（毎日新聞）
経済不況のおり、急激に勢力を伸ばした100円ショップ（ワンプライスショップ）が300円台、500円台といった価格帯の商品を置くなど、脱100円均一に動き出した、とのこと。その原因は毎日新聞の記事中でも詳しく分析されているが、詰まるところ顧客が100円均一――もっと言えば“安さ”に慣れてしまったのが一番の原因であろう。
100円ショップがまだ珍しかったころ、自分を含め初めて100円ショップを訪れた人の感想を集約すると、
「エッ、こんなものまで100円、やすーい！」
では無かったか？
だが倦怠期の夫婦を例に取るまでも無く、最初の頃の驚き・感動はいずれ記憶の彼方へと追いやられてゆく。だから100円ショップ側は次々と「エッ、こんなものまで100円、やすーい！」商品を開発してきたのだが、商品価格に100円均一という枠が嵌められている以上、おのずと限界はある。
また顧客サイドからの100円ショップに対する要望として「100円均一でなくてもいいから、もっと品数を増やして欲しい」といった声が少なからずあったのも事実。100円ショップの業態変化は、こうした状況から必然的に生まれたものと考えたほうがよさそうだ。
しかし、こうなると100円ショップと一般的なディスカウントストアとの境界線が無くなるなぁ。100円ショップには一般的なディスカウントストアにはない特徴として「購入商品の合計金額が暗算しやすい」という利点があって、暗算の苦手な自分はその点でも100円ショップを重宝していたのだが、これをセールスポイントにするような販売戦略を立てることは難しいかなぁ…。
