韓国でペットのクローンを作り出すビジネスが始まったことを『2008/02/14 クローンビジネス、遂にスタート!?』で書いた。上の記事は、その結果このたび5匹のクローン犬が誕生したことを伝えている。依頼主は米国の映画脚本家の女性で、抱かれている子犬は彼女の愛犬のクローンとなる。
費用は、当初15万ドル(約1620万円)だったが、初のクローン犬ペット契約成立を記念し、5万ドルへと値下げされたそうだ。随分アバウトな値段設定に感じるが「初のクローン犬ペット誕生!」としてメディアに取り上げてもらえば、その宣伝効果で十分ペイできると考えてのものだろうか。この報道がどのような影響をもたらすかに注目したい。
さて、以前書いたことの繰り返しになるかもしれないが、クローンとは後天的に取得する知識や経験までも複製できるわけではない。遺伝情報は同一ではあるが元となった個体の記憶や能力は持ち合わせていないから、生前の個体とは年の離れた一卵性双生児(というのも奇妙な表現だが)というのが最も実情に近い。
女性はまるで無くなった愛犬そのものが帰ってきたかのような喜びようだし、無くなった愛犬の再来として愛情を注ぐのだろうが、ぶっちゃけて言えばその子達は貴方の愛犬とは別人…いや別犬なのである。生涯を誰かの代わりとしてしか愛してもらえないこの子犬たちは本当に幸せなのだろうか?
そしてもし、今回の成功でクローンペットビジネスが軌道に乗ったとしたら、考えられる次のステップは「失った我が子にもう一度会いたい!」というようなクローン人間ビジネスではないのだろうか。
一応、日本でヒトに関するクローン技術等の規制に関する法律…通称ヒトクローン技術規制法というものがあるように、表向きは世界各国でヒトクローンを禁止する動きが出来ている。しかしたとえ表向きに禁止したとて非合法で研究を続け、そして人知れず実用化にこぎつけ、アンダーグラウンドで商業化する可能性は捨てきれない。そうして生まれたヒトクローンの子たちも、一生を誰かの代替物として扱われる運命を送るのだろうか?
「い…命とは、ただひとつのもの…たった一度だけのもの…それゆえに何よりも尊く光り輝くものだとは思わんのか…」
(by五老峰の老師=天秤座の童虎:聖闘士星矢 より)

聖闘士聖衣神話 ライブラ童虎
もし今回のビジネスが軌道に乗った場合、有史以来受け継がれてきたこの大原則が崩壊する前兆となるかもしれない。なぜなら命さえも「失ったら、また作ればいい」時代が来たことになるのだから。
◆最後までお読み頂きありがとうございました。

















人間の代わりの臓器をつくるための商売とか、
映画みたいなことができるようになるんですかね。
それって怖いですね。
一昔前までは「電話を持ち歩く」のはSFの世界の話でしたが、現在では当たり前になっています。おそらく綾花さんが指摘されているようなことも出来る時代がやってくるでしょう。しかし技術の進歩が先にたって、倫理面での整備が遅れているような気が…。