
会場の様子
新春恒例、京王百貨店新宿店の駅弁大会『元祖有名駅弁と全国うまいもの大会』レポート。今年は休日出勤の帰りに寄り道(毎年このパターンだなあ……)。では今回の“戦利品”のご紹介。


印籠弁当(1080円:税込み)
まずは水戸駅・印籠弁当。茨城県水戸の有名人といえば常陸水戸藩の第2代藩主で名君の誉れ高い徳川光圀。光圀公の官位が中納言、中納言の唐名が黄門だったため、別称を水戸黄門という。
それはさておき、テレビドラマ「水戸黄門」でお馴染み三葉葵の紋所が入った印籠を模した楕円形のプラスチック製容器は、二段重ねの重箱になっている。下段は貝・鶏肉・蛸・錦糸卵などが載った炊き込みご飯、上段は梅の名所である水戸偕楽園に因んで青梅の甘露煮や豚肉の梅和えなどが用意されている。
それぞれの食材が生かされた、あっさり系で飽きのこない美味しさ。また楕円形の容器は手に馴染んで持ちやすく、スペースが限られる列車内での食事にはありがたい。


鮑の炊き込みめし(1400円:税込み)
お次は小淵沢駅・鮑の炊き込みめし。二枚貝の形に編まれた竹籠容器が秀逸。上蓋を開けると薄紙に包まれた白いトレーがあり、その中に貝の炊き込みご飯・エリンギやゴボウ、馬肉といった煮物類、デザートに巨峰寒天餅が入り、トドメに鮑の煮貝が2つ入る。
メインディッシュとなる鮑の煮貝は小ぶりではあるが、味は濃厚で楽しめる。オカズとなる各種煮物も良いお味。少々割高なのと、容器が嵩張るのが難点ではあるが、容器は持ち帰って小物いれにしてもよし。


しゃもじかきめし(1200円:税込み)
そして広島駅・しゃもじかきめし。特徴的な杓文字(しゃもじ)型容器の中に牡蠣飯を入れ、その上に錦糸卵・紅生姜・青海苔を散らして牡蠣の煮物を3個載せる。更に牡蠣フライと牡蠣の味噌和えが1個ずつ入り、紅白なます、じゃこ煮、広島菜漬が添えられる。
弁当の宿命でご飯もオカズも出来立ての温かさは無いのだが、そんなハンディキャップを微塵も感じさせない牡蠣好き大満足の美味しさで、私のお気に入り駅弁のひとつ。押しも押されもせぬ広島駅を代表する駅弁だが、10月頃から翌3月までの期間限定発売なのでご注意を。


ひっぱりだこ飯(1000円:税込み)

※会場内の販売ブースにあった断面模型
最後は西明石駅・ひっぱりだこ飯。蛸壺をイメージした焦茶色の陶器を入れ物として醤油味の炊き込みご飯を入れ、マダコの旨煮や穴子の時雨煮、蛸の揚げ蒲鉾などがオカズとして参戦する。身が引き締まっているけれど柔らかい蛸の味は秀逸で、これも私のお気に入り駅弁のひとつ。
なお掛け紙に電子レンジでの加熱が推奨されているが、加熱するとオカズとして入っている味付け菜の花の良い香りが広がり、食欲を刺激するのでお試しあれ。
◆最後までお読み頂きありがとうございました。
