
JR米子駅
境港での観光を終えた私は(前回エントリー参照)、翌日に米子(よなご)空港から帰京する関係で、この日は鳥取県西部にある米子に宿を取った。米子は鳥取・島根両県のほぼ中央にある位置関係から山陰の中核都市のひとつであり、JR山陰本線と境線・伯備線の分岐点に当たる交通の要衝でもある。
そして大都市で、かつ乗り換え客も多い駅は必然的に駅弁の需要も多くなるため、駅弁が発達する……。

米吾 吾左衛門鮓 (寿司 / 米子駅、博労町駅)
そこでホテルにチェックインする前に、米子駅の改札外コンコースにある駅そば屋兼務の駅弁販売店で夕食代わりに駅弁を購入していくことにした。年初のため通常営業している飲食店が少ないためだ。駅前のAEONで値引きになった惣菜を購入するのは普段の生活そのままでちょっと侘しいし(笑)。

吾左衛門鮓5切れセット(1150円:税込み)
購入したのは米子駅の名物駅弁である、吾左衛門鮓(ござえもんすし)の5切れセット。かつて鳥取藩の年貢米を取り扱っていた廻船問屋(海運業者)・米屋吾左衛門(こめやござえもん)の妻が、船子(従業員)のために作った弁当が起源という。

写真左より鯖・蟹・鱒(腹身)・鱒(背身)・鯵
そして改良が重ねられて押し寿司(棒寿司)となり今に至る。駅弁としてのキャリアは数十年(それでもすごいけど)だが、料理としては江戸時代から約300年の歴史があることになる。

米吾のHPによれば、米は鳥取県産のヤマヒカリを使用し、具となる各素材は産地を厳選、酢は種類ごとに配合を変え、更に特許を取った熟成解凍の技術も持ちられているという芸の細かさ。その手間隙は伊達ではなく、米は柔らかさを保ち、各素材からは生臭さが消えて旨味だけが残り、酢のキツい味もまろやかになった、とても美味しくいただける逸品となっている。
なお一本丸ごとバージョンが米子駅や米子空港などで売られているので、お土産にも最適な事を付け加えておく。ご購入されてみてはいかが?
◆最後までお読み頂きありがとうございました。
