2014年05月05日

三越前『金子半之助』さんで「他の店なら倍の値段でもおかしくない」天丼に出会うの事

或る日曜日のこと、私は料理人である父の誘いを受け、待ち合わせの上、目的地へと向かった。その場所とは……。

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金子半之助天丼・天重 / 三越前駅日本橋駅新日本橋駅

東京メトロ半蔵門線・銀座線の三越前駅A1出口から徒歩2分ほど、大通りから外れた少し奥まったところにある(詳しい場所は上部リンク先、または記事下の地図を参照)『金子半之助』さん。テレビなどで幾度も「行列のできる店」として紹介された天丼専門店であり、この日も撮影機を手にした某キー局スタッフの姿があった。

到着したのは開店時間(10:00)を少し過ぎた10時15分ごろだったのだが、既に100人近い(!)行列ができていたのには、父共々驚きを隠せなかった。大人しく列の最後尾についたが、その後も着実に行列人数は増えていき、後から来た人の中には行列の長さに驚いて撤退する人達もいた。

また列に並んでいたのに途中で諦めて離脱する人も見受けられた。行列の進み具合が思った以上に遅いためだ。その疑問を同行していた父に話すと「ラーメンとかよりも(料理が)出てきてから(食事が)終わるまでの時間が長いだろうからね」との答え。

ちなみに注文を訊きにきた店員さんに行列の空く時間について尋ねてみたら「土日は一日中(行列が絶えない)、平日は夕方に少し空く」とのこと。

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店内の様子(2階)

そして行列に並んでから約2時間(!)が過ぎ、ようやく席に付くことができた。同店は1階がカウンター席、2階はテーブル席となっている。職業柄か、父は調理の様子が見れるカウンター席で無かったことを残念がっていた。

さて、ようやく席に付けたものの、そこから更に暫くのあいだ、卓上に置かれたサービスの漬物を摘みながら待つことに。「これだけ待つということは、客の顔を見てから(天丼を)調理しているのだろう」とは父の弁。

行列に並んでいる間、父と私は「客の回転率を少しでもアップさせるため、立ち食いそば屋などでよくある“見込み生産”をしているではないか」との仮説も立てていたのだが、良い意味で裏切られた形となった。

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江戸前天丼(950円:税込み)

席についてから約20分後、ようやくのことで天丼とご対面!

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天ぷらの陣容は、穴子1尾・エビ2尾・イカと貝柱の掻き揚げ・海苔・シシトウ・玉子という豪華なもの。これを1000円を切る価格で提供できるとは驚きだ。そのことを父に告げると、父も「他の店なら倍の値段でもおかしくない」と唸っていた。

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もちろん天ぷらそのものの出来も素晴らしい! いずれのタネも「衣はカラッと仕上げ、中のタネには火が通り過ぎることなくジューシーさを保つ」という美味しい天ぷらの要件をシッカリ満たしているのだ。また種類の違うタネの味を纏め上げているタレの美味しさも書いておきたい。物の本によれば、店名にもなっている初代店主・金子半之助氏が生み出した門外不出のタレだそうな。

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丼の裏にあるフタ

さて天丼を食べ終えたあと、私は丼の底が妙に浅いことに気がついた。そこで丼の裏を返してみると、なぜかプラスチックのフタがついていた。丼の底が浅いのは、中に空洞があるからなのだ。父に質問してみると「蒸し器で蒸気を入れたりして丼を温めるのかなぁ…」と語っていたが、確かな事は分らず仕舞い。

行列に並ぶ時間を考慮しなければならないので、他の予定を入れるのが制限されるのが難点だが、御用とお急ぎでない方は『金子半之助』さんの天丼をお試しあれ。





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posted by 只今(橘カヲル) at 20:07| 東京 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 食:和食 | 更新情報をチェックする
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