が大きく変化した駅前を離れ、今も昔も二子玉川のランドマークである玉川高島屋S・Cの本館と南館の間の通りを進んで暫くした所にある雑居ビルの地下1階に歩を進め、

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手打ちうどん どんたくうどん / 二子玉川駅二子新地駅

今回の目的地である讃岐うどんの有名店『どんたく』さんに到着した(詳しい場所は上部リンク先、または記事下の地図を参照)。なぜ讃岐うどんなのに、福岡県は博多を代表する祭りである博多どんたくの『どんたく』が店名なのかというと、ご主人が博多のご出身だからである。 

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店内の様子

当日は生憎の小雨模様だったが、ラフな服装から地元の方と覚しき親子連れや、買い物帰りと思われるグループ客まで、様々な方々で店内は盛況。私もお店の方に相席をお願いされ、それに従った。

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どんたく(並:1,100円:税込)

今回の注文は、店名を冠するメニュー、どんたく。同店のオリジナルメニューで、ぶっちゃけて言ってしまえば「ちゃんぽんうどん」。ご主人創作のオリジナルメニューである。

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キャベツやモヤシなどの野菜、豚肉、タコの足などで丼が覆い尽くされており、見るものを圧倒する。

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しかし豪快なビジュアルとは裏腹に味は繊細。讃岐うどんの本場・高松で修行したご主人が手打ちする麺は、噛みごたえは幾分柔らかいが、噛み切る瞬間には抵抗を見せ、チャンと腰があることをアピールする。ツユはコンブやカツオブシ、イリコなどから取られている和風テイストなので、下手なちゃんぽんのようにヘビーで胃にもたれない。しかし具の豚肉などから滲み出た旨みがプラスされているので、一般的なうどんツユよりもパンチの効いた味になっている。

物の本によれば、同店のうどんは一人前400グラムと、通常の約1.6倍という大盤振る舞い。具の量もこれに比例して多いので、一杯の分量は相当なものになるのだが、なにしろ美味しいので、するすると胃に収まってしまう。

なお100円引きで小盛りも用意されているので、食が細い方も安心して来店されたし。





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posted by 只今(橘カヲル) at 17:01| 東京 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 食:蕎麦・うどん | 更新情報をチェックする

2012年07月21日

牛込柳町『白河そば』さんで、立ち食いとは思えない拘りのうどんを食するの事

私は、学生時代も社会人になってからも何度か引越しをしているのだが、引越す前に住んでいた場所で贔屓にしていた料理店が無性に恋しくなる時がある。

或る日、そんな思いに駆られたので、

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白河そばそば(蕎麦) / 牛込柳町駅若松河田駅早稲田駅(メトロ)

都営大江戸線・牛込柳町駅西口を降りて徒歩数分(詳しい場所は上部リンク先、または記事下の地図を参照)の『白河そば』さんまでやってきた。

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店内の様子

ご覧のとおり、一見どこにでも有りそうな路麺店(ろめんてん:街角で個人営業している立ち食いソバ屋のこと)なのだが、ムック本に掲載されたこともある実力店。なんでもフジテレビが河田町にあったころには、その近くで営業していたそうで、現在の場所に移った後でもワザワザ訪れるギョーカイ関係者が少なくないのだとか。

ギョーカイ関係者には食道楽が多いとは聞くが、路麺店は基本的に生活圏外の人が足を運ぶ場所ではないので、結構驚くべきことではなかろうか。

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きざみうどん(550円:税込)と小カレー(300円:税込)

今回の注文は同店の看板メニュー、きざみうどん。店名は『白河そば』なのだが同店の主力商品はうどんなのだ。なおセットで小カレーもつけた。

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「きざみうどん」の名の由来は刻んだ油揚げが具に使われていることから。ただし、その他にも天カスやワカメが惜しげも無く盛られており、うどんが見えないほど。

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主役のうどんは「ひもかわうどん」と名付けられ、まるで名古屋名物きしめんのように平べったい。物の本によれば店主の甥が勤める製麺所で作られたオリジナルとのことで、ムッチリとした歯ごたえが心地良く、巷の路麺店で出されるものとは一味違う。

またツユは「塩だし」と称し、醤油を一切使用せず昆布やカツオブシでダシを取ったもの。いわゆる関西風のツユなのだが、「塩だし」という程には塩辛くなく、ついついもう一口啜り込みたくなる美味しさだ。

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こちらは小カレー。なお普通の大きさ(?)の単品メニューとしてのカレー(650円:税込)もある。

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サイドメニューと侮る無かれ。立食いソバ屋で出されるカレーは間に合わせ的な物も多いなか、同店のカレーは単品料理として通用するレベルの味わいがある。実際、私が来店した折にも、単品でカレーを注文している人がいた。

留意点としては、同店は注文を受けてから一人前ずつ調理するスタンスを頑(かたく)なに守っているため、混んでる時はできあがるまでに少々時間が掛かる。路麺店らしからぬ拘りなのだが、訪れた際にはご注意あれ。





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posted by 只今(橘カヲル) at 09:24| 東京 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 食:蕎麦・うどん | 更新情報をチェックする

2012年06月09日

表参道『そば処仙波』さんで、名物くるみそばを味わうの事

気温の上昇と共に、冷たい蕎麦を美味しいと感じる季節がやってきた。この日も私は、美味しい蕎麦を食すべく、かねてから気になっていたお店へと向かった。

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そば処仙波そば(蕎麦) / 表参道駅外苑前駅明治神宮前駅

東京メトロ表参道駅A2出口から徒歩数分、同駅周辺らしいファッショナブルな建物や店舗が並ぶ中で異彩を放つ門構え。ここが今回の目的地である『そば処仙波』さん(詳しい場所は上部リンク先、または記事下の地図を参照)。創業60年以上の老舗蕎麦店である。

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入り口に掲載されているメニュー(一部)

面白いのは、麺の量を小盛り(80グラム)、普通(120グラム)、大盛り(180グラム)から選べること。小盛りがメニューで明記されている料理店は案外少ない。食の細い方から大食漢まで、様々な客層に対応しようとする、老舗の気遣いを感じる。

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店内の様子

木目をうまく使った店内は、老舗の貫禄を感じる。そして店内には個人客向けのカウンター的な席からファミリー向けの小上がりまで完備されており、多様なお客のニーズに対応できるようになっている。事実、私が訪れたときは、スーツを着たビジネスマンや、幼い子供を連れたファミリー、ご近所にお住まいと覚しき老夫婦など、客層はバラけていた。

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名物くるみそば大盛り(1,050円:税込)

今回の注文は、名物くるみそば。

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くるみだれ

胡桃(くるみ)を磨り潰して麺を漬けるタレとして用いている、というのは割とポピュラーかと思う。人類と胡桃の歴史は古く、人類が食用にした最初の木の実とも言われるほど。日本でも縄文時代には既に胡桃の栽培が行われていた、なんて話も聞いたことがある。

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しかし、物の本によれば同店は蕎麦そのものにも胡桃を練りこんでいるという。これは少々珍しいのではないか。

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トロッとしたクリーミーな胡桃ダレは、麺に驚くほど良く絡む。なので箸で手繰った麺全体の3分の1ほどを漬けるだけでよい。それだけで胡桃の持つ自然な甘さと香りが口の中いっぱいに広がり、楽しめる。そして普通のソバツユも小さな猪口でついてくるので、それで胡桃ダレを割ると、ソバツユの風味がプラスされて違った味わいになるのも良い感じだ。そして忘れてはならないのは、この個性的なツユに負けない、蕎麦そのものの美味しさ。ボソボソした感じは微塵も無く、太めでシッカリ味わうタイプの蕎麦なのに喉越しもいいのだ。

