2013年04月19日

シーラカンスと人間の決定的な差は『好奇心』?

深海魚のシーラカンスは、体表は硬い鱗で覆われ、硬い背骨の代わりに軟骨でできた中空の脊柱があり、浮き袋は脂肪で満たされ、手足のように発達したヒレ(鰭)をもつなど現代に生息する一般的な魚類と異なる点が多く、脊椎動物の進化の過程を解明するうえで貴重な資料とされる。『生きた化石』の異名を持つ所以である。



シーラカンスの進化は遅かった
(ナショナルジオグラフィック)
http://www.nationalgeographic.co.jp/news/news_article.php?file_id=20130419003

このたび国際研究チームがシーラカンスのゲノム(全遺伝情報)を解読した結果、この生物が数10億年を経ても遺伝子レベルでの変化が驚くほど少ない、つまり他の魚類や陸生脊椎動物よりも進化のスピードが遅いことがわかったとのこと。

「人間は『好奇心』が刺激されるほど、精神のパワーがわいてくるものだ。人は、どの生命よりも、好奇心が強いから進化したのだッ!」
(by.チョコラータ:ジョジョの奇妙な冒険第五部 より)

130419_01.jpg
ジョジョの奇妙な冒険 60 (ジャンプ・コミックス)

という人がいる。確かに人間の住む世界が変化に富み珍しいことや未知のことに溢れている。

逆にシーラカンスの生息する深海(シーラカンスは水深150~700メートルに生息)は比較的変化に乏しい世界だ。つまり珍しいことや未知のことに遭遇する機会に乏しい世界であり、好奇心を刺激されるチャンスにも恵まれないということになる。これでは進化のスピードが遅いのも納得である。

でもシーラカンスが太古の時代の姿を留めたまま現代まで生息してくれたおかげで、魚類が初めて陸に上がった過程の解明に繋がる良い手がかりになってくれている。彼らが『好奇心』を刺激されない生活を続けてきたため、人間の『好奇心』を刺激する対象になったというのは、なんとも面白い。


◆最後までお読み頂きありがとうございました。
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シーラカンスの進化は遅かった
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130419-00000002-natiogeog-sctch
posted by 只今(橘カヲル) at 22:27| 東京 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 雑感:サイエンス | 更新情報をチェックする
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