JR西日本では駅の係員を派遣して立ち入った人たちを退出させようとしたが、退出を拒んだ人もいたために最終的には警察まで出動。けが人はなかったが、上下線計19本が運休、計26本が最大39分遅れ、約13,000人の足に影響する被害が出た。
事態を重く見たJR西日本では、大阪府警に被害届を提出する手続きに入ったそうだ。異例のことではあるが、「ファンの行為とはいえ、業務に大きな支障が出ており、悪質性が高い」として、安全運行のために断固とした姿勢を示すことが必要と判断したとのこと。
私も鉄道ファンの一人として、こうした話を聞くのは辛いのだが、一部の人間による暴挙によって、例えば「駅構内での列車撮影は禁止」といったような規制が設けられてしまうリスクが怖いし、なにより「これだから鉄道ヲタクは…」というように鉄道ファン全体が蔑まれるのは納得できない。よって
「反対する理由は無い。やりたまえ、葛城一尉」
(by碇ゲンドウ:新世紀エヴァンゲリオン より)

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というのが感想だ。
さて、稀代のシンガーソングライターであるジョン・レノンが、彼の熱狂的なファンだったというマーク・デイヴィッド・チャップマンに射殺された例を挙げるまでもなく、「行き過ぎた行為に及ぶ者」は、鉄道ファンだけに限らずタレントやスポーツなどのファンにも少なからず存在する。だから心無い一部の人間の暴挙だけを見て、鉄道ファンが皆このような奇行を犯すような印象を持つのは間違いだと主張したい。
だが悲しいかな世間一般では鉄道ファンというと少々白い目で見られることも少なくないのも事実だ。それではなぜ「鉄道ファンは変わり者の集まり」というような一種の偏見が生まれるのだろうか?思うに、鉄道ファンの活動場所はコンサート会場や競技場のような閉じた空間ではなく、鉄道の駅や線路沿いといったような所謂公共の場であるために、否応無しに目だってしまうからだろう。
裏を返せば、鉄道ファンは人目につきやすいだけに、タレントやスポーツなどのファンよりも言動には一層の注意を払わねばならないということになる。私も持って他山の石としたい。
◆最後までお読み頂きありがとうございました。

鉄道ファン運行妨害で被害届=線路内で撮影、運休19本-JR西
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100216-00000043-jij-soci