(R25)
http://r25.yahoo.co.jp/fushigi/jikenbo_detail/?id=20141121-00039106-r25
先日、「2014年ユーキャン新語・流行語大賞」の候補語50語が発表され、以下に挙げるように今年も様々な言葉が候補に挙がった。
・集団的自衛権
・号泣会見
・STAP細胞はあります
・危険ドラッグ
・ゴーストライター
・エボラ出血熱
・妖怪ウォッチ
・レリゴー
・ありのままで
・ダメよ~ダメダメ
・壁ドン
この中で、記事にもあるし、私も「あれっ?」と思ったのが「壁ドン」。私が認識している「壁ドン」は、アパートやマンションなどで隣の部屋からの騒音に抗議するため壁を「ドン」と叩くという意味だった。
しかし何時の間にやら、(主として魅力的なイケメンが)壁に「ドン」と腕をついて女性を囲い込み逃げ場を無くす状態にする、女性が憧れるとされるシチュエーションを示す言葉になって女性向け雑誌で特集が組まれたりするようになり、流行語大賞へのノミネートとなったようだ。
これに不満を漏らす向きも有るようだが、
「その先にあるものが破壊だから、黒歴史は封印されました!」
(by.ロラン・セアック:∀ガンダム より)

MG 1/100 WD-M01 ターンエーガンダム (∀ガンダム)
本来「過去の宇宙戦争に関する歴史(記録)」の意味だった「黒歴史」が、「無かったことにされている(あるいは無かったことにしたい)過去の事柄」を指す言葉になっているように、言葉が誤用・転用された末、いつしか慣習として本来の意味より一般的になってしまう現象はしばしば発生する。
先ほど挙げた「黒歴史」以外で代表的な例としては……。
・ホームページ
本来:ウェブブラウザを起動して最初に表示されるページ
(ブラウザの『ホーム』ボタンをクリックすると表示されるページのこと)
慣用:ウェブサイト全般をあらわす言葉
私は職務柄ウェブサイトを弄り回したりすることもあるので、ウェブサイトのことをホームページと呼ぶのは『誤用』なのは承知している。しかし現在では「ウェブサイト」を「ホームページ」と表現するのは極めて一般的になっているので、私もそれに倣っている。
また、今回の「壁ドン」のようにメディア主導で誤用・転用の方が一般化した例(だと私が個人的に考えているもの)を挙げると……。
・ゴボウ抜き
本来:(1)棒状のものを力を入れて一気に引き抜くこと
(2)座り込みの人を一人ずつ排除するなど、一人ずつ片っ端から引き抜くこと
慣用:競走などで一気に数人を追い抜くこと
おそらく駅伝やマラソンを実況中継していた或るアナウンサーが、前述(1)の「一気に引き抜く」イメージから「○人をゴボウ抜きしました!」と表現してしまい、それが定着していったのではないか?

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・深夜バス
本来:路線バス運行終了後の深夜時間帯に同様の区間で運行しているバス
慣用:夜行バス(主に高速道路を走る、夕方から夜間に出発して翌朝から翌午前に到着するバス)のこと
夜行バスを深夜バスと呼ぶ誤用(混同?)は昔からあったのかもしれないが、一気にメジャーになったのはテレビ番組『水曜どうでしょう』で「夜行バス」を「深夜バス」と表現していたからだと私は思っているのだが如何?

水曜どうでしょう コンプリートBOX Vol.1 [DVD]
なんだが取り留めのない文章になってしまったが、要は言葉が変化して定着するのは、ある程度は仕方がないことなのではないかなぁ、と感じるのである……。
◆最後までお読み頂きありがとうございました。
