2008年07月07日

虎ノ門『そば処港屋』さんの強い個性に隠された真実とは

帰宅途中に寄り道をすることにした。仕事帰りの疲れた身体にムチを打ち、足早に目的地へと向かう。お目当てのお店が平日のみの営業であるうえ、売り切れ仕舞いの人気店であったからだ。

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そば処港屋 (そばどころ・みなとや)

こちら『そば処港屋』さん。東京メトロ虎ノ門駅から歩くこと10分ほどのところにある(詳しい場所は上部リンク先を参照)評判の蕎麦屋である。暖簾が掲げられた和風の店構えが一般的な蕎麦屋の型を破る黒塗りの無骨な外観のため、入り口付近に添えられた小さな明かりに気づかなければ危うく素通りしてしまう

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店内の様子

外見も型破りなら、内装も型破り。外見同様、黒を基調とした落ち着いた色合いの店内は、店内中央に大きな四角い石造りのテーブルが据え付けられた立食スタイルとなっている。察するに、もともと立ち飲み形式のバーか何かだった店舗を改装して使っているのではないか。だとすれば、外界へのアピールを拒絶するかのような外観にも納得がいく。

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冷たい肉そば(850円:税込)

今回注文したのは、同店でも人気のメニューである冷たい肉そば。水で〆られた太目で色黒の蕎麦が丼に盛られ、その上から甘辛いタレで煮込んで味をつけた熱々の薄切り肉を乗せ、更にゴマとネギと海苔も乗っているという大盤振る舞い。通常サイズでもかなり盛りがよく、自分は思わず「これで普通盛りなんですよね?」とお店のスタッフの方に尋ねたほどである。

また漬け汁もユニーク。醤油ベースではあるがラー油が入ったピリ辛の味付けで、蕎麦の麺ツユというよりラーメン屋で饗されるつけ麺のタレといわれるほうが納得できる。

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蕎麦は太目の上に噛み応えがあり、更科系の蕎麦のごとく手早く啜り込んで喉越しを楽しむタイプとは対極に位置している。シャキッと冷えたこの蕎麦と、シッカリと味のついたホカホカの肉片は双方の個性が強すぎて味のバランスが崩壊しそうだが、双方の個性の強さを、これもひとかどならぬ個性を持つピリ辛のつけダレが取り持つことで、一般的な蕎麦屋では味わえない力強い旨さの調和が生まれ、とても美味しくいただける。

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味の個性が強い上に量があるので、もしかすると食べているうちに飽きがくるかもしれない。そんなときは上の写真のようにタマゴをつけダレに投入するといい。味に変化がつく。というより、このメニューに生卵がディフォルト(初期状態)から添えられているのは、おそらくそうしたニーズを見越した上でのことだ。

味の個性の強さと量の多さ、これらがもたらすデメリットを把握し、それをフォローする意味で生卵を添える…この『冷たい肉そば』が単に奇をてらっただけではない、味に対する計算を踏まえた一品であることが垣間見える。また、奇抜なメニューなのに味に纏まりがあるのは、『そば処港屋』さんが単なるキワモノ料理店ではなく、味の基本をきちんと抑えた上で敢えて変化をつけるという手法を取れるグレードの高い料理店の証明ではないだろうか。

売り切れ仕舞いの上に平日のみの営業なので、同店の近隣にお勤めの方でなければ気軽に訪れるは難しいかもしれないが、もし機会に恵まれた際は、ぜひお立ち寄りいただきたい。


◆最後までお読み頂きありがとうございました。
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タグ:虎ノ門 蕎麦
posted by 只今 at 21:32| 東京 曇り| Comment(0) | TrackBack(0) | 食:蕎麦・うどん | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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