2011年04月10日

新宿『特級中華そば凪』さんで、超濃厚な煮干しスープを味わうの事。

所用で新宿まで足を運んだので昼食も新宿で取ることにし、ある雑誌で写真を見てから気になっていた店に向かった。

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特級中華そば 凪 西新宿店ラーメン / 新宿西口駅西新宿駅西武新宿駅

新宿駅西口から徒歩数分、青梅街道と小滝橋通りに挟まれた地区の少し奥まった場所にある(詳しい場所は上部リンク先、または記事下の地図を参照)『特級中華そば凪』さんが今回の目的地。ラーメンをビルの一階で、つけ麺を二階で提供しており、一応別店舗扱いの模様。

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店内の様子

ラーメン屋では少々珍しい折戸(おりど:路線バスの前扉などで見かける蝶番(ちょうつがい)で折り畳んで開閉する開き戸)を開けて中に入る。ランチタイムのピークを過ぎた13時半過ぎの来訪だったにも関わらず、御世辞にも広いとは言えない店内は満席に近い状態であった。食券を購入しようとしたら1000円札しか使えないタイプだったので、席についたのはスタッフの手が空くのを少し待ってからとなった。

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特級銀河(800円:税込)

今回の注文は、同店が昨年末から世に送り出したという特級銀河。いかにも濃厚そうな灰色のスープを見ただけではトンコツベースのように思えるが、漂うのは紛う方無き煮干しの香り。そう、このスープは大量の煮干しを徹底的に煮出して得た物なのだ。

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スープを啜ってみると、濃厚――という一言では表現しきれないほどの圧倒的な煮干しの旨みと美味しさが口の中に流れこむ。煮干しの頭やワタの部分が由来と思われる若干のエグ味も感じるが、それも含めた上で「煮干しの旨みを味わう」ことを追求したスープだ。

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麺は若干細めのストレート。特に麺の固さについてはオーダーしなかったのだが、茹で加減は若干固め。啜り込むと漏れ無く煮干しの香りもセットで付いてくる。

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具は煮豚が二切れと、長ネギ、メンマ、モヤシといったラインアップ。煮豚は柔らかくシットリとした美味しさで単品での出来も良い。モヤシは煮干しの味に舌が疲れてきたときの箸休めとして上手く機能している。

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完食!

煮干しの味が好きか嫌いかで評価の割れるラーメンだとは思うが、私のような煮干し好きには大満足の一杯である。煮干し好きを自認する皆様は足を運ぶべし。


特級中華そば凪 [ うどん、そば、丼 ] - Yahoo!グルメ





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2011年02月19日

八丁堀『ど・みそ』さんの、ただ濃厚なだけではないスープに感動するの事。

仕事の都合で土曜日にもかかわらす八丁堀まで外出。用事は午後からだったので、先にかねてから気になっていたお店で食事をとることにした。

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ど・みそ 八丁堀店ラーメン / 宝町駅八丁堀駅京橋駅

目的地は味噌ラーメンの名店として何度となくメディアへも露出している『ど・みそ』さん。京橋にある本店を含め近隣に数店舗存在するのだが、ここ八丁堀店は2号店にあたり東京メトロ日比谷線・八丁堀駅と都営浅草線・宝町駅のほぼ中間、桜橋交差点近くのローソンの向かいにある(詳しい場所は上部リンク先、または記事下の地図を参照)。

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店内の様子

店内はラーメン屋というよりも、最近流行りの黒を基調としたダイニングバー風の作り。スタイリッシュな内装に目を奪われたが、なんといっても昼時とはいえ土曜日にも関わらず店内が満席状態だったことに驚愕した。

ご存知の方も多いと思うが、八丁堀駅の周辺はビジネス街であり、平日は人で溢れかえっているが週末は一転して閑散としている。商売にならないからか、近隣の飲食店では土・日・祝日を休業日にしている所も少なくない。それなのにこれほど繁盛しているとは……。期待に胸を膨らませつつ、食券を購入し席に着く。

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特みそこってりらーめん(900円:税込 ランチタイムは半ライスをサービス)

注文したのは同店人気No.1メニューの、特みそこってりらーめん。ランチタイムは半ライスをサービスしてくれるのが嬉しい。

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よく見れば、ただの味噌ラーメンではなく表面に背脂が浮いているのが確認できる。上に乗っている具材はモヤシ、コーン、ミラといった野菜類にチャーシュー2枚、海苔に茹で卵と大盤振る舞い。味噌ラーメンには具材がたっぷりと盛られたパワフルな容姿がよく似合うと思うのは私だけだろうか。

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ものの本によれば、スープに使う味噌は信州味噌や八丁味噌など5種類の味噌をブレンドしているとのこと。これを鶏や豚などからとったダシスープと合わせるそうだが、そんな薀蓄(うんちく)など知らなくても、しつこくないのに濃厚でコク深い味噌スープの美味しさを堪能できる。また背脂の甘味が味噌の塩辛さを打ち消しており、後口を良くしている点も見逃せない。

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もちろんライスとの相性も抜群。行儀が悪いことは重々承知しているが、こうしてラーメンのスープをライスにかけて食べると美味しいんだよね……。

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一方の麺は太めで、ちょっと平たい縮れ麺。しっかり咀嚼するタイプの麺だが、その目的に見合うだけのモッチリした歯ごたえを有している。なんでも麺にタピオカを使用している特注品とのこと。

ところでタピオカというと中華料理のデザートで出てくる粒状のものを想像しがちだが、あれはタピオカパールと呼ばれるタピオカの加工食品。本当の意味でのタピオカとはキャッサバという植物の地下茎から製造した澱粉のことで、食品の増粘剤などに用いられる。冷凍うどんのモチモチ感の元といえば、イメージしやすいのではないだろうか。

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完食!

非常にクオリティの高い『ど・みそ』さんの味噌ラーメン。難点はビジネス街にあるため、プライベートで何かのついでに訪れることが難しいぐらい? 皆さんも一度お試しあれ。





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2010年11月28日

東大宮『ジャンクガレッジ』さんで「ボクのかんがえた最強のガンダム」に心打たれるの事。

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JR東北本線(宇都宮線)東大宮駅

混ぜそばの美味しい店があると聞き、東京から電車に揺られること約1時間、埼玉県内最大級のターミナル駅である大宮駅から更に2駅北にある東大宮駅までやってきた。普通電車しか停車しない小規模な駅である。

なお、混ぜそばとはラーメンから派生した食べ物で、汁なし麺とか油そばなどとも称する。丼の底にある少量のタレに茹で上げた麺を絡めて食べる料理……という説明をしなくてもよいほどに、最近では取り扱う店も増えてきた。

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ジャンクガレッジ ラーメン / 東大宮駅



東大宮駅西口から第二産業道路(埼玉県道5号さいたま菖蒲線)に出て、そのまま道なりに進むと10分ほどで到着するのが、今回の目的地である『ジャンクガレッジ』さん。黄色地に赤と黒で屋号が力強く描かれた看板は遠目からでもインパクト十分なので、すぐに見つけられるだろう。

私は基本的に行列に並ぶのが好きではないのでランチのピークタイムを外して14時過ぎぐらいに訪問したのだが、店外に並んで待っている人が結構いたので驚いた。

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店外の張り紙

店外にある張り紙に従い、一度店内に入って食券を購入したのち、改めて列に加わる。同店の昼の営業は15時までなのだが、私が行列に加わった後も、クルマや自転車による来訪者が途切れなかった。

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店内の様子

20分ほど並んだのち、店内へ。せわしない雰囲気が思ったほど感じられないが、行列に並んでいるうちから事前に購入した食券をスタッフが回収しているので「事前に調製作業をある程度進めているためかな」と思った。店内に入るころには細かいトッピングをヒヤリングするぐらいで済むわけだ。

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特製まぜそば全部盛り(950円:税込)

こちらが今回注文した特製まぜそば全部盛り。太い縮れ麺や大ぶりの煮豚、キャベツやモヤシあたりは混ぜそばでは良く見かけるラインアップ。カツオブシもまずまず見かける。だが生卵の黄身やマヨネーズ、ベビースターラーメン(!)まで入っているドンブリ内の光景には絶句する。

「味の出るであろう食材を思いつくまま全部入れてみよう!」というコンセプトのもと、味の統一性やバランスなどを細かく調整するより先に「作ってしまった」かのような只ならぬ迫力を感じる外見である。その迫力たるや、デザインの統一性やバランスなど度外視して思いつく限りの重火器を全身にてんこ盛りで装備している、小学生がデザインした「ボクのかんがえた最強のガンダム」に匹敵する(笑)。

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だが食べてみると、そのカオスな外見とは裏腹に旨いのだ! いや、カオスな外見を裏切らない野趣溢れる味といおうか。それぞれの食材の個性を丼の底にある特製ダレが纏め上げ、パンチの効いた味を提供してくれている。個性の強いプレーヤーが名監督の元で一つに纏まり、チームとして力を発揮しているといった感じである。

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完食!

