2008年03月20日

温情優先か、法規優先か、神奈川県警の或る巡査の場合

「旅は道連れ世は情け」というが、温情が仇となる場合もあるのが世の中である…。

反則切符1点おまけ…「温情巡査」を処分 神奈川県警
産経新聞

神奈川県警に勤務する26歳のある巡査が、虚偽有印公文書作成及び同行使容疑で書類送検され、減給10%・1ヶ月の懲戒処分となった。しかし、事ここに至った経緯に関しては、いささか考えされられるものがある。

この巡査が交通違反の取り締まりをしていたとき、57歳になる或る会社員の男が左折禁止の違反を犯した。巡査は反則切符を切ろうとしたのだが、男から「免許停止になり、会社を解雇される」と懇願されたため、実際よりも違反点数が低い反則切符を切ったのだ。

ところが、後に男が「温情には感謝しているが、良くないと思い直した」として神奈川県警に顛末を申し出たことから事が発覚し、巡査は懲戒処分となったのだ。

杓子定規なことを言えば、この巡査の行いは法律違反なので処罰の対象になるのはやむをえない。温情というかもしれないが、別の見方をすれば己の独断で勝手に法律を無視した措置を下したのであり、厳格に罰則を適用されて免許停止を受けた人たちからすれば不公平極まりない話になるからだ。法律は例外なく適用されるからこそ世の秩序は保たれる…といったようなことを書こうと思っても、やっぱり筆が鈍るなぁ。

考えても見て欲しい。父親ほどの年の人間から「会社をクビになる」と泣きつかれたら、いろいろ考えるのが人間ではないのか? もしこの巡査が厳格にルールを適用して反則切符を切ったことで、この男性が本当に会社を解雇され、家族ともども路頭に迷った挙げく、巡査に対して恨み辛みを書き残した遺書を残して一家心中でもしたとしたら? おそらく巡査にとっても悩んだ末の決断だったに違いない。

そう考えれば神奈川県警も、例えば一週間のトイレ掃除(笑)で済ませるとか、もっと上手い対処法は無かったのだろうか? どう考えても、この問題はそれほどクリティカルな代物ではない。減給10%・1ヶ月という処分そのものは軽いかもしれないが、懲戒処分を受けたとなると後々まで出世に響くではないか。

違反を犯した男性会社員にしても「免許停止になり、会社を解雇される」と減点をお願いしておきながら後から「減点を取り消してください」とノコノコ出頭してきたとしたならば、そもそも「クビになる」という話そのものが虚偽だと考えざるをえない。己が口にした、その場しのぎの適当なウソのお蔭で一人の若者の将来が閉ざされてしまったのだ。もし「正直に告白した私って偉い人~」などと思っているなら猛反省して欲しい。

最後に、巡査殿へ。貴方の行いは、確かにルール違反だったかもしれませんが、人としてのマナーに反したとはいえません。今回は残念ながら、結果的に裏切られる形になりましたが、それでも、その気持ちは大切なものだと思います。だから

「優しさを失わないでくれ。弱い者をいたわり、互いに助け合い、どこの国の人達とも友達になろうとする気持ちを失わないでくれ。例えその気持ちが何百回裏切られようと。それが私の最後の願いだ」
(byウルトラマンエース:ウルトラマンA より)

080320_01.jpg
Real Action Heroes ウルトラマンエース


◆最後までお読み頂きありがとうございました。
banner_03.gif←管理人の励みになります。よろしければクリックをお願いしますm(_ _)m


posted by 只今(橘カヲル) at 17:41| 東京 ☔| Comment(3) | TrackBack(0) | 雑感:事件 | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
この処分により優しい警官がひとり減り、冷血警官がひとり誕生!!
それにしても、交通違反男サイテー男だな。
それどころか、温情警官を処分しないと、不祥事としてマスコミに情報を流してやるとか、脅迫したのか、それなら、クレーマーもいいところ・・・
交通違反男は表面上、正義を貫いたと表彰し、顔写真と氏名をさらして欲しいものです。
Posted by のびぃ太 at 2008年03月20日 22:12

ていうかこんなニュースが流れたらもう絶対に温情優先してくれる警官なんかいなくなるだろうし・・・そのドライバーは今後叩かれまくるんじゃないでしょうか?

しかし、1週間のトイレ掃除は非常に名案ですね!www
Posted by at 2008年03月20日 23:10
>のびぃ太さん
ちょっと、この交通違反男性には同情しかねるのは事実です。57年も生きてきて、なにをしているのかという感じですね。

>未記入さん
実際、各警察に「お達し」が行くのは必定でしょう。これが新たなトラブルの火種にならなければいいのですが…。
Posted by 只今 at 2008年03月23日 22:38
コメントを書く
コチラをクリックしてください

この記事へのトラックバック