「これだけ人口が多ければさぞ逸材も多いだろうに」と思うのだが、一説によればIT(情報技術)大国であるインドではスポーツへの関心がそれほど高くないからなのだとか(これには異論もあるので一概には言えない)。ただインドは未だ貧富の差が激しいと聞いているから、スポーツという“趣味の世界”に時間と労力と費用をかけられるほど余裕のある生活が過ごせる人がまだ少ないのかもしれない。
そんな状況の中、飛び込んできたのがこのニュース。
インド初の個人種目金メダル〔五輪・射撃〕
(時事通信)
男子10mエアライフルでインドのアビナブ・ビンドラ選手が見事金メダルを獲得。108年にわたる近代オリンピック史上、インド勢初となる個人競技での金メダル獲得という快挙である。僭越ながらこの場を借りて祝福の言葉を贈りたい。
ビンドラ選手は「この優勝がインドのスポーツ界を盛り上げ、国民もスポーツにもっと興味を持ってくれたら」とコメントしているが、母国のスポーツ振興に思いを馳せるビンドラ選手にビッグなプレゼントが贈られることとなった。
インド初の個人種目金メダリスト、電車に一生乗り放題に
(ロイター)

ロイターより
なんと、電車に一生乗り放題となるパスが贈呈されるのだそうだ! 「国際社会で活躍する選手なんだから『飛行機に一生乗り放題パス』の方が実用的なんじゃないの?」と思う人がいるかもしれないが、これはビンドラ選手が
「しかし承太郎…これでわしゃ、3度目だぞ。人生で3回も飛行機で墜落するなんて、そんなヤツあるかなぁ」
(byジョセフ・ジョースター:ジョジョの奇妙な冒険第三部 より)

ジョジョの奇妙な冒険 (14) (ジャンプ・コミックス)
というような数奇な体験をしたからではなく、彼が「金メダル獲得に沸く国民の歓迎を楽しみにしているか」との質問に「そうでもない。飛行機の旅が好きじゃない」と答えたように、大の飛行機嫌いだから…というのは考えすぎか。
まぁ実際のところはインドではまだまだ飛行機は贅沢な乗り物の部類に入り、移動の主役は鉄道だというから実用的なところで電車のパスが選ばれたのではないか(おそらく国内限定のパスだろうし)。
しかし日本でもオリンピック金メダリストにはこうした特典があってもいいのになぁ…。