(時事通信)
http://www.jiji.com/jc/zc?k=201408/2014080100669
現在、7月の第3月曜日に指定されている国民の祝日『海の日』は、制定当初は7月20日で固定されていた。さらに、国民の祝日となる前の7月20日は『海の記念日』であった。1876(明治9)年に、明治天皇が帆付汽船『明治丸』に御乗船されて東北地方を巡幸され、無事横浜港に帰港した日であったことに因んだものだ。『明治丸』は当時の新鋭艦で、日本の造船、造機ならびに船員教育に役立ち、日本の海運の発展に寄与している。
それはさておき記事によれば、自民党は『海の日』を制定当初の7月20日に戻す方針を固めたという。2003(平成15)年に、3連休を増やして経済効果を高める目的で導入された所謂『ハッピーマンデー制度』導入によって、不確定となっていた日付を歴史的経緯を踏まえて固定することで、海の日の本来の趣旨を国民に周知するのが狙いとのこと。
ハッピーマンデー制度によって日にち固定ではなくなった祝日は以下のとおり。
成人の日(1月15日→1月の第2月曜日)
海の日(7月20日→7月の第3月曜日)
敬老の日(9月15日→9月の第3月曜日)
体育の日(10月10日→10月の第2月曜日)
同制度は「祝日の本来の意味が失われる」という理由から、見直し論は以前からあったと記憶している。たとえば10月10日が体育の日と定められたのは、この日が1964(昭和39)年の前東京オリンピック開会式の日だったからで、これが日にち固定ではなくなっているのは私も未だ違和感を拭えない。海の日だけでなく、どうせなら体育の日も固定にしてしまってはどうだろうか?
一方で成人の日については「帰省して地元の成人式に参加しやすくなった」といった利点が聞かれるため、月曜日固定でよいと思う(現在のような形式の成人式を行う意義があるのかどうかについての議論は別の話である…)。
また敬老の日は、兵庫県の或る自治体が自発的に決めた日が発端となっているので必ずしも9月15日に拘る必要は薄いと感じる。ただ月曜日に固定する確たる理由も無いので、趣旨が似ている重陽の節句に合わせて9月9日で固定するのはどうだろうか?
実際問題、現在の日本では旗日との関係が薄い第三次産業に従事する人が増えてしまっているので、ハッピーマンデー制度に劇的な経済効果は無いのではないか? であれば
「今日も必ず世界中のどこかで、間違いなく誰かが死んでるんだぜ? それを差し置いて何が祝日だよ!喪に服せよ!」
(by.阿良々木暦:猫物語(黒)より)

猫物語 (黒) (講談社BOX)
まぁ喪に服す必要はないが(苦笑)、祝日を単なる「休みの日」ではなく「歴史的な意義に思いを馳せる日」にするのは悪いことでは無いと思う。
◆最後までお読み頂きありがとうございました。
