(毎日新聞)
兵庫県洲本市で農業を営む工藤雅平容疑者(76)が殺人未遂容疑で現行犯逮捕された。自宅2階で同居する中学三年生の孫(15)が学校を休みがちだったことから、孫に向かって所有する散弾銃を突きつけた疑いが持たれている。孫が部屋から逃げて110番通報し、同容疑者は駆けつけた署員に逮捕されたとのこと。
この事件、工藤容疑者と孫の双方に言いたいことがあるが、まず工藤容疑者から。不登校状態となった孫に悲観したのかもしれないが、他人に銃口を突きつけられて
「フっ…。冗談はよせ」
(byギレン・ザビ:機動戦士ガンダム より)

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なんて悠然と切り返せるような人間はそうそういない。狼狽するのが関の山だ。こうした方法での説得など成功するわけがないではない。
そもそも、散弾銃には実弾は入っていなかったというが、例え実弾が装填されていない状態であっても他人に銃口を向けてはならないというのは、銃を手にする者がまず教わる基本的な禁止事項の一つのはず。行動を起こす前に、深呼吸の一つもすれば違った結論になったかもしれないのに…。
さて、一方の孫についてだが、どちらかといえば首を傾げたくなるのはこちらの方だ。祖父は「学校に行かなければ殺す!」と脅したのではない。記事によれば「学校に行くのが嫌だったら、一緒に死のうか」と言っている。
この言葉からすれば、孫の将来を慮(おもんぱか)るが故の勇み足と解釈するのが自然と考える。少なくとも、孫が学校で生死に関わるような差別や迫害を受けているが故の不登校であれば、その孫に向けて銃を突きつけてまで学校に行かせようとはしないだろう。
祖父をそこまで思いつめさせてしまった原因は自分が不登校状態になっているからだという事実を反省することなく、あっさり警察を呼び出して祖父を前科者にしてしまう孫の行動に、ものすごい違和感を感じる。自分にはどんなときでも何の非もない100%被害者だと信じて疑わない自己中心的な思考を感じるのは、私の偏見だろうか?
◆最後までお読み頂きありがとうございました。

将来が心配されたのでしょう