

東急東横線・学芸大学駅
久しぶりに少々早く仕事が引けたので、住まいのある自由が丘へ帰る途中、学芸大学駅で途中下車した。かねてから評判を耳にしてはいたが、営業時間の短さなどから訪れる機会に恵まれなかったお店に向うためである。


学芸大学駅から至近の路地に店を構える(詳しい場所は上部リンク先を参照)ラーメン屋『モンゴメリー』さん。そのラーメン屋らしからぬ店名は、初めて聞いたときは小説『赤毛のアン』の作者ルーシー・M・モンゴメリーから取ったのかと思ったが、物の本によればアメリカのジャズ・ギタリストであるウェス・モンゴメリーから取ったとのこと。


店内の様子
店名の由来を証明するように、店内音楽にはジャズが流れていたり、ギターのコード表が飾ってあったりする。店主が一人で切り盛りする、カウンターのみ総計10席程度の小規模店舗なのだが、評判の店舗であるためか客足が絶えない。よってセルフサービスの冷水を汲みに行くにも苦労するので、席に着く際に予め汲んでおくのがお勧めかも。


キャベツラーメン(700円:税込)
今回注文したのは、湯がいたキャベツの葉が具として乗っている、同店の人気メニューというキャベツラーメン。そのほかの具は半熟玉子にメンマ、焼き海苔、チャーシューなど。前述したように店主一人で切り盛りしている割にはオーダーを通してからラーメンが出てくるまでの時間が早かったので、店主は手際が良い人とお見受けした。

スープはラーメン界の一大勢力となって久しいトンコツ醤油で、味の濃度は濃いめの部類。驚くのは、後口に残る雑味が全くといってよいほど無いこと。濃厚なのに後口が良いという理想的な美味しさのスープだ。おそらくスープを作る段階で、例えば灰汁(あく)を徹底的に取るといったような下処理が丁寧になされているのではないか。開店時間が19:00と遅いのも丁寧な下処理に時間を取られるためなのだろう。
ラーメン店主のなかには「灰汁も味のうち」として、徹底的な灰汁取りを敢えて避ける人もいる。味の好みは千差万別であり、決して否定するものではないが、自分は不十分な灰汁取りによる(と考えられる)雑味が好きではない。よって『モンゴメリー』さんのように徹底的な下処理による雑味の排除はとてもありがたい。

麺は太目の縮れ麺。縮れ麺はスープが良く絡むが、濃い味のスープだと絡みすぎて逆に往生する。同店のスープは濃い目の部類に入るので本来であれば往生するところなのだろうが、スープの出来がよく後口が極めて軽いので、とても良い塩梅となっており、食べ応えのある麺になっている。

幾ら後口が軽いとはいえ、スープの味が濃い目なのは間違いなく、食べ続けると舌の感覚が鈍ってくる。それをリフレッシュさせるのが、この湯がいたキャベツだ。「なるほど、このスープとの相性のよさがあるから、キャベツラーメンが一番人気なのだな…」と感心した次第。

完食!
無理に難点を挙げるとしれば、量が少々お上品であることぐらい。完成度の高いラーメンだと自分は思う。皆様も、お試しあれ。
◆最後までお読み頂きありがとうございました。
