2013年02月26日

冥王星の衛星に、炎の神?

嘗て太陽系の惑星の一つとされた冥王星が、2006年に準惑星へと“降格”したのは記憶に新しい。なんでも現在の天体観測技術で冥王星クラスの星を惑星と認定していたら、今後どれだけの新惑星が出てくるか分からないからだとか。

そして現在の天体観測技術によって、これまでに冥王星には5つの衛星が発見されている。しかし近年になって発見された2つについては、まだ正式な名称がついていない。

冥王星:月の一つが「バルカン」に SFドラマにちなみ
(毎日新聞)
http://mainichi.jp/select/news/20130227k0000m040016000c.html

そこで、このたび天文学者のチームがネット上で投票を募った。集まった約45万票のうち、4割弱の17万票を集めてトップになったのは、。米国の人気SFドラマ『スター・トレック』の登場人物『ミスター・スポック』の故郷とされる星の名『バルカン』だったという。

スタートレックシリーズには熱烈なファンがいるので生半可な知識を開陳するのは避け(苦笑)、『バルカン』という名前にスポットを当てることにする。

バルカン【Vulcan】とはローマ神話における炎と鍛冶の神ウルカヌスの英語名で、ギリシャ神話におけるヘパイストスにあたる。ヘパイストスはオリンポス12神の1柱という重要な役どころでもあり、これに相当するバルカンには、例えば19世紀に水星【Mercury】の内側を公転していると仮定された幻の惑星の名に充てられている。水星よりも更に太陽に近い軌道を公転しているのだから、さぞ表面温度は高いに違いないとされ、炎の神バルカンから名を採ったのだ。

またバルカンといえば、私は

「了解。でも、バルカンの弾丸が残ってる。あいつをやってやる」
(by.アムロ・レイ:機動戦士ガンダム より)

130226_01.jpg
RG 1/144 RX-78-2 ガンダム (機動戦士ガンダム)

このようなセリフがガンダムシリーズで頻出することもあって、英語における機関銃や機関砲を意味する一般名詞だと思っていた。しかし「バルカン砲」とは米国のゼネラル・エレクトリック(GE)社が開発した20mmガトリング砲の製品名とのこと。商標が一般名詞化した典型例である。

話を戻すと、現在冥王星の衛星についている名は以下のとおり。
・カロン
→ギリシア神話の冥府の川・アケローン川の渡し守であるカロンに由来
・ニクス
→ギリシャ神話の夜の女神ニュクスに由来
・ヒドラ
→ギリシャ神話に出てくる九頭の大蛇に由来

いずれも冥王星【Pluto】の語源であるローマ神話のプルートー…ギリシャ神話における冥界の王ハーデスの側に寄り添うに相応しい(?)メンバーといえる。

それを思えば、太陽からの光や熱が殆ど届かない極寒の地・冥王星の衛星に炎の神バルカンの名を付けるのが相応しいのかと言われれば疑問が残る。得票率2位だった『ケルベロス』はギリシャ神話に出てくる三つの首を持つ地獄の番犬の名だから、これは相応しいと思う。

それに『バルカン』の名前は「新惑星発見!」となったときのために取っておきたいしなぁ……。


◆最後までお読み頂きありがとうございました。
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posted by 只今(橘カヲル) at 23:59| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 雑感:サブカルチャー | 更新情報をチェックする
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