見た目のカオスさに尻込みせず味わって欲しいと思うが「大宮の先でしょ? 遠いなあ」という方に朗報がある。同店は来年(2011年)の4月、東京駅八重洲口の地下にある『東京駅一番町』の『東京ラーメンストリート』に出店予定だ。

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『東京ラーメンストリート』紹介ページ
※バナーをクリックすると当該ページへジャンプします。

いま少し、ご辛抱あれ。


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posted by 只今 at 19:53| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(1) | 食:ラーメン | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年11月03日

新宿『桂花』さんの太肉麺とジグソーパズル。

※昨日のエントリ内容と一部重複しておりますので、ご了承ください。


昨日「熊本ラーメンの桂花が民事再生法の適用を申請した」との事実を知った私は、大変驚いた。なぜなら私にとって非常に大きな意味を持つラーメン店だったからだ。

桂花は、東京進出によって熊本ラーメンの存在を全国に知らしめた立役者に他ならない。そして私が食べ歩きを趣味とするようになったのは、幼少のころに料理人である父に連れられて訪れた桂花で、東京ラーメンとは全く違う趣のラーメンを食べた時の驚きに端を発している。桂花は、いわば私の食べ歩き人生の原点ともいうべきお店なのだ。

とはいうものの最近はすっかり御無沙汰していた。まさかそんな事態になっていたとは……。私は早々に仕事を片付けると、勤め先を飛び出して新宿へと向かった。

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桂花ラーメン 新宿東口駅前店ラーメン / 新宿西口駅新宿三丁目駅新宿駅

テレビ番組『笑っていいとも』の収録場所として知られるスタジオアルタがある新宿アルタビルの近くにある、みずほ銀行横の路地を進むと程なく到着するのが『桂花ラーメン 新宿東口駅前店』さん(詳しい場所は上部リンク先、または記事下の地図を参照)。ご覧のとおり、猫の額ほどの小さなスペースに建てられている。あの当時からまったく変わらぬ、お世辞にもオシャレとはいえない佇まいであるが、それがまたよいのだと思う。

新宿にはもっと店舗規模の大きい桂花が何店かある。写真を撮る都合も考え、もっと大きいな店にいこうかとも思ったのだが、私が父に連れてきてもらったのは同店。やはり思い出のあるお店に足が向いてしまった。

また民事再生法云々の絡みで、最悪の場合は既に店を畳んでいる危険も覚悟していたのだが、店舗は通常どおり営業していた。聞けば桂花は経営の支援先も見つかっているようなので、店舗の営業については影響が薄いのだろう。

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店内の様子(2階席)

1階席が残り1席と客の入りも盛況だったので、急角度で狭苦しい階段を上って2階席に足を運んだが、こちらも残り1席となっていた。また店内での客同士の会話を聞く限り初訪の客ばかりでもないようで、現在もリピーター獲得できていることが窺い知れる。

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太肉麺(950円:税込)

注文は同店の名物『太肉麺』(ターローメン)。元は桂花の東京進出を記念して生まれたメニューであることを、今回の訪問で店内の掲示物を見て初めて知った。目を引く特徴としては、チャーシューの代わりに豚の角煮が大きく2切れ入っていることと、大量の生キャベツの葉が具として入っていること。

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熊本ラーメンといえば白濁した濃厚トンコツスープ。博多ラーメンほどの強い豚骨臭は感じない。桂花のオフィシャルサイトによれば豚骨だけでなく豚肉や鶏肉もスープの材料に含まれているようなので、その影響かもしれない。さすがに初めて口にしたときほどのインパクトは感じず、また好悪が分かれる味なのは昔のままであるが、それでも美味しいと表現して問題ない味だと思う。

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スープの味を受け止めるのは、太いシコシコとしたストレート麺。慣れていなければ「生煮えか」とも感じてしまう食感は相変わらずで、これも好悪が分かれるところ。だが桂花のスープを受け止められるのは、この麺しかないだろう。

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トロトロになるまで煮込まれて味の染みた角煮も、パリパリとした歯ごたえと仄かな甘みを感じる生キャベツも、個性的な味、個性的な具という面では相当なものだ。他店のラーメンにそのまま乗せてみても美味しいと感じられるかどうかは謎である。しかし桂花のスープ、桂花の麺との相性は比類なきものがある。

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完食!

今回、久しぶりに食べて感じたのは、桂花の太肉麺とは、それだけでは好き嫌いが分かれてしまうクセの強いスープ・麺・具が、ジグソーパズルのピースを嵌めこむように一部の隙間もなく互いのクセをカバーし合うことで初めて成立する作品であることだ。

とても美味しい一杯であり、桂花の看板メニューとして他店に対抗しうる十分な実力を有するのは疑いない。だが、この味はおそらく事前に計算されたものではなく偶発的に産まれた物であり、故にこれに比肩する看板メニューを生み出すのは並大抵のことではないということになる。

聞けば、このたび桂花が民事再生法の適用申請をするに至った要因のひとつに、今夏の猛暑による売り上げの低下があるという。最近のラーメン店が、つけ麺に力を入れているのは夏季の売り上げ低下への対策という意味があるのだが、桂花の場合、売り上げ対策への新メニュー開発に際して、太肉麺に負けないインパクトと売り上げがある商品でなればならないという条件が出てくる。

自社の看板メニューが足枷になるとはなんとも皮肉な話だが、桂花がこれを克服してくれることを期待しつつ、本稿の末尾としたい。


桂花新宿東口駅前店 [ ラーメン ] - Yahoo!グルメ





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posted by 只今 at 15:30| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 食:ラーメン | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年10月11日

神谷町『天雷軒』さんの琥珀醤油拉麺で休日出勤の疲れが癒される。

祝祭日は基本的に自宅へ待機して仕事をするのだが、今日は久しぶりに会社まで出向いた。休日にもかかわらず思いのほか仕事があり、帰宅の途についたのは既に日も暮れ始めたころ。「せっかく休日なのに、ここまで出向いてきたのだから……」と、帰り道で少し寄り道をすることに。

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天雷軒 神谷町店ラーメン / 神谷町駅六本木一丁目駅御成門駅

東京メトロ日比谷線・神谷町駅2番出口を出て左に折れ、虎ノ門方面に進むとすぐのところにある(詳しい場所は上部リンク先、または記事下の地図を参照)『天雷軒』さん。同名のお店が東日本橋にあるのだが、こちらはその2号店。今年の7月末にできたばかりだが、早くも私のお気に入りのラーメン屋さんになってしまった。

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店内の様子

モノトーンな色彩で纏められた店内はラーメン屋にしてはとてもスタイリッシュ。女性でも気軽に立ち寄れそうな雰囲気がよい。事実、私が入店した直後ぐらいに、妙齢――という時代はいささか遠い昔のこととなったであろう女性が一人で来訪してきた。あまりラーメン屋では見かけない光景なので驚いた。

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メニュー

驚くことに、基本のラーメンは2種のみ! そのほかは簡単な摘みやアルコールが置いてある程度。実は同店の隣には麺料理から定食ものまで種々様々なメニューを取り揃える「いかにも」なタイプの大衆向け中華料理屋がある。そこに対抗しようとするならメニューを増やしにかかっても不思議ではないのだが、あえて少数精鋭で挑むのは、味に自信があるからであろうか。

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琥珀醤油拉麺(750円:税込)

さて、運ばれてきたのは入り口の立て看板にも「オススメ!!」と書かれていた琥珀醤油拉麺。豚骨を徹底的に煮出したり、動物系と魚介系のスープをブレンドしたりするドロリとした濃厚なスープとは対極にある、澄み切った薄い黄金色のスープに目を奪われる。琥珀(こはく:樹脂が化石となってできた宝石。主に薄い半透明の黄色)とは上手いネーミングである。

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見た目の印象からすると相当薄味なのかと思いきやさにあらず、昆布などからのダシがキッチリとスープの旨味を作り上げており、しかも後口は爽やか。あっさりしているのにしっかりした味わいという、近年勢力を伸ばしつつあるという端麗系の手本のようなスープである。

このスープの味を壊さないための配慮か、具は薄くスライスされたチャーシューぐらい。白髪ネギや糸唐辛子、そして水菜も添えられているが、具というよりは薬味というスタンスだ。

面白いのは小海老を揚げて砕いたチップをラーメンの上に乗せていること。これをスープに浸すと海老の香りが活性化して仄か鼻腔を刺激し、スープにも海老の味が微かに染み出して違った美味しさがもたらされる。他店で時折スープに浮いている海老油は、海老の香りと味が強すぎて私は少々苦手なので、これぐらいの味のほうが嬉しい。

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この端麗系のスープを受け止めるのが、ウェーブのかかった中細麺。スープとの相性は抜群だ。少し硬めに茹でられているのも、スープとのマッチングをアップさせており、ポイント高し。

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天雷軒茶漬け(京漬物とワサビつき 150円:税込)

さて、同店を訪れたらぜひとも試して欲しいもの。それは……。

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出てきたライスの上にスープをかけて、お茶漬け状にして食べること!