表参道界隈はシャレたショッピングスポットとしてメディアで特集されることも多いので、訪れる機会も多いのではないか。その時は『そば処仙波』さんにも、お立ち寄りあれ。





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2012年04月28日

新木場『湾岸そば』さんで掘り出し物に出会うの事

話は少し前に遡る。お台場のダイバーシティ東京でガンダム立像の写真を撮ったあと(こちらのエントリ参照)、ゆりかもめで終点の豊洲まで行き、有楽町線に乗り換えて新木場駅までやってきた。単にJRへ乗り継ぐための立ち寄りだったのだが、

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湾岸そば 新木場店そば(蕎麦) / 新木場駅

構内の駅そば店『湾岸そば 新木場店』さんの前で足が止まった。メニューの中に『大船軒』の「鯵の押し寿司」の文字を見つけたからだ。

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神奈川県のJR大船駅で販売されている大船軒の「鯵の押し寿司」といえば、1913(大正2)年に発売されてから現在にいたるまで親しまれている名物駅弁ではないか! 「鯵の押し寿司」の切り落とし(製品を整形する際にカットした部分)を使用した鯵丼とは実に興味深い。小腹も空いていたので早速注文することに。

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ミニ鯵丼セット(590円:税込)

駅そばの常で、そばとうどん、また温かいのと冷たいのを選ぶことができる。今回は駅そば一番の基本ともいえる、温かいそばをオーダー。

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そばには、薬味のネギのほかワカメと天カスも入っており、けっこう豪勢。

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あまり角の立っていないポッテリした麺と、食べごたえがあり満腹感を得るには良い。ツユは薄口というよりライトな味で、ほどほどの自己主張が、手早く食べるものという立ち食いそばのコンセプトにマッチしている。

まぁ、ぶっちゃけ平均的な立ち食いそばの味なのだが、立ち食いそばのようなファストフードにとって、品質にブレがなく、こちらが脳内で想定している味が確実にいただけることは結構重要だと思う。

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さて、こちらが本命の鯵丼。「鯵の押し寿司」の切り落としに刻みノリとメカブ、そして寿司屋で言うガリ(ショウガの酢漬け)が乗っている。メニューに掲載されていた写真より具の盛り付け量が少しお上品な気もするが、気にしてはいけない(苦笑)。

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鯵の身は小さいものの旨みはちゃんと感じるし、酢で締めている故のサッパリとした後口も心地よい。さらにノリとメカブとガリが鯵の美味しさを引き立てる側面支援を果たしており、思いのほか丼としての完成度が高い。そばとのセットで590円ならお値打ちではないだろうか。これは意外な掘り出し物に出会ったなぁ・・・。

調べてみたら『湾岸そば』さんは、同じJRの駅そば『あじさい』系列のようなので、他にも鯵丼を食べられるお店はある模様。近くの駅そばで見かけたら試してみては?


posted by 只今(橘カヲル) at 10:13| 東京 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 食:蕎麦・うどん | 更新情報をチェックする

2012年04月01日

東中野『阿波や壱兆』さんで、徳島名物、半田そうめんに出会うの事

徳島県の名物といえば阿波踊りを思い浮かべる方も多いだろうが、それでは徳島県の食文化についてはどのぐらいご存知だろうか? 私も寡聞にして数年前に話題となった徳島ラーメンと、ブランド鶏の阿波尾鶏(あわおどり:言うまでもなく「阿波踊り」のもじり)ぐらいしか知らなかった。

そんな私だったが、雑誌にて知った或る徳島名物の情報に心躍らされた。そして昨日、急激な突風による鉄道のダイヤ乱れと突然の降雨に悩まされながらも訪れたのが、今回ご紹介するお店である。

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阿波や壱兆 (そば・うどん・麺類(その他) / 東中野駅落合駅中野坂上駅

JR東中野駅の西口改札・南側の出口を出て、大通りに向かって線路沿いの小道を歩くと1分もかからずに到着するのが(詳しい場所は上部リンク先、または記事下の地図を参照)、『阿波や壱兆』さん。徳島県の特産品「半田そうめん」を食べられる、都内では貴重なお店である。

半田そうめんとは、300年近い歴史を持つ手延べそうめん。奈良県三輪の三輪そうめんの製法が、淡路、鳴門を経由して、徳島県半田町(現:つるぎ町半田)あたりに伝わったとのこと。同地では今でも人口の約3割が、そうめん作りに関わっているそうだ。

参考:半田そうめんの魅力に迫る
http://soumen.takuminoippin.net/

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店内の様子

店内はカウンター席が中心。店内の様子が居酒屋風なのは、昼は半田そうめん専門店だが、夜は徳島の郷土料理を味わいながらアルコールも味わえるいうスタンスで営業しているから。

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生かつおの茶ずまし風そうめん(850円:税込)
※写真は麺大盛り、ミニライス無料のサービスを適用したもの。

同店のそうめんは定番メニューのほか、「本日のそうめん」という形で200種類(!)はあるというアレンジメニューを日替わりで提供している。このたび注文したのは、その数多くのバリエーションのひとつである、生かつおの茶ずまし風そうめん。温かいのと冷たいのを選べるが、肌寒い気候だったこともあり、温かいのを選択。なお麺大盛りとミニライスは無料サービスとなっている。

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徳島県の郷土料理に、鰹の茶ずまし(カツオの切り身を乗せたお茶漬け)というものがあるそうなので、それに着想を得たものと推察される。生カツオの切り身を具としてゴマを散らし、細切りのショウガと、細かく刻んだミョウガ・大葉・青ネギを薬味とする。また青ゆずの皮も摺り下ろして使用している。

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さっそく麺を口にしてみる。一般的なそうめんよりも太く、冷麦のようであるが、冷麦よりも麺にモッチリとしたコシがあり、噛むと小麦の味がシッカリ味わえる。しかし最後に訪れる軽快な喉越しは、そうめんそのものだ。これは美味しいぞ。

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そして青ゆずの爽やかな香りが鼻腔をくすぐる、極めて薄口だが非常によい味が出ているダシと相性の良いことよ・・・。

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また、温かいダシのおかげで軽く熱が加わり半生状態となったカツオの切り身も、生臭さがなくなって美味しくいただけるのが嬉しい。

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完食!

気がつけば、あっという間に完食していた。半田そうめん恐るべし。皆様もお試しあれ。





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2012年02月26日

池袋『かるかや』さんはデパート屋上のオアシス

週末は所用で親元に帰ることになったのだが、その途中、遅めの昼食を食べるため池袋で途中下車した。14時過ぎという中途半端な時間だったためランチ営業を終了した店も多く、お店選びを迷ったのだが、小腹が空いていた程度だったので軽く済ませることにした。

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向かった先は、西武百貨店・池袋本店の屋上。

昭和の時代、デパートには遊具などが設置された屋上広場があるのが定番だった。親子連れをターゲットとした施設だったのだが、百貨店の主なターゲットがファミリー層から一人暮らしの若者へとシフトしていく中で重要度が低下。今では屋上広場を設けない百貨店のほうが主流である。

しかし西武池袋本店では、さすがに遊具は無いものの、人工芝を敷き詰めた広いスペースやベンチ、そして軽食コーナーが健在だ。

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かるかやうどん / 池袋駅東池袋駅都電雑司ケ谷駅

その一画に店を構えるのが(詳しい場所は上部リンク先、または記事下の地図を参照)、今回の目的地である『かるかや』さん。立ち食いスタイルのお店なのだが驚く無かれ、本デパートの地下一階(いわゆる「デパ地下」ですね)で店主が毎日手打ちしている讃岐うどんが味わえるのだ!

