全日空、荷物載せず出発=機械故障で国内28便-羽田
(時事通信)
http://www.jiji.com/jc/article?k=2016081200699&g=soc
全日空 羽田便荷物載せず出発
(NHK)
http://www3.nhk.or.jp/shutoken-news/20160812/4780041.html
記事によれば、昨日12日午前6時50分ごろ、羽田空港で全日空(ANA)の乗客から預かった荷物を仕分けする装置がセンサーの故障で約45分間停止した。装置復旧までの間、職員が手作業で仕分けするなどしたが、国内線計28便について全部または一部の荷物を載せられなかった。
荷物を全て載せるまで出発を遅らせると他の便へも影響が拡大するとの判断から、ANAは残った荷物を後続の便で運ぶという現実的な判断を下したのだろう。しかし乗客にはその旨を事前に知らせず、到着後に事の顛末を伝えたため、現地の各空港で結構なトラブルになった模様だ。
このような荷物の積み忘れや誤搭載は、海外の空港ではたまに発生するが日本では珍しいし、乗客には事後に状況を説明する形になっていることから、本件に関するANAの対応の不味さも指摘されている。
利用者にしてみれば、荷物が同時に到着していないために様々な不利益を被るのだから納得いかないのも腹が立つのも当然だろうし、文句のひとつも言いたくなる気持ちもよく分かる。しかし飛行機を利用する際に「手荷物が同時に運ばれない(遅れて到着する)」場合がある点について、実は利用者も事前に承諾しているはずである、というのはご存知だろうか? なぜならANAの国内旅客運送約款に記載されているからだ。以下に抜粋する。
第28条 受託手荷物の搭載
受託手荷物は、その旅客の搭乗する航空機で運送します。ただし、搭載量の関係その他やむを得ない事由があるときは、当該手荷物の搭載可能な航空機または他の輸送機関によって運送することがあります。
【参照】https://www.ana.co.jp/siteinfo/domestic/conditions-of-carriage/
「…あたし、予防線、張られた?」
(ルナマリア・ホーク:機動戦士ガンダムSEED DESTINY より)

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そう、このように約款に記載されているということは、つまりANAは今回のようなトラブルが発生し、ややもすれば裁判沙汰になることも想定済みで、予防線は張られてあったのだ。
つまり利用者側としても、飛行機を利用する際には手荷物が同時に運ばれない(遅れて到着する)リスクを想定し、例えば荷物は陸路を使って別便にしておくとか、財布やスマホといった貴重品や持病の薬などは手放さず機内に持ち込むといったような予防線を張って置くのが望ましい、とういことになる。
まあ、そんな事態にならないよう、ANAには再発防止策を徹底して貰いたいものではあるが。今回の件におけるANAは、装置の故障を発生させ、しかも対応が後手後手に回った感があるので決して褒められたものではない……。
◆最後までお読み頂きありがとうございました。