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これがライスとの相性抜群!! ラーメンを食べて良い感じで腹が膨れているのに、サラサラと胃に収まってしまう美味しさだ。

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完食!

平日であれば夜遅くまで人の入りが絶えない同店であるが、神谷町はビジネス街。土曜日や旗日は狙い目である。皆様もお試しあれ。







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2010年08月09日

渋谷『らあめん渋英』さんで、本店の名声に恥じないラーメンに出会うの事

今週の土日は久しぶりに実家に顔を出した。その帰り道に渋谷駅周辺を散策していると、

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らあめん渋英 ラーメン / 渋谷駅神泉駅

京王井の頭線渋谷駅のガー下付近の道が入り組んだ場所(詳しい場所は上部リンク先、または記事下の地図を参照)で『らあめん渋英』さんというお店を発見した。「はて、ここにこんな店あったっけ…」と思うより先に、

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提灯に描かれた『英』のマークに釘付けとなった。「ここ、もしかして経堂の『らあめん英』さんの支店か!」

このブログを立ち上げて5年目、ジャンルを問わず日々思ったことを色々と書き留めてきたが、グルメ系エントリの栄えある(?)第一回目は経堂駅にある有名ラーメン店『らあめん英』さんだった。博多ラーメンでは都内屈指の良店であり、足繁く通いたいのはやまやまなのだが、経堂方面にいく用事が思いのほか少なく暫くご無沙汰していた。あの味を久しぶりに味わいたく、入店することに。

1階のカウンター席に通されたが、入店は15時過ぎだったというのに来客が多く、店内の写真を撮るのは断念。注文時に麺の硬さやスープの濃さについてのオーダーを聞かれたので、麺はバリカタ・スープは普通で注文した。

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渋英らあめん(1,000円:税込)

シンプルなラーメンを注文しようと思ったのだが、折角なので店名を関した『渋英らあめん』を注文。豚の角煮、焼豚、半熟味玉、メンマ、博多明太子、海苔、ネギという具が華々しくラーメンを彩る。

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スープをすすると本店のそれよりも塩味が強い気がした。「普通の濃さで頼んでよかったなぁ」が第一印象。しかし本店と比べて見劣りするという訳でなく、好みの問題の範疇かと思う。トロッとした濃厚かつクリーミーなスープで豚骨臭さは皆無という、トンコツスープ部門では都内屈指の良店である『らあめん英』の名に恥じないスープだと思う。思えば、辛子明太子なんてアクの強い具に負けない個性を持つラーメンスープは貴重だ。

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濃厚トンコツスープには、バリカタに茹で上げられた麺が良く合う。麺の量そのものが本店よりも大目なのだろうか?昼食を食いはぐれて空きっ腹を抱えていたにもかかわらず、替え玉をしなくても満足してしまった(それとも、私が歳をとって食が細くなったのだろうか?)。

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角煮や味玉には味がしっかり染み込み、焼豚はまるでローストビーフ…もといローストポークのような食感。トンコツラーメンは具に捻りが無いものも少なくないが、同店は一工夫を加えており、好感が持てる。

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完食!

久しぶりに経堂の本店にも足を運んでみようかな。支店との味比べも面白い。皆さんも訪れてみては?


らあめん英・渋英 [ ラーメン ] - Yahoo!グルメ





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2010年04月11日

六本木『かれー麺 実之和』さんで味わう、50年以上に渡って洗練を続けてきたカレーラーメン。

週末、私が現在勤めている会社で大規模なシステムの改修が行われるため休日出勤となった。出勤時間は午後だったのだが終了時間が深夜にまで及ぶのは確定事項だったので、出勤途中で食事を済ませることにし、地下鉄の六本木駅で途中下車。しかしお目当ての店は順番待ちの客で溢れていたので、時間の都合から断念。肩を落として駅へ戻る途中、

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かれー麺 実之和 六本木店(ラーメン / 六本木、六本木一丁目、麻布十番)

六本木通り沿いに“カレー麺”という見慣れぬ単語を掲げる『かれー麺 実之和』さんを発見。「いわゆるカレーラーメンのことかな?」と興味を引かれた。

カップ麺では目にする機会の多いカレーラーメンであるが、料理としてカレーラーメンを饗する店は東京ではめったに見かけない。日本人にとって「海外産なのに国民食」の双璧ともいえるカレーとラーメン。その2つが融合したカレーラーメンは、もっとメジャーな料理になっていても不思議ではないはずなので、考えてみれば意外である。

思うにカレーもラーメンも皆に愛されている料理ゆえにどうしても好みに差が生じる。ましてそれら2つを同時に食べることになるカレーラーメンとなれば「普遍的に受け入れられる味」を生み出すのは難しいと想定される。故にカレーラーメンに挑戦する店が少ないのではないか。

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店内の様子

――そんなことを考えながら席についた。店内はレトロとムーディーが同時に存在する異空間。ラーメン屋というよりショットバーに雰囲気が近い。それも道理で、東京を代表する歓楽街である六本木にふさわしく、夜の同店は居酒屋として営業しているためだ。なお壁面に描かれた絵によれば夜の部のイチオシメニューはカレー味の鍋である。

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メニュー

ランチメニューに定食ものも用意されているのが居酒屋風。魅力的なメニューもあったが次の機会に譲ることにした。ラーメンのバリエーションとしてはカレーラーメンとその辛口バージョン及び、カレーつけ麺と冷やしカレー麺と、いずれもカレー味。

本項執筆のために調べたところによれば、同店は千葉県で50年以上に渡ってカレーラーメンを作り続けているお店が東京にオープンさせたお店とのこと。東京進出にあたり他に味のバリエーションを増やさず、ラーメンはカレー味一本で勝負をかけてきたのだから「よほど味に自信があるに違いない…」と期待を深めた。

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かれー麺(750円:税込 ライスはランチタイムのサービス)

さて、それほど待つことなく運ばれてきたのは、黒い器に並々と盛られたカレーラーメン。

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スパイシーであるが、決して出しゃばっているわけではないカレールーの芳香を鼻腔から吸い込むと心が躍る。

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紙エプロンを装着し、いざ食す!

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カレーと麺類の相性が良いのはカレー南蛮で立証済み。基本的な味の組み立てはカレー南蛮のそれである。おそらく最初の発想は「カレー南蛮の蕎麦をラーメンに替えてみたらどうだろう?」だったであろうことは想像に難くない。

しかし一般的なカレー南蛮がカレールーをラーメンにかけるタイプなのに比べ、同店のカレーラーメンはスープそのものがカレー味。またカレー南蛮のカレールーは市販のカレー粉をソバツユで伸ばすというシンプルな製法が多いが、同店のカレーラーメンに使われているスープはスパイスをオリジナルに配合していることが香りを嗅いだだけでも分かるぐらい、メリハリが利いている。

メニューによれば、このオリジナルスパイスを丸鶏で取ったスープで伸ばしているそうだ。カレー南蛮ほど甘みが勝ちすぎない、スパイシーな味が苦手な人にも受け入れられるような程よい刺激の、親しみ易いスープだ。

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麺はコシの強い中太の多加水麺。スープには小麦粉でとろみがついていることもあり、麺が驚くほどスープを良く絡める。注意して口にしないと火傷必至だが、その危険を冒しても一気に啜り込みたいぐらいの美味しさに仕上がっている。

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普通のラーメンなら煮豚なのだが、同店は豚しゃぶを採用している。カレースープとの相性を考慮してのものだろう。カレー味のスープという強い個性に負けない、良質の豚しゃぶである。

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ライスは写真のようにラーメンの具やスープをかけて食べるもよし、ラーメンを食べ終わった後の残りスープに投入するもよし。自慢のカレースープはライスとの相性も最高である。

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完食!

