「仮面ライダー」幕切れ、続きは映画なんて…
(読売新聞)
テレビ朝日にて本年8月30日に放送された特撮番組『仮面ライダーディケイド』の最終回にて、本編がストーリー的に完結しないまま終了した直後に、今冬公開予定の同作品劇場版の予告編が続けて放送された。何のことか分からない人のため、ウィキペディアへのリンクと該当部分のyoutubeを掲載する。
仮面ライダーディケイド
フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
本編の主役である仮面ライダーディケイドに対し、或る事情から他の仮面ライダー達が戦いを挑むなか、アップで映し出されたヒロインが悲痛な表情でディケイドの名前を叫ぶ…のがTV版のラストカット。直後に「ライダー大戦は劇場へ」の謳い文句と共に本年12月12日公開予定の劇場版予告編が流れ、その後には新番組『仮面ライダーW(ダブル)』の予告編まで放送される念の入れようだ。
この放送内容について、直後から「映画を見てもらうため、ワザと最終回を中途半端な形で終わらせたのではないか」といった批判の声があり、
「おのれディケイド!」
(by鳴滝:仮面ライダーディケイド より)

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と鳴滝さんもビックリの絶叫が方々で上がっていたのは私も知っていた。しかしその声がBPO(放送倫理・番組向上機構)にまで多数届いていたとは知らなかった。記事によれば、今月21日、同社は本件を不適切な表現だったと認め、本編と予告編の区切りをはっきりすべきだったとする回答を送り、また同社の早河洋社長が、29日の定例会見で「表現方法として不適切だった」と発言したという。
最初に断っておくが、私は本件に関する「子供達がかわいそう」的な批判には全面的に賛同していない。私自身の経験から言わせてもらえば、子供のころは迫力ある戦闘シーンが展開されてさえいればストーリーの整合性なんて全くといっていいほど気にしていなかったからだ。
もっとも「子供達がかわいそう」を連呼して自らの些(いささ)か偏向した政治的主張をゴリ押しする人たちを私が生理的に受け付けないため、「子供達がかわいそう」という批判を額面どおりに受け取れないからでもあるが(笑)。
それでも本件に関しては、あまり褒められたものでないのは確かと思うし、それについて送り手から反省の弁が出たのは良いことだと思う。予算や時間など、与えられた制約内で物事を完結させてこそプロの仕事だと私は考えるからだ。
本作品は視聴率低迷により早期放送終了を余儀なくされた作品ではない。「玩具の販売タイミングを被らせないよう仮面ライダーと戦隊シリーズは放映期間をずらしたい」というスポンサーサイドの意向があり、そもそも8月末までで放送が終了することは規定路線だった。それならば例え一応の形であっても、8月末で一旦締める方向に計算して企画を進めるのがプロというものだ。
「たとえ最後が締まらなくても、その場が楽しく盛り上がったのであればOK」では大学のサークル運営と変わらない…。
◆最後までお読み頂きありがとうございました。

「仮面ライダー」幕切れ、続きは映画なんて…
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