2008年05月13日

イレーナ・センドラー女史死去の報に思う


いや、お恥ずかしい。自分は、こんな人がいたことを知らなかった。

ユダヤ人の子供2500人を救った女性死去
産経新聞

第二次世界大戦の最中、ナチスドイツの支配下にあったポーランドで、約2500人ものユダヤ人の子供達の命を孤児院や病院教会などに匿って救ったというポーランド人女性、イレーナ・センドラーさんが、先日98歳の天寿を全うされたそうだ。

ナチスドイツが推し進めたホロコースト(ナチスによるユダヤ人の大量虐殺)からユダヤ人を救った人としては、オスカー・シンドラー氏や杉原千畝氏が知られているが、彼女の活動も同様に後世へと語り継ぐべきものであろう。事実、ノーベル平和賞候補にもその名が挙がっていたという。お三方の功績は、下のリンクで是非確認していただきたい。

オスカー・シンドラー
杉原千畝
イレーナ・センドラー
以上、出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

ところで、自分が今回、この方の事を取り上げようと思ったのは、天に召される直前の時期に、ワシントン・ポスト紙のインタビューに答えた彼女の言葉に心を動かされたからである。

「“英雄”という言葉で呼ばれることに私は大きな苛立ちを感じます。実は私はその反対なのですから。私はほんの少しの子供たちしか助けることができなかったことで良心の呵責(かしゃく)に苛(さいな)まれて生きつづけているのです」

並みの人間であれば、これだけの功績を残し、周りから持ち上げられれば増長しても不思議ではない。だが彼女の口からは後悔の言葉が漏れている。おそらくセンドラー女史が実際に救えた人間は、彼女の目に留まったうちの僅かなパーセントに過ぎなかったのだろう。自身が英雄扱いされるたび、救えなかった子達の姿が脳裏に浮かび、己の無力を嘆き、慙愧の念に駆られていたであろうことは想像に難くない。欲の無い純粋な方であることが伺える。

実際問題として、一人の人間が出来ることには限界がある。センドラー女史も逆境にあって最大限の努力をしたのであろうが、それでも

「剣1本でも この眼に留まる人々であれば なんとか守れるでござるよ」
(by緋村剣心:るろうに剣心 より)

080513_01.jpg
剣心湯のみ /るろうに剣心

というわけにはいかず、数多くの“守りきれなかった人”を生み出してしまっている。

しかし、一人の人間が救えなかった人は、別の誰かが救えば良いのではないか。そうやって互いが互いに眼に留まる人々を守りあって、助け合っていけば、想像を絶するほど多くの人を救っていける原動力になるはずだ。

この記事を読んで、そんなことをふと考えた。


◆最後までお読み頂きありがとうございました。
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posted by 只今 at 23:11| 東京 曇り| Comment(0) | TrackBack(2) | 雑感:海外 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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