2008年08月13日

時効成立寸前での逮捕劇

10年前の女性暴行 時効1カ月前逮捕
産経新聞

今を遡ること10年前に女性のアパートに侵入して乱暴したうえ怪我を負わせた犯人が逮捕されたとのことだ。現実の犯罪捜査は、ドラマのように何年も昔の何でも無い日に起こった些細な出来事を驚くほど克明に記憶している目撃者が都合よく現れたりはしないだろうから、捜査は困難を極めたと思われる。

そして逮捕されたのは時効成立の約一ヶ月前。これもドラマなどでは時効寸前の逮捕劇を良く見かけるが、法務省の纏めによれば容疑者が逮捕されないまま公訴時効を迎えた殺人事件が2003年から2007年の過去5年間で241件あるそうだから、もっと細かい事件藻含めれば、その数は想像以上に増えることだろう。

忘れない:殺人時効 過去5年で241件 成立後に名乗り出も
毎日新聞

ちなみに一口に時効といっても以下のような種類があり、今回は公訴時効のケースに該当する

◆民法
取得時効(権利の取得を認める時効)
消滅時効(一定期間継続して権利が行使されないときに、その権利を消滅させる時効)
◆刑法
刑の時効(確定後、刑罰が一定期間執行されないと執行免除となる時効)
公訴時効(犯罪を犯してから一定期間経過すると、刑事罰に問われなくなる時効)

そして公訴時効に到るまでの期間は以下の通りとなっており、今回の事件は(3)に該当する。

(1)死刑に当たる罪については25年
(2)無期の懲役又は禁錮に当たる罪については15年
(3)長期15年以上の懲役又は禁錮に当たる罪については10年
(4)長期15年未満の懲役又は禁錮に当たる罪については7年
(5)長期10年未満の懲役又は禁錮に当たる罪については5年
(6)長期5年未満の懲役若しくは禁錮又は罰金に当たる罪については3年
(7)拘留又は科料に当たる罪については1年

参考:公訴時効
フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』他

さて時効成立前に犯人逮捕となって何よりだが、ドラマなどでは罪を犯して逃亡中の犯人が良心の呵責に苛まれるシーンを良く見かける。しかし今回逮捕された犯人は、現場に残された体液のDNAや手の掌紋などが一致したという動かぬ証拠があって逮捕されたにも関わらず、逮捕当初は「覚えていない」などと容疑を否認していたというから、とても良心の呵責に苛まれていたとは思えない。

かつて、

「わたしは『生きのびる』……平和に『生きのび』てみせる。わたしは人を殺さずにはいられないという『サガ』を背負ってはいるが…『幸福に生きてみせるぞ!』」
(by吉良吉影:ジョジョの奇妙な冒険第四部 より)

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ジョジョの奇妙な冒険 (39) (ジャンプ・コミックス)

などという極めて身勝手な願望を抱きながら一般社会へ巧みに潜伏して暮らしていた連続殺人犯がいたが、同じような考え方で日々を過ごしていたのかもしれない。ならばなおさら、逮捕されてよかった。

そしてこの世から未解決のまま公訴時効となる事件が一件でも少なくなることを切に願う。他者の幸せを破壊した犯罪者が「平和に『生きのび』てみせる」世の中であってはならないと思う

そして凶悪犯罪に対しては時効という制度そのものを再考しても良いかもしれない。少なくとも犯罪者に一生「もしかしたら今日逮捕されるかもしれない」というプレッシャーを与えられるのは有意義だと思う。


◆最後までお読み頂きありがとうございました。
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posted by 只今(橘カヲル) at 22:55| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 雑感:事件 | 更新情報をチェックする
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