横浜中華街が発祥とされ、同地周辺ではポピュラーなメニューだが、東京で食べられる所は案外少ない。今日は貴重な、東京でサンマーメンを食べられるお店をご紹介したい。

中華街 (中華料理 / 吉祥寺駅、井の頭公園駅)
JR吉祥寺駅の北口を降りて徒歩数分、中央線の線路沿いに西荻窪方面へ向かい、暫くして横道に反れると到着するのが(詳しい場所は上部リンク先、または記事下の地図を参照)、今回の目的地である中華料理店の『中華街』さん。物の本によれば台湾や香港などからも食材を取り寄せ、本場の味を再現しているとのこと。レパートリーは実に180種類に及ぶのだとか。

店内の様子
表の店構えはハードルの高そうな雰囲気を醸しだしているが、勇気を出して扉をくぐると、店内は薄い赤を基調とした一般的な(?)中華料理店のものなので少し安心。ただしカウンターはなくテーブル席のみ。

サンマーメン(750円:税込)
さて、お待ちかねのサンマーメンとのご対面だ。

上に乗っているのは、サンマーメンを象徴する野菜あん掛け。内訳はメインの具ともいえるモヤシのほか、キャベツ、ニラ、豚肉といった構成。片栗粉でトロ味をつけているから、単に野菜炒めを上に乗せるよりもボリュームがあるように見える。戦後のような物資不足の頃には、さぞ魅力的に見えたに違いない。しかも、あん掛けが蓋の役割をするので冷めにくく、最後までアツアツのまま食べられるのも魅力だ。

醤油味のスープは「中華料理店のラーメン」のスープとして一般的に連想できるベーシックな味。とはいえレンゲで何度も口に運んでも飽きが来ないので出来はよい。良い意味で基本に忠実な美味しさというところか。

麺は太めで若干の縮れあり。スープのみならず、あん掛けも良く絡めてくれるのは有り難い。ただ勢い良く啜り込むと口の中を火傷する危険があるので注意!

完食!
私は美味しいと思うのだが、なぜかサンマーメンはメジャーになれずご当地グルメの地位に甘んじている。サンマーメンは、知らない人が音だけ聞くと「秋刀魚麺!?」と勘違いされるのがお約束だが、それが原因だろうか? ひとりでも多くの方にサンマーメンの美味しさを知って欲しいので、皆さんも『中華街』さんに足を運んで頂けると嬉しく思う。
◆最後までお読み頂きありがとうございました。
