
会場の様子
毎年恒例になりつつある、京王百貨店新宿店の駅弁大会『元祖有名駅弁と全国うまいもの大会』レポート。今年は休日出勤の時(涙)に訪れてはいたものの、仕事の都合でレポートを書く時間がなく、今日までズレ込んでしまった。では今回の“戦利品”のご紹介……。

炙りあなごめし(1300円:税込み)
まずは広島駅の穴子駅弁『炙りあなごめし』。経木の長方形容器に醤油飯が詰められ、炙り穴子が載り、付け合せに少量の広島菜漬が添えられる、というシンプルな構成。
柔らかく、フンワリと焼き上げられた穴子に薄口の蒲焼きタレが掛けられており、とても上品なお味。単体で考えれば美味しいのは間違いないのだが、広島には宮島口駅の『あなごめし』という、穴子駅弁の代名詞があることを思うと……。

ぶりかまめし(1100円:税込み)
お次は富山駅の冬季限定駅弁『ぶりかまめし』。底の深い楕円形の発泡剤容器に酢飯を詰め、その上にワカメ。白エビ・ショウガを敷き、煮込んだブリのカマ(魚の胸ビレ周辺)が乗っている。
ブリカマの圧倒的な存在感と美味しさだけでも驚きだが、非常に柔らかく煮こまれており、箸で苦もなく解体できるのが嬉しい。生臭さも無く、魚好きには堪らない逸品と思われるが、骨のカケラにはご注意を。

鶏めし(880円:税込み)
そして秋田県大館駅の『鶏めし』。長方形の発泡剤容器の中に味付けご飯が敷き詰められ、その上にはメインディッシュとなる鶏肉の甘辛煮や、そぼろ玉子などが乗せられる。オカズはガンモドキ、鶏肉のツミレ、シイタケの甘露煮など。
ご飯も鶏肉も旨味と甘味があり、全国津々浦々にある鶏駅弁の中でも一押しする人が多いのも納得。また標準的な駅弁より、ご飯の量が多くて満腹感が得られやすいのもポイント。

湖北のおはなし(1150:税込み)
最後は滋賀県米原駅の『湖北のおはなし』。唐草模様の紙風呂敷を開けると、簾(すだれ)をフタ代わりにした容器が出現。中は季節ごとに具が代わるおこわ、鴨ロース、小芋、玉子焼き、鶏肉、栗、エビ豆、ネギのヌタ、コンニャク、ヤングコーン、ヤマゴボウなど。なお、おこわの端にある「5」の目が上になった紙サイコロの中には飴玉が入っている。
ぶっちゃけ「地元の名物が一通り詰まった幕の内弁当」なのだが、特筆すべきは、おこわの下に桜の葉が敷かれていること。これにより、おこわに桜餅のような香りと味が付加されているので、外見から味を想像しつつ口に入れると、良い意味で不意打ちを受けるのだ。米原駅で一番人気の駅弁に選ばれるのも納得の美味しさである。
◆最後までお読み頂きありがとうございました。