物の本によれば平日は3~400食、土日は700食もの売り上げを誇るという。

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釜揚げうどん(400円:税込)

今回の注文は、同店の一番人気メニューである釜揚げうどん。

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ネギと天かすに加え、ディフォルトで生玉子が入っているツユに

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茹で上げられた角(かど)の立っている麺をつけて食べる。人の手で切り分ける故に太さが不揃いなのが手打ちの証拠。

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ツユにつけて食べれば、うどんのモチモチした食感を存分に味わうことができる。前述の通り太さが不揃いのため、食べる箇所によって微妙に食感が違うのが面白い。ツユも昆布と煮干しのダシが効いた立派なものである。

もちろん立ち食いレベルでの美味しさであり、本格的な讃岐うどんに比べればツッコミどころはあるのかもしれないが、それをイチイチ指摘するのは野暮というもの。開放感溢れるデパートの屋上というシチュエーションも味のうちである。

アクセス至便、ロケーションは申し分なし、お値段も手頃で味も量も十分に合格点。皆様も池袋で小腹が空いたら『かるかや』さんに訪れてみては?





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2011年12月31日

武蔵関『にはち』さんにて旨みが濃厚な十割蕎麦を堪能するの事

朝方に勤め先の都合でちょっと仕事をこなしたあと、大晦日ということで蕎麦を手繰りに出かけることにした。



とはいえ、上の動画にもあるように都心の有名店は行列ができるほどの盛況となるのも珍しくないので・・・。

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にはちそば(蕎麦) / 武蔵関駅

西武新宿駅から20分ほど西武新宿線に揺られ、東京23区最西端の駅となる武蔵関駅で下車。駅の北口から商店街を抜けから左折すると程なく到着する(詳しい場所は上部リンク先、または記事下の地図を参照)『にはち』さんまでやってきた。良質の手打ち蕎麦を出すお店としてメディアの取材を受けたこともあるお店だ。周囲の景色と調和した落ち着いた外見に「大人の隠れ家」的なムードが漂う。

なお物の本によれば『にはち』という店名は、蕎麦を打つ際の蕎麦粉と小麦粉の割合として定番の「小麦粉2:蕎麦粉8」から来ているそうだが、数年前に蕎麦粉100%の十割蕎麦(生粉打ち蕎麦)に切り替えたとのこと。

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店内の様子

間口の割に奥行きのある店内には、4人がけと2人がけのテーブル席がいくつか置かれている。木目が多用されているからか、店内の雰囲気が温もりのあるものとなっている。

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大晦日限定メニュー

開店直後に入店したので店内には私のほかには夫婦と見られる男女の2人連れのみ。そして私が席についた直後に、もうひと組のご夫婦が来店。どちらも蕎麦と共に日本酒やビールおよび酒肴を注文されていた。私はアルコールを受け付けない身体なので、そういった愉しみを味わえないのが寂しい。

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おろしそば(1,100円:税込)

同店では基本的に蕎麦の薬味はネギと大根おろしのみとのことなので「それなら最初から大根おろしが乗った蕎麦を」と思い、おろしそばを注文。なおワサビを薬味として使用したい場合は、おろしたてのワサビを無料で別途注文することが可能。

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冷たい蕎麦の上から蕎麦つゆが掛けられ、その上に大根おろし、花かつお、海苔、とろろ昆布、大葉、胡麻が良い塩梅に乗せられている。

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言ってみれば「薬味がいっぱい盛られた蕎麦」なので、下手な蕎麦だと薬味の味に負けてしまうのだが、負けるどころか数々の薬味を味方につけて蕎麦の味が一層際立っている。蕎麦にはそぐわない表現かもしれないが、これは旨みが濃厚な蕎麦でなければ叶わないこと。都心で行列ができている幾多の有名店と比べても劣る所の無い美味しい蕎麦だと思う。もちろん蕎麦つゆも出色の出来だ。

皆さんも、超有名店になって大晦日に行列ができるようになる前に、『にはち』さんを訪れてみてはいかが?





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2011年11月24日

原宿『うどん伊呂波』さんで逆転の発想に出会うの事

勤め先の都合上、祝日は基本的に自宅待機なので遠出ができない。とはいうものの腹は空くので・・・。

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EVANGELION STORE TOKYO-01
※原宿・竹下通り裏にある、EVANGELIONのアイテムが揃うオフィシャルストア

本日開店という上記のお店の様子を確認する目的も兼ねて原宿まで出向いた。もっとも入場整理券が必要なほど店内が混み合っていたことと、長時間の外出は躊躇われたため、同店に関しては、本日のところは場所を確認するに留めた。

そしてメインの目的である昼食を取るために、そのまま若者で賑わう竹下通りを抜け、

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うどん伊呂波うどん / 明治神宮前駅原宿駅表参道駅

明治通りを横断して裏原宿と呼ばれるエリアに入り、原宿通りという明治通りから始まるショップやカフェが連なる通りを進むと見えてくる(詳しい場所は上部リンク先、または記事下の地図を参照)『うどん伊呂波』さんに到着した。

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店頭のメニュー

物の本によれば去年オープンしたばかりのお店とのことだが、うどんとイタリアンソースの組み合わせで評判らしい。実際、私がお店の外観とメニューを撮影している僅かな時間の間にも、2組6名の客が来店していた。

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店内の様子

そんな感じなので店内も盛況。店内には地階もあるので収容人数は思いのほか多い。

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クリーミーカルボナーラおうどん(1,080円:税込)
※セットでオレンジジュースを注文

今回の注文は、うどんをカルボナーラソースで仕上げたもの。ランチタイムはプラス100円でドリンク、ドリンク、ミニサラダのいずれかをセット付けられる。

カルボナーラ【(伊)carbonara】とはチーズ、黒胡椒・卵・生クリームなどで作ったパスタソースのこと。ちなみにcarbonaraとは「炭焼職人」を意味し、ソースの所々に浮かぶ黒胡椒を「炭焼き職人の手に付いた炭の粉が落ちたもの」に見立てている。

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大きな平たい器に盛られた麺と

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蕎麦猪口のような器で出されるスープのセットを見て、私は即座に和風スパゲティーで知られる洋麺屋五右衛門のスタイルを思い出した。そして、ふと「五右衛門をヒントにした逆転の発想で、うどんとパスタソースの組み合わせを思いついたのかも」と思った。

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食べてみると、うどんは中太でコシの強いモッチリとした歯ごたえで、これがカルボナーラソースのコッテリとした濃厚な味わいを見事に受け止めており、味のバランスが良く、美味しい。

複数のチーズが入っているというカルボナーラソースの味わいそのものも良好で、ついつい、うどんを食べ切ったあと、皿の奥底に残っていたソースを、卓上のバスケットに入っていた木製のレンゲ(分類的には、お玉杓子なのかも。物を掬う部分に亀の甲羅のような模様がある。下の画像参照)で掬い取って食べてしまった。
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木製 おたま小亀甲拭漆

うどんが全てのパスタソースに合うとは思わないが、フェットチーネやタリアテッレのような太い平麺のパスタと相性の良い、カルボナーラのようなコッテリとした濃厚な味わいのソースなら、うどんにも良くマッチするのだろう。その辺りは計算して、うどんに合うソースを選んでいると思う。みなさんも『うどん伊呂波』さんでお試しあれ。





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2011年10月09日

新日本橋『室町砂場』さんで「天ざる」の元祖と対面するの事

週末、暫くぶりに親元へ顔を出したついでに、少し寄り道して帰ることにした。

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室町砂場 そば(蕎麦) / 新日本橋駅神田駅三越前駅

目的地は蕎麦の名店として知られる『室町砂場』さん。距離的にいえば最寄り駅はJR総武本線の新日本橋駅となるが、今回はJR山手線の神田駅から訪れた(詳しい場所は上部リンク先、または記事下の地図を参照)。神田駅の南口からなら徒歩数分で到着するので、それほど苦労は無い。

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店内の様子

開店直後ぐらいの時間に訪れたのだが、店内には既に多くの方々がいらっしゃった。食事の方もいれば、天ぷらや卵焼きを肴に日本酒を嗜んでいる方も見受けられた。同店は1869(明治2)年創業の老舗であるが、数年前に店舗をリニューアルしており、店内は照明も多く明るい。

