2007年05月02日

多方面で議論される『赤ちゃんポスト』

赤ちゃんポスト 県内外はや相談30件 病院「極力話し合い解決」
産経新聞

多方面で物議をかもし出している熊本市内某病院の『赤ちゃんポスト』。ご存じない方のために説明しておくと、『赤ちゃんポスト』とは諸々の事情により、親が育てられない新生児を匿名で受け入れるためのシステムの通称である。ドイツにおいて設置されたのが最初で、同国内では既に80を越える設置箇があるそうだ。日本版のシステムはどうやら今月10日の午後からは運用がスタートするようだが、早くも多数の相談が寄せられているという。

人にはそれぞれ事情がある。他人がアレコレ詮索したり、説教したりするのはお門違いかもしれない。しかし「捨てるぐらいなら最初から子供なんか作るな!」という怒りの声にはそうそう反論できるものではないし、またこのシステムが児童虐待防止法や児童福祉法違反に抵触しないのかとか、利用者は保護責任者遺棄罪に問われないのかといった議論は事実上先送りされている。

日本人お得意の「外国(特に欧米)では既に盛んだから」を免罪符にした見切り発車での運用開始で、後々人道的・法的問題が起きてこないかが心配される…というか、まず間違いなく問題が起きるんだろうなぁ。

( -.-) =зフウー

実際、このシステムの運用は時期尚早だという意見が多いのも納得できる。好き合うのは基本的に自由ではある。しかし、だからといって「好きだから×××して子供を作る」というストレートな行動をとったあとで、嫌いになったり、気持ちが冷めてしまったら一体どうするつもりなのか? また×××して子供が出来たら父や母になるのだから、生まれて来る子供に対し義務と責任が生じる。それを互いに考えることも話し合うこともせず、ただただ湧き上がる感情に任せて×××するというのは如何なものか?

何事も一概には言えないとはいえ、若い人(とは限らないが)たちにそうした社会人として本当に基礎的なものの考え方、別の言い方をすれば人間としての教養を身につけ、自己を確立させる指導をするのが先だ、というのは至極正論だからだ。

しかしこのシステムがあることで、本来中絶されてしまったかもしれない命や、へその緒がついたまま放置されて亡くなる命がもし一人でも助かるのなら、相応に存在意義があるのかもしれない、と自分は思う。

「どんな命でも、生きられるのなら、生きたいだろう」
(byレイ・ザ・バレル:機動戦士ガンダムSEED DESTINYより)

願わくば、極力利用されることのないシステムでありますように…。


まずは自力で育てる努力を!
posted by 只今(橘カヲル) at 23:12| 東京 ☀| Comment(2) | TrackBack(2) | 雑感:社会 | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
ちょっと気になってたんですよ、これ。
制度をあてこんだ安易な妊娠出産が増えないよう
悪用?されないよう願うばかりです。。。

Posted by miomio at 2007年05月03日 11:23
>miomioさん
親は子供を作る・作らないを選べても、子供は生まれてくる親を選べません。仰るように制度をあてこんだ安易な妊娠出産をせず、もう少し計画的に、先々のことまで考えて×××してくれれば『赤ちゃんポスト』システムの出る幕はないはずです。
Posted by 只今 at 2007年05月03日 21:57
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赤ちゃんポストが完成したわけですが
Excerpt: 育児が困難な親が匿名で新生児を託すことができる「赤ちゃんポスト」(こうのとりのゆりかご)が5月1日、熊本市の慈恵病院の敷地内に完成しました。工事完了を受け、市保健所職員が午後に、図面通りに作られている..
Weblog: Y's WebSite : Blog ~日々是好日~
Tracked: 2007-05-02 23:14

赤ちゃんポストを想う 2
Excerpt:  赤ちゃんポストが試験的に運用だそうである。なかなか難しい問題だが、むやみに命を粗末に扱われたり、親の刃にかかるような命があるならば救ってあげたいのが心情であるから、そう言う意味では一つの機能が純粋に..
Weblog: 建築YA「髭」のCOLUMN
Tracked: 2007-05-13 10:04