(産経新聞)
関西の人気ラーメンチェーン店『ラーメンむさし』などを経営する野中豪容疑者(58)と知人の露天商、橋本三郎(44)容疑者が、関西電力の電気料金徴収業務を妨害したとする偽計業務妨害容疑で大阪府警に逮捕された。電気使用量を量る電気メーターの回転板を通常よりも遅く回るように細工するという、
「アムロ!あんたちょっとせこいよ!」
(by.クェス・パラヤ(クェス・エア):機動戦士ガンダム 逆襲のシャア より)

HGUC 1/144 MSN-03 クェス・エア専用 ヤクト・ドーガ (機動戦士ガンダム 逆襲のシャア)
・・・いや、ちょっとどころか相当せこい手口(苦笑)。
この方法でどのぐらいの“節電”できたのか気になるが、記事には野中容疑者は「数カ月で(実行役の)橋本容疑者に支払った(細工1回当たりの報酬である)15万円分の電気代を浮かすことができた」とあるので、ひと月あたり4~5万円といったところか。
いくら繁盛店といえども、単価の安いラーメン屋であれば客一人当たりの純利益は微々たるもの。ひと月あたり4~5万円程度のコストダウンであっても、経営者にしてみれば干天の慈雨だったに違いない。野中容疑者は系列のラーメンチェーン店など30箇所以上で次々とメーター細工を依頼した。
とはいえ正規の節電手段ではないのは明らかであり、フランチャイズ契約したオーナーの中には拒否する人もいた。本件の発覚は匿名の申告によるものとあるが、内部の人間による告発の可能性は少なくないと思われる。なにしろ被害額は1店舗あたり月額4~5万程度だから、電力会社側が気づくかどうかは微妙だ。
ところで、最初にこの記事を読んだ時に私は「これって盗電(窃盗)じゃないの? なんで偽計業務妨害なの?」と思ったのだが、どうも料金そのものは支払っているので窃盗には当たらず、細工によって電力会社による正規の電気料金徴収業務を妨害したので偽計業務妨害ということらしい。スーパーやコンビニなどで「陳列してある商品を万引き(窃盗)したのではなく、正規の値段よりも安い値札を店側に無断で貼りつけて誤ったレジ打ちをさせた(偽計業務妨害)」ような感じだろうか。
それはさておき、不正節電の総額は16年4月からの約7年間で約6千万円、最終的な被害額は1億円に届く可能性があるとのこと。関西電力では「今回のようなケースは許されることではなく、厳正に対処したい」として被害額の請求を決定。「不正使用」として、請求額は正規料金の3倍を適用することも検討しているという。このあたりはキセル乗車と一緒だが、せこい経費節約術の代償は大きかったようだ。
◆最後までお読み頂きありがとうございました。

不正節電6000万円超、人気ラーメン店のせこすぎる「手口」
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20111225-00000508-san-soci