毎年1月1日に開催される全日本実業団対抗駅伝競走大会、通称『ニューイヤー駅伝』は、箱根駅伝と並ぶ正月の定番スポーツ大会である。
全日本実業団対抗駅伝競走大会(Wikipedia)
元日のまったりしたムードのなか、毎年視聴している方も多いのではないだろうか?
今年(2016年)の同大会はトヨタ自動車の連覇で幕を閉じた。
<ニューイヤー駅伝>トヨタ自動車が連覇 3回目のV
http://mainichi.jp/articles/20160101/k00/00e/050/129000c
しかし、このアクシデントがなければ、結果は違っていたかもしれない。
【ニューイヤー駅伝】選手が犬とぶつかり転倒 「運営側に規制が必要」という声も
(ガジェット通信)
http://getnews.jp/archives/1330026
アクシデントが発生したのは、全区間で唯一外国人選手が走れるため「インターナショナル区間」とか呼ばれる2区。優勝候補の一角・コニカミノルタ所属のP.クイラ選手が、突然歩道から飛び出してきた犬に躓いて転倒してしまったのだ。
映像でも分かる通り、当時のレースは俗にいう団子状態だったため選手は他選手の動向に気を取られがちだったことと、クイラ選手は集団で一番歩道寄りを走っていたこと、なにより
「犬につまづいたァーっ なんで犬が出てくるんだァーっ!!」
(by.アヌビス神:ジョジョの奇妙な冒険第三部 より)

ジョジョの奇妙な冒険 (21) (ジャンプ・コミックス)
歩道から犬が飛び出して来るなんて想定の範囲外だっただろうから、避けられなかったと思われる。
このアクシデントにより、コニカミノルタは順位を大きく落とし12位に後退。その後の区間で他選手がリカバリーし、優勝争いに絡んだものの、トップと僅か20秒差で2位に甘んじた。
さて、映像をよく見てもらうとわかるが、飛び出してきた犬は観客が連れてきたもので、しかも飼い主と思しき人物は幼い子どもを抱きかかえつつ応援用の小旗を持っているのが見て取れる。その上でレースに気を取られれば、リード(引き紐)を持つ手への意識も散漫になろうというものだ。
そもそも愛犬家の中には犬をリードでつなぐことに否定的な人が少なくない。しかし今回のアクシデントも、飼い主がリードをシッカリ持っていれば防げたのだ。レース進行を邪魔された主催者側から威力業務妨害等で訴えられたり、レース結果に影響を及ぼされたコニカミノルタ側から損害賠償を請求される可能性だってあるのだから、軽く見てはいけない。
リードは飼い犬の“拘束具”ではない。愛犬を事故やトラブルから守るために必要不可欠な、飼い主の“思いやり”なのだ、と私は思う。
◆最後までお読み頂きありがとうございました。
