
すし処銀八 (寿司 / 八丈島)
八丈島町役場に向かう通り沿いにある(詳しい場所は上部リンク先、または記事下の地図を参照)『すし処 銀八』さん。八丈島名物の島寿司(しまずし)を味わえる有名店で、島の内外から訪れる人が絶えない。

店内の様子
店内はカウンター席と小上がり(座敷席)に分かれている。開店してから間もない時間に入店したため、他のお客は1人だけ。ただし、そのお客さんは日本全国の離島巡りが趣味とのことで、威勢よく話しをされる店の大将とトークが弾んでいた。

島寿司(2030円:税込み)
待つことしばし、島寿司のご到着~♪。

なお島寿司のネタのアラが入ったアラ汁がサービスでついてくる。

島寿司の表面のツヤを見ていると鼈甲(べっこう)を連想するが、それもそのはず、島寿司は別名を「べっこう寿司」と言うぐらいなのだ。
おっと、島寿司の説明をすっぽかしていた(汗)。島寿司とは八丈島の郷土料理で、スーパーマーケットの惣菜コーナーに並んでいるぐらい同島ではポピュラーな食べ物。その正体は八丈島近海で捕れる白身魚の切り身を醤油ダレに漬け込んだものをシャリと合わせた握り寿司で、ワサビ(山葵)の代わりにカラシ(芥子)を使うのも特徴だ。ちなみに写真右下の黒いネタは岩ノリの握りで、これをつけるのも島寿司の流儀とのこと。

ヅケにすることで身が引き締まって味も深まったネタと、少し甘めに調整されたシャリ、そしてカラシの刺激が絶妙な按配で、次から次へと箸が伸びてしまう美味しさ。気がつけばあっという間に9貫食べ切っていた。
この島寿司、もともとは長い船旅の弁当として編み出され、現代まで受け継がれたものなのだとか。昔の人の知恵と工夫が、今なお島の名物として、生活の中に息づいているのが面白い。皆様もお試しあれ。
◆最後までお読み頂きありがとうございました。
