(時事通信)
長らく高血圧と目眩を訴えて入院していた東京電力の清水正孝社長は、東日本大震災の発生から一ヶ月めの今日、福島第一原発の事故発生後としては始めて公式に福島県入りした。佐藤雄平・福島県知事には不在で面会できなかったが、県庁内の対策拠点を訪問、関係者に謝罪の意を伝えた。
清水社長は記者団に対し「福島県民や原発立地地域の人々に心身両面でご苦労をかけ、改めて深くおわび申し上げたい」と語り、また漁業者らが抗議している放射性物質を含んだ汚染水の海洋放出についても「大変申し訳ない気持ちでいっぱいだ」と述べたとのこと。
これに対し、予想どおりというか福島県側の対応は冷ややかだ。
「何しに来た」東電社長に冷ややか=滞在数時間でとんぼ返り-福島
(時事通信)
福島滞在は僅か3時間程度。記者会見が済んだら被災地への訪問も現場である福島第一原発への視察も行わずに東京へ帰ってしまったことから、県議会幹部からは「何しに来たんだ。東京で事故収束に向けた指揮を執るべきだ」と突っ込まれ、避難所生活を送る被災者からは「県庁には行ったのに避難所に来ないのはおかしいが、ここに来たら無事では済まなかっただろう」と言われてしまっている。
福島第一原発の事故については、きっかけは天災だったかもしれないが、それまでの東電の管理体制の杜撰さや事故後の対応のマズさが事態の悪化を招いてしまったことは周知の事実となっている。そして事態の長期化が福島県のみならず国際社会における日本の立場に深刻なダメージを与えている。
それを招いた企業のトップが事故後一ヶ月も経ってからようやく事故現場となった県まで足を運んだにも関わらず、現在行われている作業の詳細な経過や事態収束への明確な道筋、また被害に遭われた方への保障といったような具体的な話―――俗な言い方をすれば“お土産”も持たずに、ただ「お詫びに来ました」というでは
「死に土産をいただく!」
(by.ブラン・ブルダーク:機動戦士Zガンダム より)

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とばかりに堪忍袋の緒が切れた被災者に玉砕覚悟で襲撃されなかっただけ僥倖といえるのではないか。
既成事実を作るためだけの謝罪行脚では、なんともお粗末という他はない……。
◆最後までお読み頂きありがとうございました。

「何しに来た」東電社長に冷ややか=滞在数時間でとんぼ返り―福島
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