声優の加藤精三さん死去
(時事通信)
http://www.jiji.com/jc/c?g=obt_30&k=2014011700838
星一徹の声優 加藤精三さん死去 86歳
(産経新聞)
http://sankei.jp.msn.com/entertainments/news/140117/ent14011720240020-n1.htm
声優、俳優の加藤精三さんが膀胱ガンのため亡くなられた。享年86歳。特にアニメに興味がない人でも、「巨人の星に出てくる星一徹の声の人」といえば、その声を容易に脳内再生できることだろう。
加藤氏は、その独特のローバリトンボイスでアニメや特撮の敵役の常連だった。『電撃戦隊チェンジマン』の星王バズーや『仮面ライダーBLACK RX』のジャーク将軍では威厳あふれる演技で幼少の私の心胆を寒からしめる一方、『トランスフォーマー』シリーズの破壊大帝メガトロンなどではコミカルタッチな演技も披露され、私は大いに楽しませてもらった。
ただ個人的には『ウルトラマン』でのメフィラス星人が特に印象深い。
威厳の中に知性を感じさせる落ち着いた語り口調は、ヒーロー性の中に神秘的な部分を持つウルトラマンの好敵手(ライバル)として申し分ない存在感だと思う。
「宇宙は無限に広くしかも素晴らしい。地球のように戦争もなく、交通事故もなく、何百年何千年と生きていける天国のような星がいくつもある。どうだねサトル君、地球なんかサラリと捨てて、そういう星の人間になりたくはないかね」
(by.メフィラス星人:ウルトラマン より)

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このボイスで、こんな魅力的な提案をされたら、私なら二つ返事で承諾してしまうかもしれない。いや、たぶん承諾する(苦笑)。
閑話休題、加藤氏は大ベテランの域になってもなお仕事に対しては真摯で「最近の声優事情が知りたい」と『プリキュア』のイベントを観覧したこともあるという。普通ならプライドが邪魔してなかなかできることではないだろう。その仕事に対して良い意味で“一徹”な姿勢は見習いたいと思う。
ともあれ、まだアニメが「テレビまんが」などと呼ばれていた時代、まだ「声優」なんて言葉もない時代から我が国のサブカル文化を支え、育ててくれた功労者が、またひとり不帰の客となられてしまった。ご冥福をお祈りしつつ、結びとしたい。
◆最後までお読み頂きありがとうございました。