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メニュー

面白いのは、冷たい蕎麦の場合「もり」と「ざる」で蕎麦を打つ粉を区別していること。

もり:殻をとった蕎麦の実を挽いて最初に出てきた粉「一番粉」を使用

ざる:蕎麦の実の中心付近にある胚乳部分を粉にした「さらしな粉」を使用

「もり」と「ざる」の違いについて歴史を紐解いて書き始めると長くなるので別の機会に譲るが、これらの違いが不明瞭になってしまっている現在において、これほど明確な区別をつけているのは珍しい。老舗の拘りが伺える。

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天ざる(1,550円:税込)

今回の注文は、天ざる。他の蕎麦屋で見かける「冷たい蕎麦と天ぷらのセット」ではなく、

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つけ汁に小エビの掻き揚げが浸っているという極めて珍しいスタイル。しかし実は同店は天ざる(天もり)の元祖であり、これが元祖のスタイルなのだ。うろ覚えで恐縮だが、蕎麦屋の花形メニューである天ぷら蕎麦の売り上げが夏になると落ちるため、その対策として考案されたものなのだとか。

このスタイルも「天ぷら蕎麦から取り出した蕎麦を冷たくした」と考えると「なるほど」と思う。昨今のラーメン店が、つけ麺に力を入れるのは夏場にラーメンの売り上げが落ちることへの対策なのだが、それと一脈通じるところがある発想だ。

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つけ汁は相当に濃い部類に入るので、さらしな粉で打たれた癖の無い蕎麦は全体の3割程度つけるぐらいでよい。それで十分に心地よい味と喉越しを体感できる。できの良い蕎麦は、いつ食べても美味しい・・・。

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つけ汁に浸りっぱなしの天ぷらだが、食べても衣のサクサク感が残っているのは見事! つけ汁の器に入るサイズなので小ぶりなのが非常に惜しまれる。同店の天ぷらを酒肴にされる方の気持ちが分かる。

『室町砂場』さんには坪庭や個室が設けられており、風情を目でながら蕎麦を食べ酒を嗜む時間を愉しむいう贅沢を味わうことができる。皆さんも体験して欲しい。





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2011年08月21日

五反田『おにやんま』さんで4度驚くの事

肩肘はらず、気軽に立ち寄れる路麺店(いわゆる「立ち食い」のお店)は重宝する。そのうえ交通の便がよい所にあり、値段もリーズナブルで味が本格派であればなおさら有り難い。今日ご紹介するのは、そんなお店である。

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おにやんま うどん / 五反田駅大崎広小路駅大崎駅

JRおよび東急池上線の五反田駅から至近、山手線のガードの袂に店を構える(詳しい場所は上部リンク先、または記事下の地図を参照)、うどん専門店『おにやんま』さん。ものの本によれば2010年6月のオープンというから讃岐うどんフィーバーが沈静化してからの開店であるが、既に多くの人のハートを掴んでいるとのこと。

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店内の様子

店頭の券売機で食券を購入し、入店する。店内は「間を詰めれば10人ぐらいは入れるかな」という程度のスペースが取られた完全な立ち食い形式。椅子は一席もなく、床はコンクリートが剥き出しの打放し状態だが、手荷物を入れて置くためのカゴが置いてあったりするのが親切だ。

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とり天かけうどん 並盛(380円:税込)

さて、注文したのは同店の券売機でも一押しメニューと記されていた、とり天かけうどん。

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380円という値段も驚きだが、その良心的なプライスにも関わらず麺は手打ち、ダシの材料となる炒り子(イワシの煮干し)や鰹節などは香川県から仕入れるという拘りようには更に驚く。そして麺を口にすれば適度な歯ごたえと心地よい喉越し、そして麺に良く絡まるダシの美味しさにも驚くことだろう。

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具の「とり天」は鶏肉を唐揚げではなく天麩羅にしたもので、香川では一般的な調理法。開店して間もない時間だったこともあり、揚げたてに近い状態だったのはラッキーだった。とり天自体も美味しいのだが、衣がダシを含んだことで美味しさが倍増しているのだ。これは定番の具になるはずだ。

『おにやんま』さんは年中無休、平日であれば朝の7時から深夜まで営業しているので、朝食がわりに、手軽なランチに、飲んだ後の締めの一杯にと使い勝手が良いのも魅力。皆さんも訪れてみてはいかが?

なお全くの余談だが、入店時に店内で有線放送(だと思う)から流れていた楽曲が『魂のルフラン』(注:旧劇場版エヴァの主題歌)だったので、驚きのあまり危うく足を滑らせそうになったのは内緒(苦笑)。





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posted by 只今(橘カヲル) at 17:05| 東京 ☁| Comment(0) | TrackBack(2) | 食:蕎麦・うどん | 更新情報をチェックする

2011年07月09日

新宿『かめや』さんの花形メニュー「元祖 天玉そば」が良い感じ

7月に入り、暑さの厳しい日が続いている。先日、私は仕事の都合で帰宅が深夜に及んだので、炎天下の日中に遠出する気になれず、日の陰る夕方になってから所用のため新宿に出かけた。

用事が片付いた時には既に日も暮れていたので、ついでに夕食も済ませようと思ったのだが、日中が気怠(だる)い暑さだったためか、空腹度合いとしては小腹が空いている程度。さらに持ち合わせも少なかったので、軽く済ませることにした。

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かめや 新宿店そば(蕎麦) / 新宿西口駅新宿駅西武新宿駅

数々の異空間が混在する“魔界都市”新宿でも屈指のカオティックゾーンとして知られる新宿西口・思い出横丁の一画に店を構える(詳しい場所は上部リンク先、または記事下の地図を参照)『かめや』さん。

一応カウンター席はあるが、業態は「立ち食いそば屋」と考えていただいて差し支えない。「眠らない町」新宿において昼夜を問わぬ24時間営業(土曜日は27時まで。日曜日は休業)という使い勝手の良さと驚異のコストパフォーマンスで、しばしば行列もできる人気店である。

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元祖 天玉そば(380円:税込)

これが『かめや』さんの花形メニュー、天玉そば。巨大で無骨な掻き揚げの放つ威圧感と、艶のある白身で包まれた温泉玉子の上品さが対照的なビジュアル。これをワンコインところか300円台で食べられるなんて! 殆ど待ち時間もなく饗されるのも有り難い。

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もちろん専門店で職人が手打ちしたソバと比較するのは野暮だが、店頭看板にて自家製麺と謳われているソバは、関東風の濃い味なツユにも負けず、太めで食べ応えがあるのが良い感じ。

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季節柄、冷やしメニューである天玉せいろの注文も考えたが、私は温かいソバツユを吸って程良く柔らかくなった掻き揚げを食べるのが好きなのだ。うーん、至福の美味しさ。

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玉子の黄身を割ってツユに溶かす人もいるが、私はツユに溶かさず一呑みにするタイプだ。ソバツユの味が乗った温泉玉子は格別である……。

忙しい日の朝食から金欠時のランチ、また深夜まで梯子酒したあとの「締めの一杯」と時間や用途を問わずフレキシブルに利用できる『かめや』さん。最近では外国人観光客まで訪れるとのこと。貴方も立ち寄ってみては?





