男子世界記録保持者・ゲブレシラシエ東京で走る!!…東京マラソン
(スポーツ報知)
東京マラソンは、2007年に誕生してから僅か数年しか経っていないとは思えないほど、日本を代表する市民参加型マラソン大会として認知されるようになった。そして2011年の東京マラソンで、男子マラソンの世界記録保持者であるエチオピアのハイレ・ゲブレシラシエ選手(37)が招待選手として出場すると発表されたと記事は伝えている。彼は164センチという小柄な体格ながら、レースにおける圧倒的なスピードと強さから『皇帝』の異名を持つ、エチオピアの国民的英雄である。ちょうど
「魔神皇帝の怒りを思い知れ!」
(by.兜甲児:スーパーロボット大戦シリーズ より)

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無類の強さを発揮する究極のマジンガー、マジンカイザーが『魔神皇帝』の異名を持つようなものだ(ちょっと違うか……)。
ところで記事タイトルを見ると、まるで「ゲブレシラシエ」が姓のようだが、エチオピアは名前について日本人とは違う文化を持っている。
エチオピア人の名前には姓がない。名前は「個人名+父親名(+祖父名)」の順番で並べられる。ハイレ・ゲブレシラシエならハイレが本人の個人名でゲブレシラシエはハイレ選手の父親の個人名なのだ。
だからエチオピアでは彼のことはハイレ選手もしくはハイレ・ゲブレシラシエ選手と呼ばれる。ただ国際大会に出場するときは便宜的に父親名を姓として登録するようなのでゲブレシラシエ選手と呼んでも間違いではない(と思う)。
私はこのことを知ったとき「どこの国も昔はコミュニティが狭かったから『ゲブレシラシエさんの息子のハイレさん』で十分に個人の識別が可能だったんだろうなあ」と予想したのだが、この父祖の名に因む命名法はパトロニミック【patronymic】といって家父長が絶対的な権限を持っていた中近東などの地域では結構一般的な文化のようだ。
パトロニミックは父親、ひいては祖先に敬意を払う思想から生まれたものと思うが、日本の芸能・スポーツ界で時に本人よりもその親がタレントのように持て囃され、○○ママ、○○パパなんて呼ばれるのは変種のパトロニミックだろうか?
◆最後までお読み頂きありがとうございました。

男子世界記録保持者・ゲブレシラシエ東京で走る!!…東京マラソン
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