環境保護団体の代名詞ともいえるグリーンピースのメンバーが、ある捕鯨船の乗組員を業務上横領の容疑で東京地検に告発した。調査捕鯨で捕獲したクジラ肉を乗組員が個人的に持ち帰ったとする、業務上横領容疑である。メンバーは乗組員が自宅宛に送付した段ボール箱の中身を確認してクジラ肉の塩漬けを発見、今回の告発に踏み切ったとし、記者会見の席上で証拠品としてそれを発表していた。
自分は、グリーンピースが環境保全という言葉を盾にとって時に過剰ともいえる行動に出ることに慣れっこになっていて、この記事もチラッと見ただけで「またか…」と思ってしまい、それ以上の追求はしなかった。ところが、この記事に関連してこんな報道がされるにいたって、血の凍るような恐怖すら覚えた。
西濃運輸が鯨肉の遺失物届 NGO提示の箱か
(朝日新聞)
宅配荷物紛失で被害届=環境団体持ち出しの鯨肉か−西濃運輸
(時事通信)
グリーンピースは、今回の証拠品について「乗組員が自宅宛に送付した段ボール箱の中身を確認」したと言った。問題はその確認方法である。なんと彼らは、乗組員が自宅宛に送った宅配便の荷物を、宅配業者の支店から、了承も何も取ることなく勝手に持ち出した。要するに、盗んだのだ!
この件に関してグリーンピース側は、宅配便の支店から箱を無断で取ってきたことを認めた(!)上で、「箱を開いて鯨肉を確認し、犯罪行為を確認した以上、元に戻すことは犯罪行為を助けることになる。私たちとしては正しいやり方だったと考えている」とし、また彼らの顧問弁護士も「形式的には窃盗かもしれないが、横領行為の証拠として提出するためで、違法性はない」とコメントしている…。
さて、話は少しそれるが、法律用語でいう捜索とは、刑事訴訟法に基づき、裁判所・検察官・司法警察職員などが、証拠物件や犯人を発見するために、人の身体・物件・住居などを強制的に調べることである。
捜索には基本的に令状が必要となる。令状とは強制処分の命令または許可を記載した、裁判所または裁判官が発する書面のこと。逮捕状・差し押さえ状・召喚状・捜索状・勾引(こういん)状・勾留状などを総称していう。
つまり警察でさえ、犯罪の証拠品を押収しようと思ったら基本的に令状が必要になるということである。なぜなら日本国憲法で以下のように定められているからである。
「何人も、現行犯としての場合以外は、裁判官(「権限を有する司法官憲」)が発し、かつ理由となっている犯罪を明示する令状によらなければ逮捕されない(日本国憲法33条)」、
「何人も、その住居、書類及び所持品について、侵入、捜索及び押収を受けることのない権利を有する。そして、この権利は、正当な理由に基づいて発せられ、かつ捜索する場所及び押収する物を明示する令状がなければ侵されないが、日本国憲法33条(逮捕)の場合を除く(日本国憲法35条1項)」
そうであるにも関わらず、公僕でもないグリーンピースのメンバーが誰に何の許可を得ることも無く強制捜査の真似事を行い、あまつさえ「私たちは正しい」>、「違法性はない」といって憚らないのである。いったい、いつ、グリーンピースは警察以上の権限を持つ組織になったというのか!
まぁ彼らも、自らの信じる正義に殉じてこうした行為に及んだとしよう。しかし自分は、今回の彼らの行為に対し
「私もあなたと同じです。自分が正しいと思うことを信じ正義とする。あなたは決して神ではないし、あなたが全ての人間の生きる道を示しそのとおりに人間が生きていく事は平和でもなければ正義でもないと私は考えます。そして、自分を神と言い片っ端から人を殺す事は私の中では絶対に悪です」
(byニア:DEATH NOTE より)

DEATH NOTE×DEATH NOTE the Last name×L change the WorLd original soundtrack Triple Club Re-mix
というセリフしか出てこない。
少なくとも自分は、己の信じる“正義”のためなら犯罪も許されると思っている…いや、犯罪を犯罪と思わなくなってしまっているような人たちの意見に耳を傾ける気にはなれない…。
◆最後までお読み頂きありがとうございました。