旨味もコクも刺激も高いレベルでバランスよく纏まっており、好き嫌いの差が出にくいラーメンだと思う。さすがは50年以上もの間、より多くの人に受け入れられるよう洗練を続けてきただけのことはある。皆さんもお試しあれ。


かれー麺実之和 六本木 [ 鍋、おでん ] - Yahoo!グルメ





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2010年03月21日

戸越公園『インフィニ』の「まぜそば」に、新たなムーブメントの可能性を見る。

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東急大井町線・戸越公園駅

三連休なのに浮いた話の一つもない悲しみを乗り越え(笑)、東急大井町線・戸越公園駅までやってきた。目ぼしい施設といえば駅名の由来となった品川区立戸越公園ぐらいで、同駅周辺は基本的に閑静な住宅街である。

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インフィニ(ラーメン / 戸越公園、中延、下神明)

同駅を降りて南下し、イトーヨーカドーの建つ通りを進むこと徒歩数分、住宅地の一角にある戸越公園よりも遥かに小さな児童公園のおおよそ斜向かいに店を構える(詳しい場所は上部リンク先、または記事下の地図を参照)『インフィニ』さんが今回の目的地。

ものの本によれば同店は、つけ麺の名店として名高い『六厘舎』さんから独立したインターネット通販専門店『infinitus0』(インフィニタス・ゼロ)が、評判を呼んだことで開店させたリアル店舗とのこと。そのため、あくまで同店の正式店名は『infinitus0』で『インフィニ』はニックネームのようなものなのだとか。

剛山金乗院平間寺(こんごうさん きんじょういん へいけんじ:正式名称)と川崎大師(通称)の関係に近いものがある(?)。

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店内の様子

それはさておき、店内はカウンター席がいくつかあるだけの小規模店舗。なぜか店内にはサッカー日本代表のユニフォームを始めとするサッカー関連のアイテムが所狭しと並べられている。おそらく店主の趣味なのだと推察する。

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メニュー

メインのメニューは2種類のみという潔さ。調理に集中できるというメリットがある反面、その味が受け入れられなかった場合のダメージは大きい。インターネット通販による実績が、この決断を可能にしているのだろう。

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インフィニのまぜそば(750円:税込)

こちらが当店自慢の、インフィニのまぜそば。ご覧のとおり、ラーメンには不可欠なスープが存在しない。つけ麺のように浸け汁が別途用意されてもいない。これは「まぜそば」の名が示すとおり、丼の底に少量入れられた濃いタレを麺と和えて食べる。元々「油そば」と呼ばれてマイナーな部類に属する料理だったが、つけ麺同様、ラーメンの新たな可能性として注目を集めている。

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茶褐色のタレが、茹で上げられた太目の麺によく絡む。タレは牛骨をメインにダシをとっているそうだが、出来のよい牛骨と見えて、野趣はあるが下品な味にはなっていない。「麺を食わせる料理」なので麺の量は結構多いのだが、出来のよいタレのおかげで美味しく胃に収まっていく。

具はお約束の煮豚以外はモヤシ・ニンニクチップ・削り節と個性派ぞろい。面白いのは削り節で、まぜそばはラーメンの派生商品故に味の根幹は中華風なのだが、削り節と一緒に食べると一転して和風のテイストになる。

個人的には、同店のまぜそばは徹底的にマゼマゼするのではなく、軽く和えるだけに留めて一口ごとに味の違いを楽しむのが良いと思う。なお今回写真を撮り損ねたが、卓上にはニンニクチップや揚げ一味唐辛子といった薬味もあるので、自分なりのテイストを見つけるのも良いと思う。

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完食!

つけ麺も、最初は物珍しさが先行していたが各店で研究が重ねられた結果、味のブラッシュアップがなされ、専門店が出現するまでになった。まぜ麺も『インフィニ』さんのような店が増えれば新たなムーブメントになると感じた。皆様も一度お試しあれ。





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2010年01月24日

つくば『ごう家』さんのラーメンに再訪を誓う

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つくばエクスプレス(TX)つくば駅前

つくばエクスプレス(TX)開業以来の宿願を果たし、終点つくば駅までやってきた。同駅周辺は計画的に整備されていることが傍目にも分かるほど整然としており、また電線の類が地下に埋まっているため、非常に景観が良い。とはいえ駅前には未だ工事中の所もあり、まだまだ発展途上の駅なのだろう。

さて「TXに乗って終点までいく」事そのものが目的のようなものだったので到着早々達成感に満たされたのだが、折角の小旅行だ、やはりそれだけでは味気ない。そこで「近隣で評判のお店」と情報を仕入れていたお店に向かった。

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ラーメン・手羽先・一品料理 ごう家(ラーメン / つくば)

茨城県道55号土浦つくば線(学園東大通り)沿い、天久保2丁目南交差点近くにある(詳しい場所は上部リンク先、または記事下の地図を参照)『ごう家』さんが目的地である。地図を見て「駅から比較的近くにある」と錯覚してしまい、20分弱歩いたのは内緒(笑)。

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店内の様子

到着したのは14時30分ごろだったから、ランチタイムのピークは過ぎている。だが近隣には筑波大学を始め大学および付属の研究施設、さらに学生用宿舎などもあることもあって、学生さんと思しき若人たちで客足は途絶えていなかった。

一見、カウンターとテーブル席がいくつかあるだけの小規模店舗のように見えるが、店の奥には多人数が座れるテーブル席も用意されているので思いのほか収容人数は多い。同店について事前に小耳に挟んでいた情報によれば、夜は居酒屋としても営業している模様。なるほど、スタッフが片膝を付いてオーダーを聞く様子などを見ていると、それもうなづける。

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メニュー

さて、事前に或る程度の情報を入手していたとはいえ、入念な下調べをしたうえでの来訪ではない。どれを注文しようか悩んでいたところ…。

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カウンターの張り紙が目に留まったので、極細特製ラーメンを注文。

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極細特製ラーメン(630円)

張り紙に「替え玉」の文字があり、メニューにも「自慢の豚コツスープ!」と大書されていたので、典型的な博多系トンコツスープのラーメンが出てくるのかと思っていた。なので、明らかに博多系トンコツスープとは見た目の異なる褐色ががったスープを目にしたときは、少々意表を突かれた。

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味わってみると、豚骨醤油の部類に入るスープ。メインの客層が若者であるためか、スープの味は、かなり濃い目。ややもすると「しょっぱい」と表現したほうが的確かもしれないほどだが「ラーメンのスープ」としての体(てい)は失っておらず、美味しい。

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一方で極細の麺は固めのシコシコした歯ざわりで、明らかな九州テイスト。薬味に青ネギ・ゴマ・キクラゲが採用されているところも九州系っぽい。そのほかの具材はメンマ・海苔・チャーシュー。値段に比して具沢山なのは嬉しいところ。

『ごう家』さんには、他にも鶏ベースのスープで饗される中華そば系のラーメンや、手羽先揚げや特性玉子かけご飯のように居酒屋チックな魅惑のメニューもある。このエントリを書きながら、いつの日か『ごう家』さんへ再訪することを私は心に誓った。帰宅後、つくば駅にはレンタルサイクルがあることを知ったので、ネックだった駅からの距離という問題もクリアできそうだ。

そのときは、今回撮り損ねた「完食」写真も撮ろう…。


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2009年11月23日

川越『笑堂』さんの「豚そば」が織り成す複雑な味に満足

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川越のシンボル・時の鐘

週末、川越まで足を伸ばして土蔵造りの赴きある町並みなどを一頻(ひとしき)り堪能したあと、観光客で賑わいを見せる一角に背を向けた。このたび川越まで遠征した大きな目的である、評判のラーメン店に向かうためである。

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笑堂(ラーメン / 本川越)

駅前からは徒歩でおよそ15〜20分はかかるであろう。埼玉県道15号川越日高線を道なりに東へ進んだ街道沿いに店を構える(詳しい場所は上部リンク先、または記事下の地図を参照)のが『笑堂』(しょうどう)さん。近隣には川越大師こと喜多院や成田山川越別院を要するが、川越のメイン観光スポットである“時の鐘”周辺から距離的に離れているためか、周辺に観光客の姿はあまり見えない。

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店内の様子

しかしガイドブックなどで何度も紹介されている同店の評判を聞きつけた人たちで、10席にも満たない店内は盛況であった。私が到着したときは14時過ぎとコアなランチタイムからは外れていたのだが、それでも店外で順番を待つ人たちが居たほどだ。私も店内に入るまで少し待機を余儀なくされた。

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メニュー

店外で待つ間にスタッフからメニューを渡されてオーダーは通していたのだが、そのときは光線の加減で上手くメニューが撮れなかったので再撮影。

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豚そば(700円:税込)

今回の注文は、メニューにも「笑堂のキホン」と書かれていた、豚そば。(矛盾した表現だが)少し黒ずんだ白濁スープに極細麺、具は豚の角煮、博多ネギ、キクラゲという構成。

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店内の張り紙によれば、スープはトンコツをベースに、鶏ガラや魚介、野菜の旨味をプラスしたものだという。このため単純な「トンコツ味」という言葉で片付けられない――というより「トンコツ味」と表現してしまうと誤解が生じるような複雑な味に仕上がっている。ひとつ言えるのは「甘みのある濃厚な、後口も良い美味しいスープ」ということだ。

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麺は博多直送の超極細タイプ。特に麺の固さについてオーダーしなくても固めに茹で上がってくる。今回は湯で時間が一番短い「湯気通し」を選択したが、シコシコとした歯ざわりがスープによくマッチしていた。麺との相性を考えると、やはりトンコツベースのスープなのだと改めて思う。

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具で注目したいのは豚の角煮。撮影のために箸で摘もうとしたが、断念してレンゲで掬って持ち上げたほどに柔らかい。味も良く染みているのが嬉しい。

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食べ進む途中でニンニクや紅ショウガを適量投入すると、味に変化がつくので試してほしい。どちらも癖の強い薬味だが、これらを許容できるのはスープに実力がある故だ。

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完食!

