(デイリースポーツ)
https://www.daily.co.jp/ring/2017/04/22/0010119792.shtml
世界王者計量失敗 国内では亀田大毅戦の“負けても防衛”以来8度目
(デイリースポーツ)
https://www.daily.co.jp/ring/2017/04/22/0010119806.shtml
23日にWBA世界フライ級タイトルマッチとWBO世界バンタム級タイトルマッチの『ボクシング・ダブル世界戦』が行われる。その公式計量が前日の22日に大阪市内のホテルで行われたのだが、ここで“珍事”が発生した。
WBO世界バンタム級タイトルマッチ、挑戦者の同級6位・大森将平選手は200グラムアンダーの53.3キロで一発クリアしたのだがが、王者のマーロン・タパレス選手が再計量でも54.4キロの900グラムオーバーで計量に通過できず、王座を剥奪されたのだ。
タパレス選手は同日正午に実施された予備計量の時点で、リミットの53.5キロを550グラム超過していた。そのため調印式には出席せず体重調整に励み、13時からの計量では全裸で秤に乗ったが、なぜか体重は800グラムオーバーまで増えていた。サウナに直行したタパレス選手は14時45分に再び計量に臨んだが、パンツをはいた状態で900グラムオーバーと体重は更に増えた。タパレス選手はここでギブアップし「オオモリに申し訳ない」と涙を浮かべて謝罪。初防衛戦を前に、王座剥奪が決まったとのこと。
なんで体重調整に励んだはずなのに再計量で体重増えてんの!とツッコミを入れずにはいられない。予備計量でオーバーしていた時点で計量パスを諦め、開き直って飲み食いしたんだろうなぁ……と邪推されても仕方がないのではないか?
「大の大人が二人して、ウダウダみっともねぇぜ! 試合はなぁ、ノンタイトルにもならねぇし、グローブハンデなんぞも関係ねぇ。簡単なことよ、オレが許された再計量までにカッキリ910グラム、ウエイトを落とせばいいんだろうが!」
(by.矢吹丈:あしたのジョー2 より)
RAH リアルアクションヒーローズNO.35 あしたのジョー 【矢吹 丈】
身体の成長に伴う過度な減量に苦しむ矢吹丈(ジョー)を見かねた丹下段平がジムの体重計に細工したことが仇となり、ある試合においてジョーは計量オーバーとなってしまった。段平と対戦相手の関係者が悶着を起こすなか、ジョーは上記のような啖呵を切って計量会場を飛び出し、強力な下剤を飲んだうえ気を失うまでサウナに閉じこもり、更には足をふらつかせながら病院に押しかけ血を抜いてもらって、ようやく計量をパスしたのだった……という話とは雲泥の差だなぁ。
それはさておき、WBOルールによれば、大森選手が勝てば新王者。タパレス選手が勝った場合は王座空位となるとのこと。しかし挑戦者側は不利だよなぁ。「重いものと軽いものが衝突したら軽い方が弾き飛ばれさる」という単純な理屈で、特に打撃系格闘技において体重差は大きなハンディとなる。しかもボクシングは、他者への攻撃方法が、ルールで許された箇所に対する拳での打撃のみと、極めて限定されている。そのため体重差によるハンディが勝敗に直結しやすく、だからこそボクシングは体重別に細かくランク分けされているのだから。
真面目に減量に取り組み計量パスした選手がバカを見ないためにも、再計量で逆に体重が増えちゃったというようなケースには厳罰を持って臨むべきではないか? 今回のようなパターンを故意犯的にされてしまっては、体重別に細かくランク分けする意味が無くなってしまうのだから。
◆最後までお読み頂きありがとうございました。
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