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posted by 只今(橘カヲル) at 23:59| 東京 ☁| Comment(0) | TrackBack(1) | 食:蕎麦・うどん | 更新情報をチェックする

2011年06月12日

中目黒『土山人』さんで、すだちそばのビジュアルと味に酔うの事

私は一年を通して蕎麦を食べているが、これからの季節は蒸し暑さが堪えるようになってくるため、更に蕎麦屋を訪れて冷たい蕎麦を食べる機会が多くなる。今日も冷たくて美味しい蕎麦を求め、あるお店を訪れることにした。

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東京 土山人 そば(蕎麦) / 池尻大橋駅神泉駅中目黒駅

東急東横線・中目黒駅を降り、目黒川に沿って池尻大橋方面へ歩くこと10分弱、中の橋という赤いアーチ型鉄橋の近くに店を構えるのが(詳しい場所は上部リンク先、または記事下の地図を参照)、今回の目的地である『土山人』さん。「どさんじん」とよむ風変わりな店名は、物の本によれば同店のために器を焼いてくれた知己の陶芸家の雅号に由来するとのこと。

なお雅号(がごう)とは、書道家・画家・陶芸家などが本名以外につけるペンネームのようなもの。単に「号(ごう)」ということもある。例えば書道、絵画、陶芸など様々なジャンルで才能を発揮した北大路魯山人(きたおおじ ろさんじん)の「魯山人」は雅号で、本名は「房次郎(ふさじろう)」である。

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店頭のメニュー

店舗が半地下になっているため知らないと通りすぎてしまうが、自家製扮した良質の手打ち蕎麦を出す店としてメディアへの露出もしている。

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店内の様子

そんな目立たない外見とは裏腹に、店内は盛況。写真に収めたイス席の外、個室やカウンター席もあり、アルコールを楽しみたい皆様にも使い勝手がよいと思われる(私はアルコールが苦手なので、その辺りはよく分からない……)。

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冷やかけすだちそば(1,150円:税込)

今回の注文は、季節メニューの冷やかけすだちそば。

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同店のために焼かれたオリジナルな器の中に、輪切りにされたスダチが所狭しと敷き詰められている。スダチの鮮やかな緑色が目を楽しませ、仄かではあるが鮮烈な香りが鼻腔を心地良く刺激する。

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そして口にすれば、冷たくキリリと引き締まった喉越しの良い十割蕎麦の味と、関東の蕎麦屋では珍しい薄口だが印象深い味の蕎麦ツユの味に、スダチの爽やかさが加わった箸の止まらない美味しさに感動を覚えることだろう。スダチの用途といえば鍋物の香りづけが代表的だが、まさかこれほどまでに蕎麦にあうとは……。

注意点としては、スダチは時間が経つと苦味が出てくるので、惜しいけれども早めに蕎麦の上より退避させるのがよい(店側も心得ており、そのための小皿も用意されている)。

駅から少し歩くのが難点だが、その価値はある。一度訪れてみては?





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posted by 只今(橘カヲル) at 21:33| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 食:蕎麦・うどん | 更新情報をチェックする

2011年02月27日

自由が丘『蕎麦 衾』さんの、脇役にも拘る姿勢に感心するの事。

私が現在住んでいる所の近くに新しくできた蕎麦屋があるとの情報を聞きつけ、早速訪れた。

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自由が丘 蕎麦 衾 そば(蕎麦) / 自由が丘駅都立大学駅緑が丘駅

東急東横線・自由が丘駅から進路を北にとると、ほどなく駅前の喧騒を過ぎて閑静な住宅街となる。その一角に忽然と現れる白い暖簾。ここが今回ご紹介する『蕎麦 衾』さん(詳しい場所は上部リンク先、または記事下の地図を参照)。麻布十番に本店がある有名和食店『暗闇坂 宮下』さんが姉妹店として開いたお店である。

店名の「衾」は「ふすま」と読むが、これは和室の仕切りに使われる建具としての襖(ふすま)ではなく、掛け布団のように用いる古典的な寝具の一種。この周辺は旧地名を碑衾町(ひぶすままち)、さらに昔は衾村といったが、『暗闇坂 宮下』公式サイトにアップされていたニュースリリースによれば、そこからの命名とのこと。

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店内の様子

戦前から同地に建つ古民家を改装した店内、そして

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窓外に広がる庭園

最近ではめっきり見なくなった庭園風の庭を見ながら食事できるシチュエーションは、まさに隠れ家と呼ぶに相応しい落ち着いた雰囲気。「お店に訪れた」というより「誰かの家に招かれた」といった感じである。

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メニュー(一部)

高級指向の蕎麦屋にありがちな酒肴の類も充実。もちろん日本酒のレパートリーも豊富だ。

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蕎麦味噌

しかし哀しいかなアルコールを受け付けない体である私には縁遠く、蕎麦のみを注文。突き出しとして出される蕎麦味噌を舐めながら待つ。

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「この蕎麦味噌、豆腐に塗って焼いて豆腐田楽にしたら美味しいだろうな……」などと考えながら待つことしばし、

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とろろせいろ(1,200円:税込)

とろろせいろが、着物姿の花番(はなばん:蕎麦屋における給仕役。主に女性)の方によって運ばれてきた。

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石臼挽きの蕎麦粉で作られた二八蕎麦は「酒肴としての蕎麦」だからか、尖った特徴はないが平均的にパラメーターが高い。一方の汁(ツユ)は辛口の――要するに味の濃い――江戸前風。よく言われる「腰下三分の一だけツユをつける」食べ方がベストと思われる。駅からはるばる歩いてきた労が報われる美味しさだ。

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それでは次にトロロを……と思って箸をつけてみてビックリ、まるで餅のような強い粘りなのだ。どのぐらいの強さかというと、トロロをひとつの塊として器から持ち上げられるぐらいである。

「特別なお芋でも使っているのだろうか?」と思い、さきほどの花番の方に話を伺うと「普通のヤマトイモですよ」との回答だった。ヤマトイモの名を聞きなれなかったので調べてみたらナガイモの一種で銀杏芋(いちょういも)ともいう。文字通りイチョウの葉か三味線の撥(ばち)のように先にいくほど広がっている形をした芋。というより通称のトロロイモのほうが有名だ。

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一般的に、値段はナガイモ(長芋)のほうが安価であるが、粘り気と風味はヤマトイモが上回る。手を抜きがちな脇役にも拘って良質なものを使う姿勢はとても嬉しい。みなさまもご来訪されてみてはいかが?


蕎麦 衾 ~ふすま~ [ うどん、そば、丼 ] - Yahoo!グルメ





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posted by 只今(橘カヲル) at 20:55| 東京 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 食:蕎麦・うどん | 更新情報をチェックする

2011年01月30日

恵比寿『松玄』さんで細かい仕事の重要性を学ぶの事。

私が中学~大学時代に住んでいた恵比寿駅周辺は、繁華街である渋谷や六本木に近いこともあってか良質な飲食店の多いエリア。散髪のために暫く振りに訪れた恵比寿から、今日は一軒の蕎麦屋をご紹介したい。

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松玄 恵比寿店そば(蕎麦) / 恵比寿駅代官山駅広尾駅

明治通りと駒沢通りの交差点近くのビルに店を構える(詳しい場所は上部リンク先、または記事下の地図を参照)『松玄』さん。

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店内の様子

入り口付近に並ぶ様々な銘柄の日本酒のビン、控えめの照明、黒と濃い赤色を効果的に使って落ち着いた雰囲気を醸しだそうとしている店内装飾、バー風のカウンター席だけでなく個室も用意されているといった店の様子をみれば「蕎麦屋」というより「ダイニングバー」の分類に入るのだろう。もっと正確に表現すれば「食事メニューとして蕎麦も用意している小洒落たダイニングバー」である。

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メニュー(一部)

カウンター席に通されてメニューに目を通していたところ、

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メニュー(土日祝日用)

スタッフの女性が「土日祝日限定ランチメニュー」を案内してくれた。1,800円という金額は、私の普段の生活では考えられないほど高額なランチになるが、給料日直後で懐が暖かかったこともあり注文。こんな行き当たりばったりの思考なのでおカネが貯まらないのだと思う(苦笑)。

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豚しゃぶサラダ

さて注文を通してからまもなく、第一弾となる豚しゃぶサラダが到着。サラダらしからぬ妙に香ばしい香りがすると思ったら、単にカット野菜の上に豚肉のシャブシャブを載せただけではなく、油通ししたナスが盛り込まれていた。彩りも華やかになるだけでなく、サラダに味の膨らみがでる。

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正直、昼のセットメニューの前菜でもあり「お仕着せの料理が出てくるんだろうなぁ」と勝手に想像していたので、こうした細かい仕事をしてきたことで驚いたし期待も高まった。

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前菜三種盛り合わせ

次は前菜三種の盛り合わせ。さっそくに握り寿司から食べようと小皿に醤油を張ろうとしたところ、

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スタッフの女性から「寿司には醤油を塗ってありますので、そのままお召し上がりください」との一言が添えられた。たしかにそうしてくれたほうが食べやすい。小さなことであるが、こうした手間暇をかけてくれるのはありがたい。

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ぶっかけ蕎麦

サラダと前菜の出来の良さで盛り上がったところで、ぶっかけ蕎麦のご登場!