交通の便が悪いのが泣き所ではあるが、『笑堂』さんでは駐車場も用意されている。川越観光の締めにいかが?


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2009年11月15日

蒲田『らうめん しんか』さんの品の良いトンコツラーメンで傷心が癒される

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JR蒲田駅

ある用事があって日曜日の夜半だというのに蒲田駅までやってきたのだが、諸般の事情により作戦変更を余儀なくされた。もっと言えば、その用事が「当てが外れてしまった…」ので、失意と共に蒲田駅周辺を徘徊することになってしまった。そんな私の傷ついた心を癒してくれたお店を、今日はご紹介したい。

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らうめん しんか(ラーメン / 蒲田、京急蒲田、梅屋敷)

蒲田駅から徒歩5分ほど。蒲田五丁目の交差点に程近い大通り沿いに店を構える(詳しい場所は上部リンク先、または記事下の地図を参照)『らうめん しんか』さん。看板を目にしたとき、同店が何かのグルメガイドブックに掲載されていたことを思い出し、入店することに。

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店内の様子

店内は最近のラーメン屋によくある、木目を基調とした落ち着いた雰囲気で纏めている。日が暮れたばかりで夕食時には少々早い時間帯、食券を購入し、セルフサービスのお冷を汲んで席につき、暫し待つ。

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あげねぎらーめん(800円:税込)

注文したのは店頭に「一番人気」として写真が掲載されていた、あげねぎらーめん。同店ではラーメンスープの味を「こってり」と「あっさり」から選べるのだが、食券の券売機では「こってり」のボタンが上に並んでいたので、こちらがスタンダードだと判断し「こってり」にした。

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「こってり」というから脂ギトギトのスープかと思いきや、ポタージュのような上品な外見の白濁スープに、まずびっくり。啜ってみれば、ちょっと甘みが強い所もあるが豚骨醤油スープの濃厚な美味しさが口いっぱいに広がってびっくり。しかも野暮なトンコツベースのスープにありがちな臭みや後口のしつこさがないことに、さらにびっくりした。とても出来の良い美味しいスープである。今回は注文しなかったが、ライスにかけて食べても美味しいと思う。

物の本で調べてみれば、特性の圧力鍋を使い、トンコツとしては比較的短時間となる12時間でダシを取っているのだとか。なるほど、圧力鍋を用いてダシを取る時間を短縮することで、トンコツの旨味だけをとって臭みや後口の悪さをシャットアウトしているのか…。

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一方、麺はウェーブのかかった中太麺。よくスープと絡む上に湯で加減も若干固めに調製されており、この濃厚スープを確り受け止めている。

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具はチャーシュー、玉子、キャベツなど。チャーシューと玉子は総じて味付けが抑え気味で、濃厚なスープとバッティングして味がくどくなりすぎる危険が避けられている。ただ、これらに確りした味付けを求める人もいるので、その辺は好みの問題か。キャベツは、その甘みとシャキシャキした食感で口中のリフレッシュに一役買っている。

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完食!

品良く纏まったラーメンで、普段ラーメンをあまり食べない層にも受けが良いタイプの味だと思う。私も傷心が癒された。蒲田にお越しの折には、お試しあれ。


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2009年10月29日

三軒茶屋『來來來』さんのちゃんぽんは、具材・麺・スープがチャンポンになっている

唐突で恐縮だが、私は長崎ちゃんぽんが好きだ。しかし「ちゃんぽんの美味しい店は?」と質問されると考え込んでしまう。悲しいことに「うーん、これならリン○ーハットのほうが…」というお店なら何軒も出くわしたのだが(笑)。

そんな経験を重ねたので、私は東京で美味しい長崎ちゃんぽんが食べられる店は貴重だと思っている。今日は貴重な「東京で美味しい長崎ちゃんぽんが食べられる店」をご紹介したい。

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東急田園都市線・三軒茶屋駅

場所は近代的な商業地とレトロな町並みが混在し「住みたい町」ランキングの上位に名を連ねる三軒茶屋。

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來來來(ちゃんぽん / 三軒茶屋、西太子堂、若林)

三軒茶屋駅北口から茶沢通りを暫く進んでからの脇道に発見できる(詳しい場所は上部リンク先、または記事下の)のが、こちら『來來來』(らいらいらい)さん。誰がどう見ても「いたってフツーの街中のラーメン屋」然とした外観からは想像できないかもしれないが「長崎ちゃんぽんの美味しい店」がメディアで特集されると頻繁に取り上げられる、ちゃんぽんと皿うどんの名店である。

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店内の様子

カウンター席が5つと4人掛けのテーブル席が2つという狭い店内は、その様子をカメラに収めるのに苦労してしまうほど。引っ切り無しにお客が訪れるため、空席ができれば直ぐ埋まってしまうという状況がそれに拍車をかける。カウンター席に腰掛けてから、客席を取り仕切る女将さんに注文を通し、暫し待つ。

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ちゃんぽん(850円:税込)

そしてお待ちかね、厨房で御主人が鍋を振るって完成させた、ちゃんぽんの登場だ。比較的底の浅い丼には白濁したスープと太めの麺が入り、その上に文字通り「山盛り」になったキャベツやモヤシ、タマネギなどの炒め野菜やタコや海老といった魚介類、さらに豚肉やカマボコといった数多くの具材が、ドッサリという擬音語を思わず使いたくなるほど大量に乗っかっている!

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スープは鶏ガラ主体で取っていると思われる。決して「濃厚」と表現できる味ではなく、それどころか後味の軽さに驚くぐらいなのだが、太い麺や大量の具に負けないだけの力強さがあるという摩訶不思議なスープだ。

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ちゃんぽんは、具材を鍋で炒めてからスープを投入し、更に麺を加えて煮込んで作られる。

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よって麺にも具材にもスープの美味しさが十分に染みこんでいる

麺と具材を「これでもか」といわんばかりに箸で掴み挙げて一気に頬張って咀嚼するとき、言語では表現しがたい至福を味わうことができる。具材と麺と更にそれらに染みこんだスープ、これらをチャンポン(異なるものが混ざった状態)で食べるからこその味わいだ。一般のラーメンでは味わえない旨味が、ここにある。

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一口餃子(400円:税込)

こちらは同店のサイドメニューとして定番の一口餃子。

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一般的な餃子の形である三日月状ではなく真丸に近い形なのはよいとして、若干焦げ気味で無造作に皿に盛られた様子を見ると侮ってしまうが、焦げがついてもズタズタに破れない丈夫な皮と、ちゃんと美味しさを感じられる餡に、良い意味で予想を裏切られる。

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完食!

予備知識がなければスルーしてしまうような外見に惑わされることなく、皆様も『來來來』のちゃんぽんをお試しあれ。






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2009年07月11日

大崎広小路『平太周 味庵』さんで爆盛油脂麺と格闘せよ!

