(毎日新聞)
灯籠(とうろう)流し――地域によっては精霊(しょうりょう)流しとも呼ばれる。お盆に帰ってきた死者の魂を現世からふたたびあの世へと送り出すために、死者の魂を乗せた灯篭やお盆のお供え物を流す。日本の夏の風物詩のひとつとなっている。
この灯篭、最近は回収の手間を省くためと、流した灯篭を回収する光景が目に入るのは心苦しいという理由から、水溶性の物質で作られたものを使うところが増えている。だが環境NPO(非営利組織)などが「川が汚れる」と問題視し、国土交通省や自治体も「回収できず不適当」と主催者側に見直しを求める事態になっているとのことだ。
灯篭流しと漂流ゴミ問題
NPO『荒川クリーンエイド・フォーラム』
ここのHPによると、水溶性の灯篭が水に溶ける過程で強アルカリ性の物質に変化することが問題のようである。水の酸性、アルカリ性の度合いはpH(ピーエイチ、またはペーハー:水素イオン濃度)で表され、pH7.0を中性とし、それより数値が小さければ酸性、大きければアルカリ性という。川や湖ではpH6.5~8.5の間にあるのが望ましく、この範囲外では生物への影響、水道水として使った場合には水道管に影響がでるとのことだ。
人間だって強い塩酸や硫酸、水酸化ナトリウムなどが皮膚にかかると火傷したようになってしまう。問題の水溶性灯篭のpHは9.5超。また流される灯篭の数も相当なものだろうからから、年に一度のこととはいえ魚など水棲生物への影響は必至であろう。灯篭流しのあとに魚が腹を向けて浮かんでいたりしたらそれこそ目も当てられない。やはり一考すべきかもしれない。
ただ、前述したように水溶性灯篭が生まれた背景には「流した灯篭を回収する光景が目に入るのは心苦しい」という先祖伝来の風習への想いがあるのも事実。型どおりの意見で恐縮だが、当面は人目につかぬところでヒッソリと灯篭を回収しつつ、水に溶けても無害な灯篭の登場を待つ…というのがベストだと思われる。
むっ、灯篭(とうろう)の登場(とうじょう)…
(。・w・。 ) ププッ オチも決まった!
どちらも切実な問題です
基本的に工業排水とかタンカー事故による重油の流出とか、
人類が他方で行っている大規模な水質汚染を考えたら、
灯篭なんて瑣末なものなんじゃないの?というのがわたしの考えです。
しかし灯篭の材質を見直すこと自体は
比較的簡単に出来ることですから
従来どおり紙と木で作ったものを流す、というのが
本来あるべき姿なんじゃないですかね。
海へ行けば入り江がゴミの山になってるような場所もありますし
灯篭なんかよりまずいものはいっぱいあるんじゃないの?という感じかな。
これと同じかな?