2008年03月09日

弱肉強食の携帯電話サービス合戦で、犠牲になるのは?

携帯戦争!「家族間無料」の次は「社員間無料」
産経新聞

今の世の中、携帯電話を持っていない人を探すほうが難しくなった感がある。それは携帯電話市場が飽和状態にあることも意味しており、携帯電話会社は顧客の囲い込みに必死で、あの手この手のサービスを導入している。先ごろ、携帯電話各社が相次いで家族間通話無料サービスを導入したと思ったら、今度は社員間通話無料サービスが始まったと記事は伝えている。

こうした社員間通話無料サービスは「経費削減に繋がる」として中小企業からのニーズがあるそうで、その意味では法人市場は未だ開拓の余地があるようだ。しかし料金無料サービスは携帯電話会社の収入低下に直結するのは必至であり、NTTドコモでは家族間通話無料で年間800億円の収入減が予測されているとのこと。他の携帯電話会社にしても似たり寄ったりの状況であることは容易に想像がつく。このうえ社員間通話無料サービスまで本格化すれば、携帯電話会社が更に収入減となるのは必定と考えられる。

「所詮この世は弱肉強食。強ければ生き弱ければ死ぬ。」
(by志々雄真実:るろうに剣心 より)

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るろうに剣心 14 完全版―明治剣客浪漫譚 (14) (ジャンプコミックス)

というが、それは生物間だけではなく、企業間での生存競争にも当てはまる論理である。携帯電話会社は生き残りをかけた弱肉強食の戦いを繰り広げているといっていいだろう。これで、より上質なサービスが享受できるのであれば消費者サイドとしてはありがたい話だが、どうも自分がイマイチすっきりしない所がある。それは「収入減のツケが回ってくるのが、おそらくは携帯電話会社の一般社員ではないのか」という点だ。

いまのところ、携帯電話会社から「収入減が予想されるので、経営陣の役員報酬をカットして経費を少しでも浮かせます」という発表をしたといった話は聞こえてこない。まぁ実際問題としてそんな発表をしたら「そんなに経営が苦しいのか?」と、消費者や株主の不安を煽るだけだろう(笑)。

しかし、もし経営陣が自ら何らかの範を示すことなく「収入が減る分は下っ端社員の給料を減らしたり人員整理したりして対応すればいいじゃん」などと安直な施策を考えているのであれば猛省を促したい。弱肉強食の論理を対外的に適用するならまだしも、組織の内側に適用することは組織腐敗の最短コースだからだ。

経営者とは顧客の利益のために従業員を使役する支配者ではなく、顧客と従業員の利益のために奔走する調整者である。これは政治家の仕事が、国民の支配ではなく国民の生活安定への従事であることにも似ている。携帯電話会社の経営陣の皆様、そのことをゆめゆめお忘れなきよう…。


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ラベル:携帯電話
posted by 只今(橘カヲル) at 00:01| 東京 ☀| Comment(2) | TrackBack(0) | 雑感:経済 | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
まあ競争で消費者に還元されるのはよいことですが・・・
ていうか、ネットの定額とかもそうだったんですが「安くしてもいけんじゃん」と。
普段どれだけぼったくってるんだよ、とか思わなくもないですw
Posted by 記号士 at 2008年03月09日 22:24
>記号士さん
より一般に普及したことで、コストダウンが計れたのでしょう。きっと…。
Posted by 只今 at 2008年03月18日 21:50
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