ラーメンの派生料理として知られる「つけ麺」は、近年では専門店ができるほどポピュラーな存在になった。一方、つけ麺と同じくラーメンから派生した「油そば」も認知度を増してきている。

「油そば」は別名を「まぜ麺」、「和えそば」、「混ぜそば」、「汁なし」などと言い、これといった決定的な共通名称は今のところ無いようだが、要は少量の濃い味のタレに麺を絡ませて食べる料理である。中国では「拌面」(ばんめん)と言う。

油そば
フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)

今日は油そばメジャー化応援企画(?)として、一軒の良店をご紹介したい。

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東急池上線・大崎広小路駅

場所は東急池上線・大崎広小路駅の改札を出て右折し、徒歩1分ほど。

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平太周 味庵(ラーメン / 大崎広小路、五反田、大崎)

JR五反田駅からも徒歩圏内にある(詳しい場所は上部リンク先、または記事下の地図を参照)『平太周 味庵』(ひらたいしゅう あじあん)さん。ものの本によれば、中国より来日したご主人が板橋にあった『平太周』(現在は閉店)というラーメン店で修行し、その後に独自の工夫を加えて開いたお店とのこと。

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写真左:店内の様子 写真右:メニュー

入り口にある券売機で食券を購入し、席に着いてしばし待つ。店内はテーブル席のみ。

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爆盛油脂麺(850円:税込)※15時からの販売なので注意

これが同店の油そば、爆盛油脂麺。漢字は「ばくもりあぶらあぶらめん」と読む。極太麺が2玉(400グラム!)使われており、その圧倒的な迫力に気圧される。また店頭メニューによれば「数種類のブレンドした植物系の油を絡ませ更にその上に背脂をたっぷりとふりかけた」物とのこと。超大盛りの麺を植物油・動物脂という二系統のアブラを用いて味付けしたから爆盛油脂麺。ストレートなネーミングが心地よい。具は半熟卵、メンマ、ほぐしたチャーシューなど。

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麺の加水率(麺に含まれる水分の割合)が低いのか麺がタレの味をよく吸っており、麺そのものに味が馴染んでいる。麺に黒っぽい色が付いているのが証明である。これに二系統のアブラが良く絡んでくるので、コッテリ感は相当なもの。さらに麺の茹で加減はかなり固め。食の細く顎の弱い女性や子供では苦戦必至と予想される“男の食い物”だし、その個性の強さから連日食べ続けるのは厳しいと思うが、突発的に無性に食べたくなる中毒的な美味しさを秘めた料理である。

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なお爆盛油脂麺は上の写真にある豊富な調味料で味をアレンジすることができる。マヨネーズや青海苔はまだしも粉チーズまで用意されているのは驚きだが、こうした良い意味でのジャンクな味を楽しめるのも爆盛油脂麺の魅力といえるだろう。お腹を空かせた上で、お試しあれ。


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2009年05月03日

門前仲町『八幡』さんの「あさり塩ラーメン」にある、もうひとつの楽しみ方

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東京メトロ・門前仲町駅

東京の代表的な下町のひとつ深川地域といえば、一般的には門前仲町駅周辺を指すことが多い。富岡八幡宮や深川不動尊の門前町として発展してきた同駅周辺には魅力的な飲食店が多いのだが、今日はその中のひとつをご紹介したい。

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八幡 (ラーメン / 門前仲町、清澄白河、木場)

門前仲町駅から暫く歩いた葛西橋通りの、コンビニ「ミニストップ」がある交差点付近店を構える(詳しい場所は上部リンク先、または記事下の地図を参照)『八幡』さん。深川周辺は実力のあるラーメン屋さんが軒を連ねており、テレビや雑誌の特集で取り上げられることも多いのだが、同店もそのうちの一軒である。

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写真左:店内の様子 写真右:メニュー

入り口付近で食券を購入し、席に着く。店内はカウンターとテーブルを合わせて16席。今回のお目当ては数量限定メニューであるため開店直後に訪れたので、店内の様子を写した写真には入り口のガラスを拭くスタッフの方が写っている(笑)。

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あさり塩ラーメン(900円:税込)

こちらが今回のお目当て、あさり塩ラーメン。深川といえばアサリ汁のぶっかけご飯である深川丼やアサリの炊き込みご飯である深川飯が近年脚光を浴びているためか、深川周辺ではアサリをつかった料理を出す店が多い。なおランチタイムのため半ライスがサービスでついている。

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具は大量のアサリのほかは、薬味としてネギとカイワレダイコンが乗るのみのシンプルさ。

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澄み切ったスープの美しさは特筆もの。もちろんビジュアルだけでなく味も良好だ。アサリ(というか貝類)の旨味と共に感じる独特の苦味を嫌う人も多いが、同店のスープは苦味を殆ど感じさせない良質なもの。アサリそのものの質が高いことの証明であろう。このアサリの旨味に塩ベースのスープがとても良く合う。

ラーメンのスープにアサリというと違和感を感じる人もいるかもしれないが、もともと貝類…特に二枚貝は塩をベースにした味付けと相性が良い(例:スパゲッティ・ヴォンゴレ・ビアンコ)から、塩ラーメンとの相性は良いと思われる。

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スープの旨味を含んだ麺は中太の縮れ麺。やや固めの湯で加減なのは、シンプルな構成のラーメンなので麺の自己主張を強めることで味にアクセントをつけるためか。自分好みの湯で加減なので嬉しい。

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メインのアサリは、繰り返しになるが苦味を殆ど感じず、旨味と甘みが伝わる良質なもの。ものの本によれば千葉の漁連(漁業協同組合連合会)から仕入れる江戸前アサリとのこと。このまま食べても良いのだが…。

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このようにライスに剥き身を敷き詰め、ラーメンのスープを掛ければ、

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オリジナル深川丼の完成だ!

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ラーメンスープとライスの相性のよさは今更語るまでも無い。そこに良質のアサリが加わるのだから、その美味しさは推して知るべし。

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完食!

皆様も深川散策の折には訪れてみてはいかが?


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2009年04月05日

大井町『永楽』さんのラーメンで、実力を再認識。

諸般の事情により浦安方面に遠征しての帰り道、大井町駅に降り立った。それほど腹が空いているわけでもなかったのだが、学生のころから見知っている店の近くまできたので衝動を抑え切れず、

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中華そば 永楽 (ラーメン / 大井町)
写真左:外観 写真右:店内の様子

東急線大井町駅から直ぐ、「裏路地」という言葉が良く似合う(注:褒め言葉)東小路商店街の一角に店を構える(詳しい場所は上部リンク先、または記事下の地図を参照)『永楽』さんへ寄ることにした。同店は地元で長年支持を集めている老舗中華料理店である。またラーメンガイドブックへの掲載も多々あるなど、古くからラーメンに定評があることでも知られる。

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ラーメン(600円:税込)

同店のラーメンを特徴づけているのは、スープにタップリと浮いた焦がしネギ。ものの本によれば台湾のラーメンなどに見られる技法とのこと。

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その香ばしさが醤油ベースのスープを引き立て、美味しくいただける。昨今流行の動物系プラス魚介系の混合スープなどと比べるとシンプルなテイストであるが、それが逆に10年以上通っても飽きを感じさせない要因となっている。

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麺は名古屋名物きしめんのように平たく形成された珍しいタイプ。麺の湯で加減は自分が知る限り極限まで柔らかい部類に属する。湯で加減云々というよりも、その珍しい形状のせいで伸びやすい――というか熱が通りやすいのかもしれない。学生のころは少々不満だったが、年齢を重ねた今は「このスープには寧ろ、このぐらいの食感の方が合うかな」と思うようになった。

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具はチャーシュー、煮卵、モヤシ。なかでもモヤシは醤油ベースのスープの醤油臭さを消すのに一役買っている。また油通しをして焦がしたネギが浮いている関係で、他店と比べ油の印象が強くなる傾向にある同店のラーメンをサッパリと食べさせる役にも立っている。モヤシは意外と個性を主張するのでラーメンの具としては扱いづらい部分もあるが、個性の強さを逆に利用しているのは上手いと思う。

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完食!

気がつけば一杯完食していたことに、自分自身で驚いた。繰り返すが、それほど腹が減っていたわけではない。むしろ「若いころとは違うし、食べきれるかな…」と心配していたぐらいだ。それなのに完食できたのは『永楽』さんのラーメンが飽きずに食べられる味だからだろうか?いまさらながら同店の実力に感心し、その場を後にした。

なおご存知の方もいらっしゃるかもしれないが、同店のラーメンに関して「常連客から『ゴミラーメン』と呼ばれている」という都市伝説がある。スープに浮かんだ焦がしネギがゴミに見立てられたのが由来…とのこと。自分もこの記述を何かのガイドブックで読んだことがあるが、冒頭にも記したように、学生時代から通っているが店内でそのように呼称されているのを聞いたことが無い。真相をご存知の方、ご教授下さい。
m(_ _)m


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2008年12月07日

武蔵新田『ときん』さんの店名が示す、ラーメンに対する姿勢

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東急多摩川線・武蔵新田駅

休日を利用して東急多摩川線・武蔵新田駅までやってきた。ちなみに駅名は『むさししんでん』ではなく『むさしにった』と読む。これは南北朝時代の名将・新田義貞(にった よしさだ)の次男で、多摩川の矢口渡で謀殺された新田義興(にった よしおき)公の霊を慰めるために祀られた新田神社が同駅の近くにあることに由来する。

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ときん (ラーメン / 武蔵新田)


さて今回の目的地は、武蔵新田駅から徒歩数分、東京都道311号環状八号線――通称「環八通り(かんぱちどおり)」沿いに店を構える『ときん』さん(詳しい場所は上部リンク先、または下の地図を参照)である。以前は蒲田で『香花』という店名で営業し、好評を博していたのだが2005年に同地に移転。と同時に店名も変えた

