2010年03月25日

渡辺恒雄氏、事業仕分けに物申す。

この方の主張には首を傾げたくなるものも少なくないが、この言葉には同意する。



日本プロ野球セントラルリーグの開幕を明日に控え、過日、財界人による東京読売巨人軍の激励会『燦燦会』が東京都内のホテルで行われた。その席上で渡辺恒雄・読売新聞グループ本社会長が挨拶で壇上に立ち「10連覇を目指してほしい」と激励した。

そして演説するうちに興が乗ったのか、渡辺会長は昨年の民主党政権による事業仕分けにおいて、蓮舫議員がスーパーコンピューター関連予算について議論で口にした台詞を引き合いに出し「愚かなタレント出身の女性議員が『なんで1番じゃないといけないのか、2番じゃダメなのか』とバカな発言をした。国民の働く人々の気持ちを傷つけた。バカな女がいるもんだ」と発言。

その上で「巨人は1番じゃないといけない。2位じゃいけない。それが巨人に与えられた宿命です」と厳命し、最後はラミレス選手を呼び寄せて、一緒に「喜んで~」と、今季のラミレスのお立ち台での決めぜりふまで熱演する力の入れようだった。一方で勇ましい激励を受けた原監督は「このところ、皆様におほめをいただいているが、勝負の世界は表裏一体。あぐらをかくことなく日本一を目指したい」と挨拶したとのこと。

この話を聞いて私が思い出したのが、高名な戦国大名の一人、毛利元就(もうり もとなり)の幼少期のエピソードである。幼き日の元就公が家臣と共に厳島神社へ参拝した時のこと。元就公が家臣に祈願の内容を尋ねると「松寿丸様(元就公の幼名)が安芸国の君主になられるよう願いました」との返事。それに対し元就公は「天下の主になると心がけて、やっと中国地方の主になれる。最初から安芸国の君主という心がけでは、安芸国すら取れずに終わってしまう」という趣旨の言葉を述べて反論したという。

進歩的文化人をもって自任する人たちは「平等」というキーワードの否定に繋がる「競争」を忌諱する傾向にあるが、ことスポーツや技術開発の世界においては別であろう。結果は謙虚に受け止めるべきであるが、目標は高く設定するにこしたことはない。目標をクリアするために、人は考え、工夫し、己を磨くのだから。無論、大言壮語のレベルになってしまっては逆に失笑の対象になるのでバランスが重要ではあるが(笑)。

もっとも「敢えて1番を目指さない」というのは、人間関係における処世術としては一定の効果があるのは認める。

「わたしは常に『心の平穏』を願って生きてる人間ということを説明していいるのだよ…『勝ち負け』にこだわったり、頭をかかえるような『トラブル』とか、夜もねむれないといった『敵』をつくらない……というのがわたしの社会に対する姿勢であり、それが自分の幸福だということを知っている… もっとも、闘ったとしても、わたしは負けんがね」
(by吉良吉影:ジョジョの奇妙な冒険第四部 より)

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RAH 吉良吉影

彼が「手の綺麗な女性を殺さずにはいられない」連続殺人鬼の本性を本性を隠し通して暮らしていたことでも、それは明らかだ…。


◆最後までお読み頂きありがとうございました。
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巨人は1位じゃなきゃダメ!渡辺会長“必殺仕分け人”に皮肉
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100324-00000005-sanspo-base
posted by 只今(橘カヲル) at 23:59| 東京 🌁| Comment(0) | TrackBack(0) | 雑感:スポーツ | 更新情報をチェックする
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