とはいえ、少々時間を持て余したので……。

アカコッコ (定食・食堂 / 八丈島)
八丈島空港内唯一のレストラン『アカコッコ』さんで食事をとりながら待機することにした。因みにアカコッコとは八丈島のほか伊豆諸島一帯に生息するツグミの一種である。

券売機
店頭の券売機で食券を購入して店内に入る。和洋中なんでもござれのメニューや、

店内の様子
店内のオーソドックスな作りを見ていると、昭和の時代のデパート最上階のレストランを思い起こす。東京本土では絶滅危惧種状態だが、どっこい八丈島ではまだ現役だ。
午前の便は既に欠航が決まっているうえ、午後便の到着には少し時間がこともあって、人影はまばら。窓際の席に座り、窓の外で雨が降ったり止んだりを繰り返す不安定な天候を眺めながら暫し待つ。

麦雑炊(720円:税込み)
せっかくなので「島っぽい食べ物を」と思い、麦雑炊を注文。島寿司とならぶ八丈島の代表的な郷土料理だ。

物の本によれば、昔は八丈島に米が無かったため、永らく麦の雑炊が食べられてきたのだとか。明日葉が入っているのは、八丈島料理のお約束。

その他は白身の焼き魚や昆布の佃煮といったシンプルな構成。宿で朝食は別途済ませているので、このぐらいで調度良いのだ。

味噌味の雑炊は、素朴だけれと滋味に溢れた優しい美味しさ。適度なとろみもあるので食べると身体があたたまる。明日葉の仄かな苦味が良いアクセントになり、単純な料理のはずなのに満足感の高い一品となっている。

あしたば団子(350円:税込み)
胃袋に余力があったので、あしたば団子もオーダー。

通常の草餅であればヨモギを使うところを明日葉を用いている。ヨモギの草餅より色が淡いかな?

黒蜜を掛けていただくのだが、苦味が気になることもない美味しい草餅でした。食後の口直しにどうぞ。
『アカコッコ』さん空港内の施設なので立地的には満点。皆様もお気軽にお立ち寄りあれ。
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なお午後便は無事到着し、八丈島に足止めされることなく東京本土へ戻れました。
もう暫く八丈島にいても良かったけど……。
◆最後までお読み頂きありがとうございました。