看板を見ていただければ分かるように店名の『ときん』とは将棋の駒である歩(ふ)が敵陣に入って成った“と金”の意。移転を機に更なる飛躍を誓った店主の決意が読み取れる。

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写真左:店内の様子 写真右:メニュー

入店は昼の部の閉店間近の14時過ぎ。何人かいた先客が満足げに引き上げる姿を横目で眺めつつ、注文を通す。

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ときんラーメン(650円:税込)

注文したのは、同店の基本メニュー『ときんラーメン』。乳白色のトンコツスープには、ニンニクを揚げた油であるマー油が垂らされ、具には生キャベツが採用されている。更に旧店名の『香花』…これらの情報からピンと来た方もいらっしゃるだろう。同店は熊本ラーメンの名店『桂花』の流れを汲んでいる。ものの本によれば、同店の店主は『桂花』で長年腕を振るった方なのだとか。

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マー油の香気が合わさった、インパクトのあるコクがあるのに円(まろ)やかな乳白色のトンコツスープ。店主の『桂花』での修行経験が存分に生かされた、熊本ラーメンの王道スタイルである。同じトンコツベースの博多ラーメンのスープと比較して非常に香りが優しく、自分のようにトンコツ臭を苦手とする人間にも受け入れられる美味しいスープである。

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一転して、麺は熊本ラーメンの王道である低加水の中太ストレート麺ではなく、関東風の中細麺。『桂花』に代表される熊本ラーメンを食べた方にはご理解いただけると思うが、歯切れのよさを身上とする熊本ラーメンの麺は、食べなれていないと「生煮えか?」と勘違いしてしまうこともあり、好悪が分かれるところ。中細麺の採用はおそらく地元(関東圏)の嗜好にあわせたチョイスなのだろう。

だが食べてみると、麺のコシも感じられつつ熊本風の歯切れのよさもあるという出来のよさ。地元の嗜好に合わせつつオリジナリティも残すという、地味ながら離れ業が演じられている完成度の高い麺である。

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チャーシューにはバーナーで焦げ目をつける、最近流行の炙り系。注文のたびに店主が丁寧にバーナーでチャーシューを炙る姿が見受けられる。焦げ目をつけることで香ばしくなるのは勿論だが、表面のカリッとした歯応えも楽しめるのが嬉い。もちろん味もトンコツスープの自己主張に負けない良いお味だ。

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完食!

有名店『桂花』で長年腕を振るってきた以上、冒険をせず『桂花』のラーメンのトレースに終始すれば客足も或る程度計算できることは店主もご存知のはず。別の言い方をすれば客足が計算できる『桂花』のラーメンのスタイルを崩すのは勇気がいる行動だ。だが『桂花』での修行経験を踏まえつつ、その先を目指すべく創意工夫をする店主には敬服する。

思えば、将棋でも一マス前にしか進めない“歩”を敵陣に突入させて“と金”とするためには、棋士の緻密な戦略と、それを実行する勇気が必要とされる。そこまで意識してつけた店名ではないだろうが、『ときん』さんの店名は、図らずも同店のラーメンに対する姿勢が現れているのが面白い。皆様もお試しになってみてはいかが?


らーめんときん [ ラーメン ] - Yahoo!グルメ





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2008年11月29日

学芸大学『モンゴメリー』さんの開店時間が遅いわけ

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東急東横線・学芸大学駅

久しぶりに少々早く仕事が引けたので、住まいのある自由が丘へ帰る途中、学芸大学駅で途中下車した。かねてから評判を耳にしてはいたが、営業時間の短さなどから訪れる機会に恵まれなかったお店に向うためである。

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モンゴメリー (ラーメン / 学芸大学)


学芸大学駅から至近の路地に店を構える(詳しい場所は上部リンク先を参照)ラーメン屋『モンゴメリー』さん。そのラーメン屋らしからぬ店名は、初めて聞いたときは小説『赤毛のアン』の作者ルーシー・M・モンゴメリーから取ったのかと思ったが、物の本によればアメリカのジャズ・ギタリストであるウェス・モンゴメリーから取ったとのこと。

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店内の様子

店名の由来を証明するように、店内音楽にはジャズが流れていたり、ギターのコード表が飾ってあったりする。店主が一人で切り盛りする、カウンターのみ総計10席程度の小規模店舗なのだが、評判の店舗であるためか客足が絶えない。よってセルフサービスの冷水を汲みに行くにも苦労するので、席に着く際に予め汲んでおくのがお勧めかも。

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キャベツラーメン(700円:税込)

今回注文したのは、湯がいたキャベツの葉が具として乗っている、同店の人気メニューというキャベツラーメン。そのほかの具は半熟玉子にメンマ、焼き海苔、チャーシューなど。前述したように店主一人で切り盛りしている割にはオーダーを通してからラーメンが出てくるまでの時間が早かったので、店主は手際が良い人とお見受けした。

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スープはラーメン界の一大勢力となって久しいトンコツ醤油で、味の濃度は濃いめの部類。驚くのは、後口に残る雑味が全くといってよいほど無いこと。濃厚なのに後口が良いという理想的な美味しさのスープだ。おそらくスープを作る段階で、例えば灰汁(あく)を徹底的に取るといったような下処理が丁寧になされているのではないか。開店時間が19:00と遅いのも丁寧な下処理に時間を取られるためなのだろう。

ラーメン店主のなかには「灰汁も味のうち」として、徹底的な灰汁取りを敢えて避ける人もいる。味の好みは千差万別であり、決して否定するものではないが、自分は不十分な灰汁取りによる(と考えられる)雑味が好きではない。よって『モンゴメリー』さんのように徹底的な下処理による雑味の排除はとてもありがたい。

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麺は太目の縮れ麺。縮れ麺はスープが良く絡むが、濃い味のスープだと絡みすぎて逆に往生する。同店のスープは濃い目の部類に入るので本来であれば往生するところなのだろうが、スープの出来がよく後口が極めて軽いので、とても良い塩梅となっており、食べ応えのある麺になっている。

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幾ら後口が軽いとはいえ、スープの味が濃い目なのは間違いなく、食べ続けると舌の感覚が鈍ってくる。それをリフレッシュさせるのが、この湯がいたキャベツだ。「なるほど、このスープとの相性のよさがあるから、キャベツラーメンが一番人気なのだな…」と感心した次第。

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完食!

無理に難点を挙げるとしれば、量が少々お上品であることぐらい。完成度の高いラーメンだと自分は思う。皆様も、お試しあれ。


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2008年10月19日

六本木『五行』さんで饗されるVersion_Upした味噌ラーメン

週末、所用で夜半六本木に赴いた。その後は久しぶりに両親の待つ実家に戻る予定だったのだが、予定が延びて終了が深夜に及んだのでそれを断念。だが「ただ帰るのも…」ということで、帰宅前に寄り道をすることに。

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五行 西麻布店 (ごぎょう) (ラーメン / 乃木坂)


六本木の駅から徒歩10分ほど、米軍準機関紙の星条旗新聞社があることからその名がついた星条旗通り沿いに店を構えるのが、この『五行』さん(詳しい場所は上部リンク先を参照)。このあたりは前述した星条旗新聞社や麻布米軍ヘリ基地といった米軍施設があるためか六本木駅周辺の喧騒とは打って変わった落ち着いた雰囲気がある。

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店内の様子と置かれていた箸(五行だけに五角形なのだ!)

深夜まで営業をし、アルコールも振舞う「ラーメンダイニング」を名乗る同店だけあって、一般的なラーメン屋に比べて照明は控え気味。周囲の雰囲気とも相俟って俗に言う隠れ家的ムードのお店なのだが、評判店のため客の入りがよく、まったく「隠れ家」になっていない(笑)。

実は以前会社の同僚と同店のラーメンを食べに来たことがあるのだが、週の真ん中である水曜日の22時過ぎ、しかも小雨模様というバッドコンディションにも関わらず客席が満杯で「一時間待ち」と同店のスタッフから告げられて撤退を余儀なくされたことがある。今回はそのリベンジなのである。

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焦がし味噌麺(850円:税込)

こちらが同店をスターダムに押し上げた焦がし味噌麺。まず目を奪われるのは、その真っ黒な外見。決して写真撮影のミスではない。そして次の瞬間には、丼から湯気が立ち上っていないことに気がつくだろう。

外見の黒さの正体は焦がしたラード。これがラーメンの表層で油の膜を張って蓋をしているので、湯気がたっていないのだ。焦がすことで香りを引き出すのはもちろん、膜を張ることでラーメンのスープが冷めるのを防ぐ効用がある。

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スープをすする際には十二分に気をつけるべし! 普通のラーメンのような勢いで口にすれば舌が火傷する危険がある。スープは味噌ベースとは思えないほど尾を引かないアッサリした後口だが、これは否応無しに焦がしたラード(つまり油)も同時に口にするための配慮なのだろう。味噌ラーメンの個性の強さが苦手な人でも美味しくいただけるのは嬉しい。

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さらに味噌ラーメンには珍しく、麺は中太のストレートタイプ。味噌ラーメンはスープとの絡みを良くする為に縮れ麺にするのが普通だが、このラーメンでその選択をしてしまうと、焦がしたラードが必要以上に麺に絡みついて味のバランスを崩してしまうだろう。味に対する確かな計算が感じられる。なお麺の湯で加減はディフォルトでも結構硬めで自分好み。

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完食!