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生卵、ネギ、オクラ、カツオブシ、モロヘイヤ、キュウリ、シソ、ミョウガ、トロロなど多くの薬味が蕎麦の上に盛られており、その鮮やかな彩りを見ているだけでも目に心地良い。

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それではソバツユを「ぶっかけ」て……。

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これだけの薬味と一緒に口にしても蕎麦の味が埋もれていないのは見事。それぞれの薬味の個性を受け止め、さらに膨らませている蕎麦の美味しさが存分に味わえる。先のサラダや前菜でも感じたが、同店の細部に拘る姿勢がこの味を産み出しているのだと思う。

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締めのわらび餅までいただいて、大満足のランチとなった。みなさまもお試しあれ。


松玄 恵比寿店 [ うどん、そば、丼 ] - Yahoo!グルメ





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2010年09月12日

武蔵小山『手打蕎麦処 紫仙庵』さんは住宅街に潜む蕎麦の名店

残暑厳しいなか、私は東急目黒線・武蔵小山駅を出て北へ進路をとっていた。美味しい蕎麦を出す店があるとの情報を聞きつけたためである。

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手打蕎麦処 紫仙庵 そば(蕎麦) / 武蔵小山駅

武蔵小山駅から歩くこと15分ほど。林試の森公園を縦断した先にある、ごくフツーの住宅街の一角に忽然と姿を現す(詳しい場所は上部リンク先、または記事下の地図を参照)「商い中」の札。ここが目的地の『手打蕎麦処 紫仙庵』(てうちそばどころ しせんあん)さんだ。

なぜこんな辺鄙なところに店があるのかというと、ものの本によれば店主の実家を改装して店舗として使用しているためとのこと。だから玄関には表札があったりする。

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店内の様子

店内はテーブル席がいくつかと、居間を改造したと思われる「小上がり」と称する大テーブル席があるだけの小規模店舗。大テーブル席は掘り炬燵のように足を曲げて腰掛けられるようにしてあるのは有難い配慮だ。

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メニュー

メニューは蕎麦だけでなく、酒肴の類も充実。別のメニューには日本酒の一覧も。

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さしみはんぺん(550円:税込)

蕎麦が出てくるまでの凌ぎとして注文した、さしみはんぺん。「刺身」とあるようにワサビと醤油でいただく。

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ふんわりとマシュマロのように柔らかく、口にすると魚由来の仄かな甘みが感じられる良品。写真のようにワサビ醤油で食べるのもよいが、なにもつけずに口に入れても美味しい。

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韃靼蕎麦せいろ(950円:税込)

同店自慢の十割蕎麦も魅力的だったが、せっかくなのでめったに食べられない韃靼蕎麦(だったんそば)のせいろを注文。韃靼蕎麦とは普通種の蕎麦とは違う韃靼種の蕎麦で打った蕎麦。普通の蕎麦よりも若干黄色がかっているのがお分かりいただけるだろうか?

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韃靼蕎麦の最大の特徴は普通の蕎麦の約100倍ものルチンが含まれていること。ルチンは毛細血管を強化したり血圧の降下(正常に戻す)作用があることで知られる栄養素である。

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これを胡麻味噌と出し汁を合わせた特性浸けダレでいただく。韃靼蕎麦は別名を苦蕎麦ともいうぐらい少し苦味があるので、それに対抗するためと思われる。

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とはいえ気になるほど苦味があるのかといわれれば、さにあらず。むしろ特性浸けダレの個性の強さに埋没しない自己主張が蕎麦に感じられて心地よい美味しさが舌と胃を満たす。辿り着くまでの苦労が報われる瞬間だ。私が蕎麦を手繰っている間も途切れることなくお客が訪れていたが、アクセスの悪さを考えれば驚異的ですらある。みな私のような感慨を覚えたくて訪れているのであろうか。

ところで、繰り返しになるが『手打蕎麦処 紫仙庵』さんの問題点としては、やはり最寄り駅から遠く、近隣に目印になるような施設が無い、道の入り組んだ住宅街にお店があるところ。食べ歩きを趣味とする私は今までに数え切れないほど多くの飲食店に足を運んだが、私の経験上では場所の分かりにくさでは一、二を争う。

正直、モバイル版『食べログ』の、GPSで現在地からお店までのルートを地図上に描き出す機能がなければ訪問を途中で断念せざるをえなかったと思う。初訪の際は前述のような機能に頼るか、詳細な地図を持ってこられたし。





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2010年08月13日

木更津『さぬきうどんやまや』さんの「あさりうどん」は夏でもアッサリ食べられる。

木更津へ旅行に来た大きな目的であった某店に足を運んだ。ぎらつく太陽に身を焼かれ、汗だくになりながら辿り着いたものの、待っていたのは「店内改装のため一時休業」と書かれた非情な張り紙であった。大きく肩を落としながら木更津駅周辺を彷徨っていると…。

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さぬきうどんやまや そば(蕎麦)、うどん / 木更津駅

木更津駅西口のアーケード街(だいぶ寂れてしまっているが…)を歩くこと6~7分、そこからちょっと横道に入ったところで(詳しい場所は上部リンク先、または記事下の地図を参照)『さぬきうどんやまや』さんを発見。「木更津で讃岐うどん…ありきたりなシーフードのお店よりも面白いかも」と思い、入店することに。

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店内の様子

店内は女将さんが一人で切り盛り。本棚があって暇つぶし用にマンガが置かれていたりするのは、地方の飲食店では定番の光景。その中に同店を取り上げているガイドブックを発見。手にとってみると同店は自家製麺で手打ちをし、わざわざ香川県から直送した醤油を使うなどしているとのこと。

千葉県は全国有数の醤油の産地のはず。それでも敢えて香川県産の醤油を使うとは拘りがあるのであろう。期待が高まる。

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メニュー(一部)

暑さで心身ともにボロボロになっていたので冷たいうどんで涼をとろうかと思ったのだが、温麺メニューにあった「あさりうどん」に目が釘付けとなってしまった。潮干狩りが盛んなことでも分かるように、アサリは木更津の名物。これはオーダーせねばなるまい。

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あさりうどん(700円:税込)

待つこと暫し、あさりうどんのご到着!

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地元産のアサリが惜しげもなく大量に入っているのが嬉しい。また万能ネギとワカメの鮮やかな緑色が視覚的にも美しく、思わず見とれてしまう。

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まずは出汁を一口すすってみる。昆布やカツオブシなどだけでなく、イリコ(カタクチイワシの煮干)の風味も確り味わえるのが良い。

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面白いのは大量のアサリから出た味が出汁にプラスされていること。これにより他店の出汁にはない独特の風味が生まれているのだ。このメニューを作ったときは「地元名物のアサリを使って、うどんを作りたいな…」ぐらいの軽い感覚だったのかもしれないが、思わぬ効果を発揮したといえるだろう。

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これを絡め取る麺は太く、しかも縮れて――というより捩(ねじ)れている。このネジレが出汁をよく絡める。モチモチとした麺の歯ごたえとも相まって、美味しい。

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完食!

完食したことに自分でも驚いてしまった。夏の暑い盛りに温かいうどんを出汁の一滴まで残さず食べさせる魅力のある『さぬきうどんやまや』さんの「あさりうどん」、木更津にお越しの際は、お試しになってみては?


