
Yahoo!ニュースより
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140121-00000035-asahi-soci.view-000
刀身は錆び、刃文(はもん:日本刀の刀身に表れる波状の模様)は見えないが、通常の刀とは刃と峰の部分が逆になっているのだ。
「…何これ…逆刃刀…?」
(by.神谷薫:るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-)

居合刀仕様 るろうに剣心 緋村剣心の愛刀 逆刃刀
と思わず口にしたのは私だけではないはずだ(苦笑)。
「るろうに剣心」でおなじみの刀、文化財に 千葉・白井
(朝日新聞)
http://www.asahi.com/articles/ASG1J5SJ0G1JUDCB016.html
この刀は、千葉県の北西部にある白井市(しろいし)で、江戸時代に名主を務めた旧家・川上家の蔵から見つかった。全長約28センチで刃渡り約22センチ。前述のとおり通常なら峰の部分が刃に、刃の部分が峰になっているだけでも珍しいのに、鞘もまた、先端が広がり竜を彫った金属をかぶせるなど、通常の日本刀とは違う造りになっている。
印西署を通して県教委で審査を受けた結果、柄に差し込まれた茎(なかご)が短いなどの点から日本刀の製法から外れるとして、美術刀の登録はできなかったそうだが、寄贈を受けた市教委は「刀としては類例がない資料だ」ととして、市の文化財に指定する考えとのこと。同家は江戸幕府が設置した馬の放牧場の小金牧を管理する牧士(もくし)も務め、名字帯刀を許されたことから、市教委は今回の小刀も牧士に関する資料とみているという。
フィクションの世界での逆刃刀(さかばとう)は主人公が無闇に人を殺(あや)めぬ為に用いられるもの。では現実世界での逆刃刀、しかも短刀となれば、どんな意味があるのだろか?
記事によれば、この刀が見つかった家は帯刀……つまり支配階層の証として打刀と脇差の2本の刀を腰に帯びることを許された家柄とのことなので、ワザワザ逆刃刀を作るからには護身用以外に何か意味があるのだろう。しかしパッと思いつかない。「切る」なら普通の刀でいいのだし、「刺す」のがメインなのかなぁ……。
というか、鞘の形状も所謂日本刀とは明らかに違う、まるで鉈のケースみたいなので、もしかすると刀のように作った別の刃物なのでは? 馬の放牧場の管理を任されていた家というから、例えば牧草を刈る鎌のように使ったり、あるいは馬の蹄の手入れに使ったりとか……。
いずれにしても貴重な資料には違いない。今後の研究が待たれるところ。
◆最後までお読み頂きありがとうございました。