なにしろラードの膜のおかげでスープがいつまでも熱く、飲み干すのに苦労したが、美味しいスープだったので勿体ないので完食した。完食後も不思議とラードの油っぽさを感じなかったのは、繰り替えしになるが味噌ベースのスープなのに後口を軽くしているからであろう。

土地勘の無い人には少々分かりにくい場所にあるが、味は単なる見た目の奇抜さだけで終わらない確かなもの。一度訪れてみてはいかが?


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2008年07月12日

六本木『一蘭』さんで自分好みの美味を追求

自分は食べ物に関するエントリを良く書くが、「味の好みは千差万別」というのも痛感している。誰の舌でも美味しいと感じる絶対的な味の定義は存在しない。飲食店の卓上に醤油や塩を始めとする調味料が置かれているケースが見受けられるのは、それらを用いて提供される料理を自分好みの味へと微調整をかけるためである。

また上記の理由により、自分はお客の好みを細かく聞いてそれを料理に反映させてくれるお店をとてもありがたいと感じている。今日はそんなお店をご紹介したい。

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一蘭 六本木大江戸線駅上店 (いちらん)

都営地下鉄大江戸線・六本木駅の出口から程近い場所に店を構える(詳しい場所は上部リンク先を参照)『一蘭』さん。福岡県は博多に本拠をおくトンコツラーメンの名店である。その味も勿論良質であるが、それと共にラーメンを食するに当たって独特のシステムを取り入れていることでも知られている。

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食券を購入して店内に入ると

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まず驚かされるのが、この一席ごとに設置された仕切りである。同店ではこれを『味集中カウンター』と呼称している。名前のとおり一席ごとに区切ることによって「ラーメンを食べることに集中して欲しいため」に設置したとのことだが、これにより他人の目を気にする必要がなくなるので、例えば一人でラーメン店に入るを躊躇う若い女性客などでも立ち寄れるようになる、という効用もある。

また穿った見方で恐縮だが、このシステムではラーメンを食べ終わった後で連れの客と共にノンビリと話し込むわけにはいかないので、結果として客の回転を早くする効用もあるはずだ。

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さて着席すると、席には一枚の紙が置いてある。これが『味集中カウンター』と共に同店の大きな特徴となっている『記入式オーダーシステム』である。麺の固さやスープの濃さ、チャーシューやネギといった具の有り・無しなどを書き込んだら

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ボタンを押して暖簾の向こう側にいるスタッフを呼び、紙を渡そう。すると程なく主役のご登場だ。

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ラーメン(750円:税込)

若干黄金色にも見える白濁したスープに極細のストレート麺。そしてネギやチャーシューといった必要最低限の具で構成された風情は九州トンコツラーメンの王道スタイルであるが、目を引くのがラーメンの中央に鎮座する赤味。これは『一蘭』さんが独自に開発したフレーバー『唐辛子入りたれ』である。

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自分は、トンコツラーメンにおける味の要諦は「スープの生成において、いかにトンコツ臭を出さずに旨味だけを抽出できるか」にあると思っている。この点で『一蘭』さんのスープは嫌味や癖が全くといっていいほど無い。またトンコツスープなのに後口が尾を引かないサッパリとしたタイプなのも珍しい。

この完成度の高いスープに、先ほど記した唐辛子入りたれの辛味と旨味が良いアクセントとなり、麺を心地よく啜りこめる。思わず替玉を注文したくなる美味しさだ。

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なお替玉をオーダーする時のように追加注文を行う際には割り箸の袋がオーダー表の代わりを務める。一言も発することなく追加注文できるので、気恥ずかしさから替玉を躊躇う傾向にある女性の方でも安心して欲しい。

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完食!

『一蘭』さんの面白さは、件のオーダーシステムにより「自分にとってのベストな美味しさ」を探求できるところにあると思っている。自分も何度か足を運び、味の濃さやこってり度、麺のかたさなどの組み合わせを色々試した結果、自分にとってのベストを導きだした。皆様も『一蘭』さんで「自分好みの美味」を探求してみてはいかが?


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ラベル:ラーメン 六本木
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2008年06月20日

早稲田『メルシー』さんで思い出す“青い鳥”の童話

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東京メトロ東西線・早稲田駅

過日、開通したばかりの副都心線に乗って西早稲田駅まで来たついでに、少し足を伸ばして早稲田界隈までやってきた。その昔、勤務先の寮があった関係で、何年かこの周辺に住んでいた事がある。今回、数年ぶりにこの地を訪れたのだが、その当時はあったはずのお店が無くなって別のお店に変わっていたりするのを目の当たりにすると少々寂しい思いが胸をよぎった。その一方で、月日が経っても変わらぬままに営業を続けている店を見つけると、とても嬉しかったりする

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メルシー

その典型的な例が、この『メルシー』さん。東西線早稲田駅の程近く(詳しい場所は上部リンク先を参照)に店を構える同店は、創業以来数十年、近隣住民と早稲田大学関係者に愛され続けているラーメン屋さん。ご覧のとおり外観(写真左)も店内(写真右)も年季の入った佇まいである。

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ラーメン(400円:税込)

時代の変遷に伴い何度か値上げされてはいる。とはいうものの、いまどきラーメン一杯400円とはなんと良心的であることか!

煮干し・トリガラ・トンコツなどで丁寧にダシが取られ、醤油ダレと合わされたスープは、新陳代謝の活発な若者の客が多い学生街という立地条件を考慮してか、やや濃い目の味つけ。しかし嫌味やしつこさは不思議なほどを感じさせない

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これを受け止める麺は、東京ラーメンで良く見られる細い縮れ麺ではなく、やや太めのストレートタイプ。スープの味がやや濃いだけに、縮れ麺ではスープが絡みすぎるので、この選択になっていると思われる。

具はチャーシュー、モヤシ、コーン、メンマ、ネギといったところ。モヤシやコーンは味の個性が強い方なので、使い方によっては味のバランスを壊してしまうのだが、濃い目のスープや太い麺にはよくあっている。

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完食!

『メルシー』さんのラーメンを食したのは数年ぶりである。しかし変わらぬ美味しさであったことは、とても嬉しく思った

さて、メルシーさんのラーメンは極めてオーソドックスなスタイルであり、素朴な味である。なので、ラーメンの食べ歩きなどを趣味とし、何度聞いても名を覚えられない特殊な素材をスープや具に用いる、マスコミで持て囃されるラーメン店を何軒も訪れているような人が初めて同店のラーメンを食べたら、拍子抜けしてしまうかもしれない

しかし、こうした飾り気のないラーメンは逆に言えば味に誤魔化しが効かない。しかも地域密着型のラーメン店だけに、客層も常連の割合が高くなるので、少しでも味に変化があれば即座に見抜かれてしまう。そんな中で、一定のクオリティを保ち続けることは至難の業であるはずだ。なにしろ、極端なことをいえば、スープに使う煮干しやトリガラ、また具のチャーシューなどは、一匹ごとに材料の品質に微妙な差異があるはずだから。

もし貴方が、目いっぱい飾り立てたタイプのラーメンに食傷気味になったら、『メルシー』さんのラーメンを食べてみて欲しい。一見普通であることの中に潜む奥深い味わいと、それを保つために費やされている努力に気づくことだろう。そして、店舗の外観や内装に凝ったり、ラーメンの素材に小難しい材料を採用することは、実はラーメンの美味しさの本質からすれば枝葉末節に過ぎないことに思い至るかもしれない。

かつて、貧しい家庭に育った幼い兄妹が幸福を呼ぶという“青い鳥”を探して長い旅に出たが、結局、彼らの家の飼い鳥こそが“青い鳥”であった…という有名な童話がある。今回、久しぶりに『メルシー』さんのラーメンを食したとき、自分は、ふとその童話を思い出した。なぜなら、自分もまた“青い鳥”を求めて、ガイドブックを片手に数多くのラーメン屋を食べ歩いた人間だったから。


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ラベル:ラーメン 早稲田
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