2008年01月04日

自然災害は、実は身近な存在である

屋根から落ちた雪の下敷き、広島・安芸太田町で男性死亡
読売新聞

場所は広島県安芸太田町…西中国山地の中央に位置する、スキー場もある町である。同町に住む或るご老人が自宅の玄関先で除雪作業をしていたところ、屋根から約35立方メートルの雪が落下し、飲み込まれてしまった。雪の落ちる音を聞いた近くの住民が気づき、ご老人は病院に運ばれたが、残念ながら亡くなられたとのことだ。

約35立方メートルの雪が落下、といわれても、どれだけ凄いことなのかピンとこないかもしれない。実際、自分もこの記事を読んだときも良く分からなかった。しかし調べてみたら1立方メートルの雪の重さは、およそ以下のとおりだという。


新雪(積もったばかりの雪のこと。結晶の形が保たれている)
およそ50kg~150kg

小しまり雪(新雪が少ししまったタイプ。降って数日たち、結晶が壊れて粒になっている)
およそ150kg~250kg

しまり雪(さらにしまった状態。スコップが立たないくらい固い)
およそ250kg~500kg

ざらめ雪(新雪やしまり雪が溶けて水を含んだタイプ)
およそ300kg~500kg

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※参考
冬の自然・雪の重さ(新学社
http://www.sing.co.jp/winter/win02b.htm

お天気Q&A(森田さんのお天気ですかァ?
http://www.tbs.co.jp/morita/qa_yuki/faq_030108-06.html


ということは、このご老人に降りかかってきた雪の重さは少なく見積もっても50×35=1,750kg(!)大型の乗用車並み、若しくはそれ以上の重量を持つ物体の下敷きになってしまっては、体力の無いご老人ではどうすることも出来なっただろう。ご冥福を祈りたい。

しかし、こうしたニュースを聞く度に思うのは「火山の爆発や大地震といった大規模なものだけが自然災害ではない」ということ。科学の発達により人間は自然を御しているつもりかもしれないが、屋根の上の雪による被害さえ完璧に防ぐことが出来ないのだ。

「私たちは自然の中で生活しながら、しかも自然を知らない。自然は絶え間なく私たちと話していて、しかも私たちにその秘密をあかさない。私たちはたえず自然にはたらきかけるが、自然をどうする力もない」
(byヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ:『自然に関する断片』 より)

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ゲーテ格言集 (新潮文庫)



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posted by 只今(橘カヲル) at 00:01| 東京 ☀| Comment(2) | TrackBack(0) | 雑感:地域 | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
あけましておめでとうございます。
とは言い難いニュースばかり、年初から相次いでおりますが(恒例の、「餅を喉に詰まらせて」とか)…。

雪って重いんですね。分かっているつもりですが、数字で見ると改めて思いました。しかし、スキー場を運営できるほどの地域であれば、こまめに雪下ろしをしなければならないことくらい判っていた筈。それがなかなか出来ないほどのお年寄りが増えた、地域での連携がうまく取れていない(機能していない)のは、問題ですね。これからはより一層高齢化が進むわけですから、各自治体はよりきめ細かく対策を立てないと、ですね。
Posted by valvane at 2008年01月04日 04:46
>valvaneさん
豪雪地帯には雪下ろしの業者もいるとのことですが、費用の問題などで行き届かないのが現状のようです。考えさせられますね…。
Posted by 只今 at 2008年01月06日 09:44
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