2013年09月20日

2020年の東京オリンピックに合わせた(?)江戸城天守閣再建計画に一言

2020年に東京でのオリンピック開催が決定し、多くの人が7年後を見据えた意見を唱え始めている。それらの中で、私が気になったのがこちら。

東京五輪のために500億円かけて「江戸城」再建?
(週刊朝日)
http://dot.asahi.com/wa/2013091800029.html

なんと7年後のオリンピックを契機に、観光資源として江戸城の再建を目指す、という方がいる。認定NPO法人『江戸城天守を再建する会』理事長の小竹直隆氏いわく「2020年、東京五輪には内外から約1千万人が来訪するといわれています。ですが、東京には日本の歴史や文化を誇る建造物がない。今こそ、日本一壮大で美しい城だった江戸城天守を再建する好機です」、「東京が世界に誇る観光都市になるためにも、江戸城再建は必要です」とのこと。

再建場所は、一般公開されている皇居東御苑の一角を想定。再建費用は、総木造で忠実に復元した場合400億~500億円かかる計算。費用は協賛企業や個人から寄付金を募って捻出する計画とのこと。

個人的には、小竹氏の「東京には日本の歴史や文化を誇る建造物がない」という意見には賛同しかねるし、また“江戸城天守閣の形を模した鉄筋コンクリート製の博物館”なら今の東京にワザワザ新造する価値が見いだせない。それに、やんごとなき方々が住まう皇居の一角に背の高い建物を建ててしまうのは警備上問題はないのか? そもそも不敬ではないのか? という疑問もある。

警備的な観点から問題なく、また不敬でもなく、さらに建造及び維持に税金を一切投入することなく、当時の技法や工法に則って忠実に江戸城天守閣を“再建”するというのであれば一考の余地はある。あれば観光資源として相応の価値は出ると思うし、天守閣の雄大な姿は人々の精神的な支えになる可能性もある。

しかし現時点では

「あんたらは後回し!」
(by.紅月カレン:コードギアス 反逆のルルーシュR2 より)

130920_01.jpg
紅月カレン コードギアス 反逆のルルーシュR2 SQフィギュア

かなぁ……。

2020年の東京オリンピックの事を言うなら、まずは大会を成功に導くため、各競技会場に必要な改修を施してたり、老朽化した首都高のメンテナンスなどインフラを再整備したり、なにより安倍首相が“国際公約”している福島第一原発の問題解決に力を注ぐほうが優先順位としては上だと私は考える。

記事にもあるように江戸城天守閣は江戸時代最大の火災である明暦の大火(1657年)によって消失している。再建されなかった理由として、記事では「幕府の経済的理由」としているが、実は当時の幕府の重鎮だった保科正之(ほしなまさゆき)の意向が大きく影響している。

徳川三代将軍・家光の異母弟にあたる保科正之は、江戸幕府の中枢にあって末期養子の禁を緩和・殉死の禁止・玉川上水の開発などで力量を発揮した。そして消失した江戸城天守閣の再建については、幕閣にも再建を強く望む声があるなか「遠くを見渡せるだけで実用性に乏しい」として異を唱え、道路の拡張など江戸の防火性を高める政策の実行を優先させたのである。

「愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ」と言ったのは、初代ドイツ帝国宰相オットー・フォン・ビスマルクだったか……。


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posted by 只今(橘カヲル) at 23:59| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 雑感:経済 | 更新情報をチェックする
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