さぬきうどんやまや [ うどん、そば、丼 ] - Yahoo!グルメ





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2010年01月31日

学芸大学『蕎や 月心』さんで出会った意外な美味しさとは?

この日、駅から遠いにもかかわらず、私は或るお店を訪れた。いや正確には再訪した。

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蕎や 月心(そば / 祐天寺、学芸大学)


東急東横線・学芸大学駅から歩くこと15分ほど、かつての目黒区役所――現在は同区の社会教育館「さくらプラザ」となっている建物の近くに店を構える(詳しい場所は上部リンク先、または記事下の地図を参照)、『蕎や 月心』(そばや つきごころ)さんが今回の目的地。

去年の8月に開店したばかりの新鋭店だが、既に評判のお店となっている。なにしろ昨年の大晦日、私が年越し蕎麦を食べようと訪れた際には、時は既に夜半に差し掛かっていたにもかかわらず店外には行列ができていたのだ。

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店頭のメニュー

学芸大学駅周辺は、よくメディアで取り上げられる『吉法師』をはじめとして評判の良い蕎麦屋が多い蕎麦屋激戦区である。そのなかにあって、オープンしてから日が浅いうえに交通の便が悪いというハンディをものともせず形成された行列を目の当たりにして私は同店の実力を確信たのだが、後に用事を控えていたため泣く泣く撤退を余儀なくされたのだ。ようやく再挑戦が適い、入店前から気分が高鳴る。

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店内の様子

店内は、酒肴も充実したタイプの蕎麦屋によく見られる料亭風の洒落た作り。カウンター席がいくつかとテーブル席が一つあるだけの小規模店舗であるが不思議と狭さを感じない。空間や照明の使い方が上手いのだろうか。

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玄挽田舎蕎麦(850円:税込)

今回の注文は、枚数限定の玄挽田舎蕎麦(げんびきいなかそば)。店内メニューの説明文には「玄蕎麦(黒い殻つきの蕎麦の実)を石臼で粗く挽き、野趣溢れる香りと味を引き出した、挽きぐるみのお蕎麦です」とある。

説明文に少し注釈を加えたい。元蕎麦とは説明文にもあるように黒い殻(果皮)つきの蕎麦の実。元蕎麦は外側から中心に向かって三層構造になっているのだが、この各層を分けずにそのまま挽き込んだ蕎麦粉を「挽きぐるみ」と呼ぶ。

なお現在では、挽きぐるみというと事前に殻を取り除いた状態――つまり二層状態――で挽き込んだ蕎麦粉も差す。それは本来の意味での挽きぐるみだと篩(ふるい)にかけても殻を完全に除去することができないため。しかしメニューの説明文をそのまま読み取れば、この蕎麦は本来の意味での挽きぐるみで作られた蕎麦なのかもしれない。未確認なので迂闊なことはいえないが…。

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ともあれ、蕎麦の色黒さは挽きぐるみの蕎麦粉で作られた証といえる。

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スタッフの方に勧められたとおり、まずは荒塩でいただくことにする。

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口にした瞬間、蕎麦表面のザラつきが舌の上でもハッキリと分かる。説明文どおり蕎麦の実を粗く挽いているためだろう。そして味わってみれば、荒塩が持つ個性に負けぬほど蕎麦の味を強く感じる。ハイレベルで、期待を裏切らない美味しさの蕎麦だ。

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もちろんソバツユで食べても美味しい。

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そばがき善哉(500円:税込)

さて、こちらはメニューを見て興味を引かれたので注文した、そばがき善哉(ぜんざい)。関東でいう善哉とは餅に小豆の粒餡をかけたものだが、同店では「そばがき善哉」の名が示すとおり、蕎麦掻き――蕎麦粉を熱湯で捏ねたもの――に小豆餡を掛けてある。

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蕎麦掻きがホイップクリームのようにフンワリと作られており、口に入れたとたん舌の上で軽やかに消える。餅で作った善哉だと餅の粘りや食感が食べる側に与える印象が強いからか、対抗措置として餡の甘さも強く調製される傾向があるが、そばがき善哉は蕎麦掻きの口当たりが軽いためか、餡の甘さも小豆の味を生かす程度の上品さでまとめられている。意外な美味しさで、蕎麦を食べた後の口直しにはピッタリの逸品だ。

駅から距離があるというハンディはあるが、訪れてみて欲しい一軒である。





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2009年07月12日

尾山台『三稜』さんは本格派蕎麦店なのに地元民にも人気

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東急大井町線・尾山台駅

自由が丘と二子玉川という城南地区屈指の有名スポットに挟まれているため、相対的に注目度が低くなってしまっている感のある尾山台。だが質の高い名店が潜む穴場でもある。閑静な住宅街だからであろうか? 今日は尾山台から蕎麦の名店をご紹介したい。

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三稜(そば / 尾山台、等々力、九品仏)

尾山台のメインストリートである商店街「ハッピーロード尾山台」から、亀屋万年堂のある角を折れると程なく出現する『三稜』さん(くわしい場所は上部リンク先、または記事下の地図を参照)。店名は「みりょう」と読む。うっかりすると通り過ぎてしまうほど控えめな外見であるが、その評判は高く、雑誌の取材を受けたこともある。

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店内の様子

石臼引き自家製粉の本格的な蕎麦を出すにもかかわらず、店内はごく一般的な街のお蕎麦屋さん風で「いかにも敷居が高い…」かのような造り込みはされていない。そのためか本格的蕎麦店にもかかわらず家族連れで訪れている方も見受けられた。

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メニュー(抜粋)

店頭に自転車が停めてあったことも考え合わせれば近隣住民に愛されているお店であるといえる。メニューを見ると価格帯は高めなので、蕎麦マニアならともかく市井のお蕎麦屋さんの客層であろう「家族連れや一般的な近隣住民」をも価格に納得させて来客させているのだから、相当な実力である。

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抜きおろし(680円:税込)

メニューを見ていたら気になったので注文したのが、この抜きおろし。花番()の方に伺ったところ「辛味大根に湯がいた蕎麦の実とアサリの剥き身を和えたもの」とのこと。抜きおろしの「抜き」は、殻を剥いた蕎麦の実を「抜き」(あるいは「剥き」)と称するところから。これと辛味大根の下ろしで「抜きおろし」

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蕎麦の実の香りとアサリの身の複雑な味わい、これに辛味大根の刺激が加わり、実に良いお味に仕上がっている。明らかに酒肴を目的として開発されたメニューであるが、アルコールを受け付けない私でも「これは日本酒の摘まみに良いな」と思ったほどだ。

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荒挽きせいろ(890円:税込)

さて本日の主役である、荒挽きせいろのご到着。店頭メニューによれば茨城県・北海道・福井県産の蕎麦粉を主に使用しているとのこと。

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細切りにされ、キュッと締められた蕎麦はとても瑞々しい。

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口に含むと感じられる、蕎麦の香りと程よい麺の腰、そして滑り。滑りはヌチン(オクラなどにもある粘性物質。抗酸化栄養素のルチンとは異なる)によるものと思われるが、これのおかげで実に喉越しのよい蕎麦となっている。

これをハッキリとした味のツユに全体の三割程度つけてから食べるのが、とても美味しい。値段のハンディを差し引いても、地元の人が自転車に乗って通ってくる理由が分かるというものだ。

近くに観光地的なものが無いので「ついで」で立ち寄るのは難しいと思うが、機会があれば訪れて欲しいお店である。


※花番(はなばん):蕎麦屋の職制の一つ。客からの注文を厨房に伝えたり注文された品を客の下まで運んだりする、いわゆる給仕役。顧客と店の接点にいるので店の「はな(端)を守る人」の意味で「はな番」と呼称し、主に女性の役目であったことから「はな」が「花」に転じた。


