今日は、そんな常識が覆されるお店を一軒ご紹介したい。


ファイト餃子店(左:外観 右:店内)
都電荒川線庚申塚駅から庚申塚商栄会通りを進むこと数分で到着するこの『ファイト餃子』さんは「町の餃子屋さんで饗されるような餃子は三日月形をしている」という常識を覆す逸品。「それじゃぁどんな形をしているのか」というと…まぁ言葉で説明するよりも写真を見ていただくほうが早いだろう。


餃子定食 730円
ご覧のように、赤子の握りこぶし大の巾着型をしている。また表面の皮がコンガリとキツネ色に焼きあがっていることで、稲荷寿司のようにも見える。この皮がサクサクとしていて非常に良い食感なのだ。これはおそらく手の込んだ独特の焼き方をしているからだろう。

店内に張ってあったチラシ
このチラシによれば、最初はフライパンに湯を張って蓋をして茹で、湯の嵩(かさ)が減ってきたら油を入れて揚げ、最後は余分な油を排して焼きに入り焦げ目をつけるようだ。茹で+揚げ+焼きと三種類の工程を経るので出来上がりに15分ほど時間を要してしまうのだが、手間をかけるからこそ評判の味となるのだろう。
事実、自分が食事中も地元の方と思しき人たちが次々と訪れては、店内で食事をしたり、持ち帰り用餃子を買い求めたり、地方への発送をお願いしていた。地方発送をお願いしていた人などは青森にいる親類縁者用に100個単位で注文し、しかも話を聞いていた限りでは定期的に発注している様子だった。遠く離れた青森の地でも、この餃子は評判らしい。
実は看板にあるとおりこの店はチェーン店で、本店『ホワイト餃子』は千葉県野田にある(『ホワイト餃子』HP内の記述によれば、『ファイト餃子』は『ホワイト餃子』と技術提携店の関係にあるとのこと)。自分は学生時代に野田の本店でこの餃子を味わい、その美味しさに感銘を受けたのだが、流石に東京から野田では遠すぎる。比較的近場で同種の味が楽しめるのはありがたい。