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2009年03月08日

住宅街に佇む蕎麦の良店、御嶽山『柿乃木』さん

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東急池上線・御嶽山駅

或るお店を訪れるため、東急池上線の御嶽山(おんたけさん)駅に降り立った。

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御嶽神社

駅名の由来となった御嶽神社の前を通り、環八通りを渡って住宅街の入り組んだ道を突き進むと

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手打そば 柿乃木 (そば / 御嶽山)

その一角にポツンと店を構える『柿乃木』さんに到着する(詳しい場所は上部リンク先、または記事下の地図を参照)。大通りから相当離れた、特に目印となる施設も無い住宅街の真ん中で営業されているため、初めて訪れる際は地図が必携と思われるようなお店だ。

そのような立地条件のハンディに加え、昼のみのオープンという営業時間の短さにも係らず、クオリティの高い蕎麦を提供するお店である。入り口の小木戸の門や、少々奥まったところに入り口の引き戸が良い雰囲気を醸し出す。

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写真左:店内の様子 写真右:メニュー

明るい基調で纏められた店内は、住宅街という立地のため店外から喧騒が聞こえてくることもなく、まるで茶室にでも通されたかのような錯覚を覚える。しかし室内に備えられたガラス張りの蕎麦打ち場を見ると、同店が確かに蕎麦屋であることを確認させられる。

そして驚くのはメニュー構成のシンプルさだ。つけ麺系の冷たい蕎麦のみで基本的に四種類しかない(価格はいずれも税込み)。

・せいろ:750円
(おかわりせいろ汁あり:650円、汁なし:550円)
・とろろせいろ:900円
・辛味大根せいろ950円
・鴨つくね汁せいろ1100円

また高級感を売り物にする蕎麦屋にありがちな酒肴の類も以下の二種類のみ。

・かまぼこ:400円
・そばの実とろろ:400円

「これで営業が成り立つのか?」と余計な心配をしてしまうが、同店は大量生産ができないのか、早ければ開店後一時間もすると売り切れ仕舞いしてしまう(!)ので、問題ないのかもしれない。

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せいろ(750円:税込)

紙おしぼりで手を拭いて、蕎麦茶をすすりながら待っていると、蕎麦のご到着だ。

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蕎麦は細打ち。機械ではなく人間が切り分けるから若干ではあるが太さにバラつきがある。また蕎麦の表面が少しザラッとしている。

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これを、やや甘みが強いが全体的な味のバランスがとれたソバツユにつけていただく。ツユの味が強いのと、蕎麦の表面がザラついており、ツユをよく絡めてくれることを考えれば、ドップリと蕎麦をソバツユにつけるよりも、全体の三分の一ほどつければ十分だと思われる。香りも味もレベルが高く、スルッと喉を通っていく美味しいお蕎麦である。

わざわざ足を運ぶのは大変ではあるが、散策がてら訪れてみては?


手打そば柿乃木 [ うどん、そば、丼 ] - Yahoo!グルメ





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posted by 只今(橘カヲル) at 06:16| 東京 ☁| Comment(2) | TrackBack(0) | 食:蕎麦・うどん | 更新情報をチェックする

2009年01月26日

旗の台『だし家』さんは、こだわりのダシで勝負する。

皆様は路麺店(ろめんてん)という言葉をご存知だろうか。路麺店とは道路に面して店舗を構える店を指す路面店から転じた言葉で、いわゆる立ち食いソバ屋のことなのだが、そのなかでも駅構内にあるような大手チェーン店ではない、街角で個人営業している立ち食いソバ屋を指して使われるのが一般的であるようだ。「路麺店」でGoogle検索すると約230,000件のヒットがあるので、メジャーな言葉になりつつある模様である。

なるほど、最近の立ち食いソバ屋では椅子席やカウンター席を用意している所も多いから、すべての店を立ち食いソバ屋と表現してしまうのは現状に即していない。ともあれ、こうした言葉が生み出されること自体、立ち食いソバ屋の愛好者が多い証左ではないだろうか。

ご多分に漏れず、自分も立ち食いソバ屋…もとい路麺店愛好者の一人である。自分は蕎麦が好きで本格的な日本蕎麦も良く食べるが、路麺店のソバには本格的な蕎麦とは違った美味しさがあると思うからだ。なにより思い立ったら、例え朝早い時間であっても手軽な値段で食べられるのが良いではないか。しかし、どうせ食べるなら味に拘る路麺店で食べたいので、

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東急線・旗の台駅

或る路麺店を目当てに旗の台までやってきた。

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だし家 (そば / 旗の台、荏原町)

旗の台駅の東急池上線・五反田方面ホーム出口から道路を挟んで向かい側に店を構える(詳しい場所は上部リンク先)『だし家』さん。その名のとおり、ダシに拘る路麺店として業界紙に取り上げられたほどのお店である。

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店内はカウンター席がいくつかあるだけの典型的な小規模路麺店。店のレイアウトも概ね他の路麺店と変わらないが、卓上を今一度チェックしてみれば、卓上に“返し”が入った小瓶が置かれていることに気がつくだろう。

少し話が脱線するが、返しとは醤油・味醂・砂糖等を基本材料として作られる、言わばソバツユの元である。ソバツユは、この返しにカツオ節、サバ節、昆布等から取ったダシと合わせたものだ。ラーメン屋では醤油などから作った元ダレにトリガラ・トンコツなどから取ったダシを合わせてスープとするが、元ダレに相当するものが返しだと思っていただければよい。

返しを作る理由であるが、それは醤油の生成過程にある。醤油とは大豆・小麦・塩・水を材料として麹菌で発酵させた食品だが、麹菌は独特のクセや臭いを持っている。こうした麹菌の持つデメリットを取り除くために返しを作って、クセや臭いを取り除くのだ。

閑話休題、お店の入り口に張られた新聞記事によれば、返しはヒガシマルとヒゲタという2種類の醤油を使い、店舗とは別の場所で一週間寝かせている。またダシは昆布をベースにソウダ節・サバ節・カツオ節と3種類の厚削りを使用し、しかも一日に何回にも分けてワザワザ挽き直しているそうだ。つまり『だし家』という店名だけあって、それだけダシに拘っているお店なのである。

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しょうが天そば(330円:税込)

前置きが長くなってしまったが、これが同店の名物でもある、しょうが天そば。注文すれば遅滞なく出てくるのが路麺店のよさ。時間のないときにはとても有難い。諸物価高騰の影響で若干値上げしたのだが、それでも同店のソバは200~300円台が主な価格帯。なんと良心的であろうか!

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麺は「立ち食いソバ屋で出てくるソバ」と聞いて想像できるであろう、ゆで麺を温めなおした柔らかいソバである。同店に限ったことではないが、短時間で食事を済ませることができるという路麺店の利点にマッチした、とても食べ進めやすい麺だと自分は思う。断っておくが、本格的な日本蕎麦と立ち食いソバには、それそれの良さがあるのだ。

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しょうが天は、思いのほか紅生姜の自己主張が控えめで、ソバツユの良い引き立て役となっている。紅生姜――とりわけ路麺店に良く置いてある紅生姜は添加物や着色料の味が強く往々にして他の味を塗りつぶしてしまうものだが、さすがにダシを売り物にするだけあって、ちゃんと配慮されている。

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そしてツユの味は凡百の路麺店とは段違いの美味しさだ! 卓上の返しは「味が薄い」と感じる人のためのもので、確かに濃口醤油ベースで塩辛くハッキリとした味わいの関東風ツユを食べなれていると一口めはそのように感じるかもしれない。

しかし少し落ち着いて、もう一度ゆっくり味わうと、薄口醤油と昆布そして3種類の削り節が織り成す、穏やかで程よく優しい、上品とも表現できるツユの奥深い味わいに気づくだろう。自分は卓上の返しを投入する必要は無いと思う。

ややもすると市井の一般的な蕎麦屋より余程良いソバが食べられる『だし家』さん。近くに訪れた際はご利用されてみては?


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